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新しい仮面

人影に惑う
ひとり部屋
会いすぎた数だけ
心は千切れる
ひとり分の手酌に
溢れるような顔
涙も用意しきれないまま
沈んでいって鬱になる
たった一日だけでいい
すべてから切り離された
時間と空間を
忙しいさなかに置く
それでやっと
涙はそれぞれの解釈へと
流れ落ちていく
置いていかれることも
なくなる
風に崩れた服を直して
明日からまた
無数の顔の中
新しい仮面をつけて
生きていける
 

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