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【365日のわたしたち。】 2022年3月17日(木)
「晴れの日より、曇りの方が好き。焼けちゃうのやだ。」
「外行くより、家の中でゆっくりしたい。疲れるもん。」
そういって、彼の提案をことごとく断ってきた。
そういう時、彼は必ず、
「そっか!じゃあ今度の週末曇りだったら、どこか出掛けてみようか!」
「じゃあ、今日は家の中を映画館にしよう!」
と私の意見にあわせて色々と楽しませようとしてくれた。
ポップコーンの種を買ってきてくれて、お互いにビクビクしながら一緒にポップコーンを作ったことは、今でも楽しかった思い出として鮮明に思い出せる。
そもそも全くと言っていいほど趣味・嗜好は合っていなかったのだ。
それを、彼がなんとかうまく擦り合わせようとして1年半続いていただけなのだ。
1年半とは、なんと長いこと彼の優しさの上で胡座をかいていたことか。
私の「別れたくない」という意見を、彼は今回は尊重することはなかった。
どんなに涙を流しても拭ってくれることはなかったし、
手を握り締めても、握り返してはくれなかった。
私は初めて、彼の提案を受け入れた。
あの地獄のような週末からようやく4日経った。
今週末の天気予報は曇り。
彼が私を思い出すことを、心のどこかで期待した。
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