美化しないように

何かを書きたい、言葉を連ねて何かを作りたい、表現したいと思うけれど、筆が進まない。
そういうときは、大人しく自分と向き合うか、noteやTwitterで、人の言葉を眺めている。
みなさまの記事、楽しく読んでおります。

…しかし、私は何が書きたいのだろうか…

…こう悩む時は大抵、何か我慢していたり、引っかかっていたり、ストレスを感じている時。
思い返せば、正月という季節柄、普段顔を合わせることのない人間と会って。半ば強制的に会食をさせられ。いい人、まともな人を演じていたと思う。

…だから、たまには自由に書きたい。
暗いことも。ダークなものも。グレーなものも。
不健全な欲も、美しくない考えも。

人間なのだもの、ずっと美しくはいられない。
歪んだり、汚れたり、間違ったり。
依存したり、溺れたりもする。

乱れたり、沈んだりすることを、自分に許したい。
そうなることを、彼らに許してもらいたい。

…本当は、語るべきではないのだろうけれど。
でも、歪んだものを好きでいるのも、何かを嫌いでいるのも、憎むのも、間違いなく自分なんです。

心の底から清廉潔白な人間なんていない。
誰にだって、多かれ少なかれ短所がある。
美しくない部分もある。
それが当たり前。当然のこと。
だって、私たちは人間だから。
私の心の中にいる彼らも、きっと同じでしょう。
得手不得手があって、好き嫌いがある。
欲だってある。
たとえ彼らであっても、完璧ではない。

そう思うから。…というより、そう信じたいから。
だって、好きな人や憧れの人のことは、美化してしまうものでしょう?
それが良くないことと分かっていても。

自分なんかよりずっと、真っ直ぐで綺麗な人に見えてしまう。美化された姿を信じてしまう。
その美しい姿と自分を比べて、どうしようもない程に落ち込む。己を無能だと、浅ましい、薄汚れた人間だと感じる。そして、そう思い込む。
そんな人間でいることは許されないと思う。
そんな汚い人間では、憧れの人がどれだけ優しくても愛されることはないと思う。
このままではいけない。
けれど、そんな人間には変わることすらも許されないのではないか…

美化は、そんな負の連鎖を生む。
私は、よくそんな考えに囚われてしまう。
このループの辛さは、経験している。
だから、もう二度と嵌らないようにしたい。

美化しないように。
期待し過ぎないように。
自分も、彼らも。
永遠に美しいまま、なんでも完璧、なんて嘘。

…そう、自分に言い聞かせる。





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