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建築家が想像した星屑は消えていく

今日は創造することについて、考えてみました。
いえ、どちらかという「想像」の方かもしれません。

世の中に建築家が設計した建物というのは数多くありますが、その実現した建物よりも実現しなかったアイデアの方がはるかに多く存在します。存在していた、というのが正しいでしょうか。

実際に建物ができるまで、いくつもの想像が生まれ消えていきます。建築コンペティションでは、数十、数百もの案から、たった1つの案のみが選ばれて実現します。建築は芸術とは違います。コストや法律、構造や環境、施主や施工者などの多くの条件や制約が必ず存在します。それを超えてやっと建物が完成します。

芸術家であれば、想像したことや思いを、絵や音楽など、その他様々な方法で表現して形に残すことができます。でも、建築家は建物の実作がなければ形として残せていないものとみられます。

ただいくつもの想像が生まれては消えていくことの繰り返し。もちろん、その過程があるから最終的には良いものが創造される。

私は建築家として独立したて。
自分で一から創造して完成した建物はまだない。
設計中にボツになった想像物たちを横目に、ふとこう思った。

「このアイデアの星屑はどこへ消えていくのか。」

想像は無限大。まるで宇宙。

グローバルな世界は身近になり、機械によって便利さを手に入れ、AIによって得たい情報を最短ルートで導き出してくれる世界。そんな世界だろうと人間は無駄なことも突拍子もないことも想像できる。人の想像力はますます貴重な能力になるのではないかと個人的に思った。

何か残す方法はないか考えた。
そう、このnoteに星屑を散りばめて、誰かのアイデアのきっかけになればいいんじゃないかと。そう考えました。



・・・つづく。

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