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音信/LIBROの歌詞が座右の銘
面接官 「座右の銘を教えてください。」
K
「裏切らない裏切りで 楽しませる音
これがおれのまんま やれる事」
「好きな曲の歌詞です。」
面接官 「は、はあ。」
実際に起こらなくて良かった。
ただ、実際に質問を受けたら
この歌詞を紹介しよう。と鼻息をフンガフンガ鳴らしていた。
当時の僕は見せかけでも自信満々で向かうを
モットーに就職活動をしており
頭が可笑しくなっていたんだろう。
阿呆な導入文で恐縮であるが
音信はHIP HOPに触れる
きっかけになった曲だと思っている。
当時の記憶を思い出して
音信とLIBROの好きだと思った部分を紹介させてほしい。
①美しすぎるトラック
HIPHOPはやんちゃな人の音楽だと決めつけていた。
爆音のトラックにファッキューを重ねる。
ただ無知だっただけである。
この曲はイントロから美しく
最後にかけてまで無駄がない。
最小限のドラムとパーカッションに合わせて
ピアノの旋律が常にセラセラと同じフロウで流れていく。
それだけ、それがいい。
今やこの旋律やリズムが美しい曲が
メインストリームになっていると思う。
歌詞はやんちゃであるが
舐達磨や唾奇のトラックも落ち着ける。
日本語ラップでは意外と
当時の最先端だったのではないかと思っている。
②信念の開示
1997年にシングル『軌跡』でデビュー。
1998年にアルバム『胎動』、2003年にシングル『三昧』を発売。
その後、実質的な休止期間に入る。
ラップ音源として復活するのは2014年だった。
当時の休止理由をインタビューで語っていた。
なんか単純に…己のマインドが上がって行かなかったですね。周りはずっと「またやろうよ」って言ってくれてたんで心苦しかったですけど。自分の中では『三昧』で結構良いのが出来たなって感じてた中、あまり周囲の反応というか…平たく言うと「あんまウケてないのかな」って感じて。別にちゃんと確かめた訳じゃないんですけど、なんとなくそう感じてた。
周囲の評価と自身が持つ評価との乖離。
僕みたいのが言葉にするのは恥ずかしい限りであるが
創作する人が必ず一度感じたことなのではないかと思う。
乖離を受け入れる勇気が創作には必要なのかもしれない。
LIBROは立ち上がった。2014年の復活アルバムのインタビューである。
一度、自分の中から出てくるもの以外の音… 流行りの音を取り入れたほうがいいのかなと思って挑戦してみたけど間違いだということがわかったんです。周りは関係ないと割りきって、始めた頃の質感を突き詰めて自分にしかできない音楽を作ったほうがいいことに気づいた。今は最初の頃みたいに、「この(サンプリング)ネタを使って曲を作って友達を驚かせたい」という気持ちを持ったまま音楽を作っているつもりです。
自分を信じる。
自分の中から音を作る。
自分にしか出来ない音楽を作る。
これが「音信」が生まれたきっかけであり、信念の開示ではないかと思う。
思考の迷路から外に出た おれ
気負いなく 勢いなくさない姿勢
保てば 大丈夫が最近の口癖
これぞ 日本語ラップと誇らしげ
始めた頃と同じ目で
③顔
アーティストにおける顔は大事だ。
悩みに悩んだ結果、復活した男の顔は渋い。
ただ、人に親近感と共感を持たせるような顔をLIBROはしている。
![](https://assets.st-note.com/img/1698257642484-lpOWzduQgR.png)
今は流石に冒頭の歌詞を座右の銘です。と言えない。
まず、長すぎるからルール違反だ。
ただ、迷える人間の背中を押してくれる強さと優しさを
兼ね備えた曲がLIBROの音信だ。己の音を信じよう。
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