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経験曲線と規模の経済の違い

博士:「さて、今日は経験曲線効果と規模の経済の違いについて話そうかのう。」

少年:「うん、ぜひ教えてください!」

博士:「まず、経験曲線効果というのは、企業が製品やサービスをたくさん生産するうちに、だんだん生産コストが下がっていく現象なんじゃ。例えば、自動車産業では、新しい車種の累積生産台数が増えると、従業員の技術が向上して生産効率が上がるから、コストが下がるんじゃのう。」

少年:「ふむふむ。じゃあ、規模の経済っていうのは何ですか?」

博士:「規模の経済は、生産量が増えることで、1単位あたりの固定費が低くなる現象なんじゃ。例えば、トヨタが大量に車を生産すると、工場の設備費用や開発費用が一台あたりに分散されてコストが低くなる。また、原材料を大量に仕入れることで、単価が安くなるんじゃ。」

少年:「なるほど。じゃあ、経験曲線効果と規模の経済の違いは何ですか?」

博士:「経験曲線効果は累積生産量に依存していて、長期的なコスト削減が見込めるんじゃ。一方、規模の経済は生産量の増加による短期的なコスト削減が特徴じゃのう。例えば、スマートフォンの生産でも、累積生産台数が増えると新しい生産技術が導入されてコストが下がるのが経験曲線効果じゃ。一方で、工場の規模が大きくなることで一台あたりの固定費が低くなるのが規模の経済なんじゃ。」

少年:「つまり、経験曲線効果は時間とともにコストが下がるけど、規模の経済はすぐに効果が出るってことですね?」

博士:「その通りじゃ。良い理解じゃのう!」

少年:「ありがとう、博士!すごくわかりやすかったです!」

博士:「どういたしまして。いつでも聞きに来ておくれのう。」

具体例

経験曲線効果の具体例:

自動車産業:トヨタが新しい車種の生産を開始した際、累積生産台数が増えると、労働者が効率的に作業できるようになり、生産コストが減少します。
ソフトウェア開発:マイクロソフトが新しいソフトウェアを開発すると、バグの修正や機能の追加が効率化され、開発コストが時間とともに減少します。

規模の経済の具体例:

小売業:ウォルマートが大量の商品を仕入れることで、サプライヤーからの割引を受け、1単位あたりの仕入れコストが低下します。
製造業:パナソニックが家電製品を大量生産する際、大規模な工場を運営することで、設備費用が分散され、1単位あたりのコストが低下します。
このように、経験曲線効果と規模の経済はどちらもコスト削減に貢献しますが、それぞれ異なるメカニズムで作用します

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まとめ


経験曲線効果と規模の経済は共にコスト削減に関する概念ですが、異なるメカニズムを持ちます。

経験曲線効果は、累積生産量が増加することで生産コストが低下する現象で、主に学習効果や技術革新による効率化が原因です。

これに対し、規模の経済は、生産量の増加により1単位あたりの固定費が低下する現象で、固定費の分散や大量購入によるコスト削減が主な要因です。

経験曲線効果は累積生産量に依存し、長期的なコスト削減効果がありますが、規模の経済は生産量の増加に直接依存し、短期間で効果が現れます。

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今日の小言

大学院の秋期試験が近づいてきましたね。

まだまだ、卒論も終わっていないので全然出願できるステージに立っていません、秋期に一つは受けたいなぁと思っているのですが、研究計画書を完成させねば!という感じです。

焦らなきゃダメだけど、焦りの中でコツコツと行動していく、経験していくことで、どんどん行動へのコスト(やる気だったり、労力だったり)が減っていくと思っています。

春期に化けるためにも、今は曲線に入る前の直線、じっくり何度も挑戦し経験していきたいです。

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