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心の残る言葉【3】

長く生きているとその後の人生に大きな影響を与える言葉に、日常や文学作品、漫画、アニメ、テレビなどの中から出会ったりします。ここではそんな出会ってきた言葉で印象に残ったものを解説付きで紹介していきたいと思います。今回は3回目です。では早速どうぞ。

7 後の者が先になる <某フリースクール塾長>
僕は大昔引きこもりをしていて、なんでそうなったかというと話が長くなるのですが、一応。高校入ってうつ病になり休んだり通ったりということが長引いてしまって、一応進学校に通っていて変に自分は勉強が出来るというプライドだけが凄く高くてかなり偏差値高めの大学を目指したりしていました。でもうつ病が治らず、うつの周期の時はまったく勉強できず、当然のように学力はその志望する大学には届かず、思うようには勉強は進みませんでした。休んだり通ったりするのがしんどくて、尚且つ文系を選んで後から理系に進みたいとか思って、でも文転は無理で理系の勉強はすべて独学でやらないといけない状況で、「学校通うの無駄やな」と若気の至りで高校を中退、そして家でうつ病も治らないまま勉強ははかどらずいつしか真正の引きこもりと化してしまいました。そんな時代にうつ病治療のために通院していた精神科の医師から「引きこもりで出られない人や不登校の人のためのフリースクールがあるから行ってみないか」と言われ1999年11月に門を叩いたのが今はもう閉校してしまったようですが、僕の地元で開校していた某フリースクールでした。そこの塾長というのが今までの人生で出会った中で一番強烈な印象を抱いた人で良く言えば「社会を変革していく事業者」、悪く言えば「完全なアウトロー」みたいな感じでした。だから「不登校をする子供の感受性は今の世の中の矛盾を言葉にできないけど敏感に感知している」という文言とかたくさん言われたりして、正直「俺学校が合わんとかではないから、ピンとけえへん」と思っていました。まあでも今はここに通っているから、とその塾長の書いた本とかいろいろ読んだりしました。まあキリスト教を母体としたフリースクールでもあったので、それまで生きてきた社会の価値観とかと違ってかなりカルチャーショックも受けたり。でも言っていることはなんか正しいとも思ったり。でもしんどかったですね、あの精神状態で通うにしては。ほぼあの時代の僕は「壊れて」いましたから。で、そのフリースクールではやっぱり不登校の生徒が10代を中心に狭いビルのスペースに20人くらい通ったりしていて、内装とかは綺麗だったりしましたが、結構キツキツでしたね。でもほぼ絶望してこのままでは完全に引きこもりになってしまいそうな彼らを元気づけて人生を生き抜いてもらう力をここで、こんなところで、とか思いましたが崇高な理想を掲げていたところでもあったので、いろいろと言葉を先生とかが言ったりしていましたね。その中でも印象に残っているのがこの「後の者が先になる」という聖書の言葉です。ちなみに僕はキリスト教の洗礼とかは受けていないです。クリスチャンではないので、一応。でもなんかその当時の僕には響いた言葉だったりします。塾長が言うのは「今の(1999年)世の中は競争原理で動いていて、君たちのような優しい他人を蹴落としてまで生きていこうという価値観に身体で不登校という形で拒否する感受性をもったある種の人間には合わないだろう。でもこれからはきっと君たちのようなやさしい感受性を持った人が新しい世の中のリーダーになっていくべきなんだ。聖書にも「後の者が先になる」と言っていて、今の間違った流れの中では一番、不登校とかで落ちこぼれて後ろにいるかもしれないけど、でも世の中の流れが「自然にやさしい、他人を助けていく」そういう流れになったらきっと君たちが一気に先頭に立っていると思うよ」など。まあ僕も落ちこぼれていたから、その言葉には「ああ、そうなんかな」と少し元気づけられたりもしましたね。でも具体的にどん底から這い上がるのはかなり厳しいものがあったので、結局僕はこのフリースクールでは元気にならず、まあいろいろあって、今に至るわけです。結果として元気にはなりましたけど。ある種のカルトの雰囲気も持った危ない部分もあったかな、と今では思ったりしますが、でもあの塾長のエネルギーは並大抵ではなかったので、今でも強烈に印象に残っています。余談ですが、僕はそのフリースクール経由でかなり世の中を斜めから見る癖がついて、あの当時で……、いやまあやめておきましょう。そのフリースクールというか人生が本道から逸れたので世の中を斜めに見てしまう癖がついたんでしょうね。まあよくあの時代を生き抜いたもんだ、って自分で自分をほめてやりたいです。「後の者が先になる」って言葉は、あの当時からある世の中の価値観に合わなくても、斜めに見てきた自分がいつかどこかで生きやすい時代が来る、って解釈なら、あの予言めいた言葉も今の自分に当てはめたらあながち外れていないかな、とも思ったりします。

8 「なりたい自分」を見つけたら、そして、大学受験を志したら、絶対に途中であきらめないでください。<北野大、ビートたけしの兄、大学教授>
この言葉も30歳を過ぎてもう一回大学受験、医学部受験をしようとして頑張っていた僕を支えてくれた言葉ですね。まあどっかで書いたかもしれないですが、整骨院で働いていた時に、母親が交通事故に遭い、救急救命の手術とかで命を助けてもらったことがきっかけで、医学部受験を志しました。まあでも整骨院で働きながらの完全独学で国公立大学の医学部に合格するのは当然のように難しく、合計6回くらい受けましたが受からなかったですね。まあ今は工学部に通っていますが。で、そんな受験生時代に毎年何回も大手予備校河合塾の模試を受けていて、その受験会場で毎回河合塾の紹介やこういう受験の先輩からのメッセージが載った受験情報誌を配布されて持って帰ったりしていました。この言葉は何回か医学部落ちて周りからも反対されていたし、どれだけやっても「E判定」とかしか出ない自分の成績に落ち込んでいた時に、それでもあきらめたくない気持ちを奮い立たせてくれた、信仰のような言葉でしたね。「ここまで来たら絶対に行くんだ」って。まあ結局は方向転換して医者にはなれなかったですが、大学には合格したからいいか。受験って孤独なもので、結局は試験当日の自分の学力がすべてなので、自分次第、頑張りとかマネジメントとかも含めて、全部自分で責任を負わなければいけないものなので、こういう言葉は最後まで支えになったりします。受験生も読んでるかもしれないので、アドバイスめいたものをひとつ。僕はかなり参考書マニアになってしまい、あらゆる参考書をつまみ食いしたりして、結局身に付いたものはあんまりなかったです。で、さっきの「後の者が先になる」でちょっと出てきた精神科医が京大理学部卒でさらにもう一回一般受験で阪大医学部に入ったつわもので、その先生が当時も僕の受験とかの相談にも乗ってくれたりしていたのですが、「僕が京大に受かったのは薄い参考書を何回も繰り返したから。それ以外は手を広げなかった」と言ってました。僕は再受験した当時、地に足が付いていなくてなかなかひとつの参考書を繰り返すということが出来ていなかったですが、本当に最後の受験の一年は英語なら「リンガメタリカ」「速読英単語上級編」(Z会出版)数学なら「NEW ACTION LEGEND」(東京書籍)シリーズ、物理なら「名門の森」(河合出版)、化学なら「新演習」(三省堂)など各科目これ一冊、これ一種類とかに絞って本当に繰り返して、やっと合格したりしたので、まあ良ければ参考に。ちなみに受けた大学の物理の問題が「名門の森」とほぼ同じでした。そういうこともあるのでまあ一冊繰り返して完璧に仕上げてください。いいこともあるかもしれません。

今回はちょっと長めでしたので、2つで失礼します。また機会があればお会いしましょう。


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