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鉄板症候群

僕は幾ら注ぎ込んで来たのだろう。

やばい、シャツの枚数間違えた。
やばい、シャツの下に着るやつ忘れた。
やばい、靴下少ない。

出張の際に、少しだけ、枚数が足りないことに気づいたり、
クリーニングが現地で出来ないことを気づくと、不安になってしまう。

服の駆け込み寺。ユニクロに走る。

海外でユニクロがあった際の安心感は格別である。

試着なしで、どうにかなるから。

何か忘れ物したの?大丈夫、ユニクロでささっと買っちゃいな。

エアリズム 3点
靴下    2点

お会計 5千円でございます、全然安くないじゃないか。

ただ、不安になった時に真っ先に駆け込まれるブランドは偉大だ。

長年の歴史や質の継続がないと成り立たないと思う。

エアリズム、ヒートテック、スラックス、シャツ。

本当にどれも質が良くて、ギリギリ駆け込んで買っても良いかと
思ってしまう絶妙な金額感である。

自分が忘れなければいいんじゃないか?また無駄遣いやん。

はい、そうです。どうも、すみません。

上記の通り、不安に駆られてユニクロで購入した後、
葛藤をしてしまうのが本能である。

ああ、また買ってしまった。と大量のエアリズムを眺める。

けれど、ユニクロを継ぎ足しで購入し続けていると、
言い訳が勝手に頭の中に流れ込んでいる。

丁度このヒートテック1年ちょっと着てるし、買い替え時じゃない?

下着とかは1年に1回変えた方がいいって聞くよね?

値段の手頃さと質を信用しているからこそ、
頭の中で勝手にフォローし始める。

このように値段と質が担保されてそうなブランドを選んで
勝手に自身の決定をポジティブに肯定する精神メカニズムを
鉄板症候群と呼ぶ。と今、思いついた。

ちょっと違う角度かもしれない。

けれど、何か旅行の御飯どころに困ったら、
大阪行ったら、だるまで串カツ食っとけ!
京都に旅行に来たら、辻利の抹茶パフェ食べとけ!
という感覚も近いなあと思った。

何か迷った際に、ある程度手に取れる金額感で、何となく
質が保証されているお店達である。

けれど、正直そういったお店にいった後は
もっと探してお気に入りの店を見つけるべきだったかなあ
と回想を始める。何かコスパ悪いなあと思う時すらある。

(だるまと辻利は美味しい。)

ただ、ユニクロと同様、有名どころで食べたし、まあええかと
勝手に補正が掛かってくる。鉄板(グルメ)症候群だ。

別にユニクロや鉄板グルメを否定する気持ちは全くない。

純粋に困ったり迷った時に人が駆け込むブランドや店に感銘を受けるのだ。

と思いながら、今回の出張で私服が足りなくなり、
ユニクロでシンプルなフードを買った。毎度あり。

ユニクロの長年信用されてきた品質が、
Life Wearは幾らあっても良いよねと思わせる。

辻利の築いてきた800年の歴史が
抹茶パフェを美味しく思わせる。

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