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noteで出会って、小説つくって。

昨日、担当している小説の連載がスタートした。

『娘のトースト』(狩野ワカ)

この作品が生まれるきっかけになったのがこのnoteだったので、その時のことを少し書こうと思う。

はじまりは、こんな感じだった。

初めまして。フォローいただいたのをきっかけにnoteを読ませていただきました。書く事についてのお話。母性が育つお話。ラブホで抹茶のお話。とても面白かったです。私はコノビーという子育てメディアをやっておりまして、今後のコンテンツの方向性を考える中で、いくつかチャレンジしたい事がございます。子育て分野のライティングはあまりお仕事にされていないのかもしれませんが、もしよろしければ一度お茶でもしながら、お話するお時間をいただけませんでしょうか。
近くまで伺いますので。

日付けを見ると、ちょうど一年くらい前のこと。
noteでエッセイを書いていた狩野ワカさんのnoteを読んで、ほとんど衝動的にコンタクトを取った。つくばエクスプレスに乗って、茨城まで会いに行った。

狩野さんの文章は、とても美人だ。それも、少し疲れた美人。

広告のモデルのように、フィギュア(造形)としての魅力というよりは、電車で斜め向かいに座ってため息つきながら物思いにふけるのを見ていて「きれいだなあ」と思うような。…一体何を言ってるんだろう僕は。

とにかく、その文体と描かれる感情の正直さに魅力を感じ、この人と何かやりたいと思って、駅前のスタバで色々な話をした。その時に僕が示した方向性の一つに「小説」というものがあり、狩野さんも後日「やってみたい」ということで、今回の小説づくりが始まった。

構成を考え始めてしばらくして、狩野さんはこんなことを『なぜ、小説を書くのか?』というタイトルのnoteに書いた。(ちなみに、その前に書いている『なぜ、小説を書かなかったのか?』とセットで是非読んで欲しい)

私の中で、なんのエピソードも伴わないくせに、生々しくここにある感情や欲望。私と私の言葉だけでは、たどりつけないもの。そういうものを、「小説」という器を手にしたら、もしかしたら表現できるかもしれない。今より、もう少し、遠くまで行けるかもしれない。だったら、試してみたい。

エッセイを中心に書いてきた彼女にとって、自分なりのモードの切り替え、ないし、ある種のトランジションが必要だったのだろうと思う。

さて、そこからどのように狩野さんが苦悩して、それを乗り越えたり乗り越えなかったりしながら昨日の連載開始を迎えたのか。

そのプロセスは『創作記録「小説、できるかな?」』というマガジンに綴ってくれているので是非読んでいただきたい。(連載が終わってから、振り返って書き足される内容もあると思う。かなり紆余曲折したので…)

ただ一つ言えることは…

小説つくるのむっちゃ大変。笑

ということ。
コノビーはもともと子育て漫画中心のメディアなので、小説づくりは僕も二度目。必死にシナリオの勉強をしながら作っていった。

かなり遠回りしてしまったところもあったと思うし、何回も設定、構成、形式をいじりながら、登場人物に近い境遇の人にヒアリングしたり、僕からの修正や、へんなこだわりにも応えてくれて、狩野さんには本当に感謝しかない。おかげで、今の精一杯を出せている。誇りを持って、お届けできる。

noteのミッションが「だれもが創作をはじめ、続けられるようにする」だと、昨日参加した #note公式オフ会 でも聞いたが、僕と狩野さんのこの一年はまさに、そのコンセプトに支えられて続けて来れたように思う。

狩野さんがnoteやっててくれて、本当によかった。

『娘のトースト』第1話、ぜひ読んでみてください。

思春期の女の子“唯”と、その個性を受け止めるプロセスで多くの葛藤を経験するシングルマザーの“庸子”の物語。

第1話
中学生に上がる直前の春休み。友達と遊びに出かけた唯を見送った庸子が、部屋の片づけをしていて拾った一枚の紙くず。そこに書かれていたものとは…

『親より友達、もうそんな年頃なんだね/娘のトースト 1話』

この挿絵を描いてくれている春駒堂さんのことも、また別の機会にちゃんとご紹介します。本当に素敵なんで!

#小説 #コンテンツ会議 #創作 #子育て #思春期 #シングルマザー

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