山の頂上

経済原理に
刈り取られる
すべての空気に
窒息しそうな
あらゆる
僕に
私に
自由という名の
解放を
与えたまえ

山の頂上で
支配するのではなく
すべての民を
思う祈りが
降り注ぐのなら

世界は変わる
歴史は変わる

山の頂上が
入れ換わるならば

僕らの
記憶も
同時に
入れ換わるのなら

この空気も
入れ換わり
もっと
自由に生きることを
各々が
各々自身に
許すように
与えるだろう

ファンタジーでも
何でもいい

違う道を
辿ってきた
ストーリーを
隣合わせで
手が届く範囲で
毒物の代わりに
致死量の代わりに

備え付けていれば──

悲しいことは
少しずつ
なくなっていく

そんなことを
夢見ながら

本当に寝ます
おやすみなさい──