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140字『不夜の鬼』

古くからの名家である我が家の裏山には、眠らない鬼が棲んでいる。
結界のお陰で他の者には見えないし聞こえないが、当主は寝ずの番で相手をしなくてはならない。でないと出てくるからだ。
自分達が途絶えたらどうなるのか。それすら考えられないまま、今日も朝日を浴びながら布団に潜り込んだ。

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