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「僕はいろんなものが好きで、10ある中の1つに絞って9を諦めるという考え方が分からない。」
音楽活動をやっていく中で、「何かやることを絞った方がいい」と言われることが多かった。僕はいろんなものが好きで、10ある中の1つに絞って9を諦めるという考え方が分からない。
星野源(音楽家、俳優、文筆家)
もちろん星野源さんの存在は存じ上げているし、多才な方というのもメディアを通じて知っていたけど、初めて知ることばかりで、1時間では足りないほどの内容だった。
印象的だったのが、
1.最初から自信があったわけではない
2.人生を楽しんでいる
の2つ。
1.最初から自信があったわけではない
「恋」をはじめとする大ヒット曲がいくつもあり、俳優としても活躍していて、本も出している星野源さん。
こういう多才な人って、もともと才能があって、それに対して自信があるから、仕事にできるんだと思っていた。
でも、星野源さんのそれぞれの活動の原点を知って、本人の好奇心と行動力が成功につながってるんだなということが分かった。
まず、音楽。
最初は歌詞のない楽器だけのバンドをやっていたらしい。だけど、細野晴臣さんに出会い、自分で歌詞を書くようになったそう。
とにかく歌を出すのが怖かった。自信がめちゃくちゃなくて。
でも細野晴臣さんに言われたらやるしかないと思って、自分の背中を押せた。感謝しても感謝しきれない。
今ではヒット曲がたくさんあるけど、最初は「怖かった」とか「自信がなかった」と言っていたというのに驚いた。
星野源さんの才能を見つけた細野晴臣さんの才能もすごいし、それをちゃんと行動に移せた星野さんもすごい。
次に、俳優業。
高校2年生にして、松尾スズキさんのワークショップに参加したそう。
私の周りのバンドを組んでいた人たちを思い出しても、中学や高校からバンドを始めたのであれば、頭の中は音楽のことでいっぱいになっているものだと思っていた。
星野さんは、音楽だけじゃなくて俳優にも興味があったようで、舞台を観に行ったりワークショップに参加したりと、好奇心が旺盛で、行動も伴っていたから、今の成功につながっているんだな。
何かを待っていたら一生が終わっちゃうなと思って、とにかく自分がやれることをやっていこうと思って、動けるところから動き始めた。
そして文筆活動。
文筆活動は、自分の心というか、自分が今何を思っていて、どんな感覚なのかというのを言語化する。仕事っていうよりかは、修行。
僕、メールがめちゃくちゃ下手だったんですよ。自分の思いをうまく言葉にできない。
それをどうにかするには、仕事にするのがいちばん早いんじゃないかと思った。だから、いろんな編集者さんに「何でもいいから連載させてください。もちろんギャラもいらない。人の目にさらされたい。」とお願いに行った。誰かの目が入らないと成長しないと思っていて、仕事にしちゃった。それを無理やりやって、200字くらいから始めた。
すでに「星野源」というステータスがあったからできたんだと思うけど、それにしてもやはりその行動力がすごい。
2.人生を楽しんでいる
そしてもう1つ、インタビューでたびたび口にしていた言葉があった。
面白くてしょうがない。
楽しくてしょうがない。
楽しいと思うことは続けたい。
楽しい人生でいたい。
音楽活動で燃え尽き症候群を経験したことや、二度の大病をしたことを知らなかった。どちらか片方だけでも、とても苦しい経験だと想像する。
「これ、今しかできなくない?」「これ、自分しかできないよね?」と思ったことをやりたくなっちゃう。それを考えている時が楽しい。
いかに大変だったかということを言うことも大事だとは思うけど、いかにその後楽しく生きたかも大事。
人生の楽しみ方を知ってる人なんだと思う。
昔から自分のやりたいことを自分で気づけていたし、そのために待ってるだけじゃなくて自分からチャンスを掴みに行ける。苦手なことも、自分なりの哲学で克服していくアイディアと行動力がある。
そして、「楽しくてしょうがない」と目を輝かせて人に話せる。
本当に素敵な人だなと思った。
とてもいいインタビューを拝見できました。
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