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”旅する料理人” 料理人のノマドワーク  vol.4(全5回) ”プロダクトとクリエイティブ”

今、(2019/03/13)沖縄の那覇市、おもろまちからお送りします。
”旅する料理人” 料理人のノマドワーク  
vol.4(全5回) ”プロダクトとクリエイティブ” です。

前回は行きたいところに仕事を作るでした。
今、正に行きたいところに仕事を作って滞在中です。(3週間)

会いたい人、興味ある場所、行ってみたい場所に行き、アポをとって取材して、
コラボ営業や間借り営業、食材探しやイベントのオファーをして帰る。
何だったら現地のシェフと交流を持って自店でのコラボやポップアップに招聘して開催するのも楽しいですね!

画像:モルディブ、ソネバ フシでの調理場。つけてくれたアシスタントが優秀。


”プロダクトとクリエイティブ”

これは僕の店でのスタッフの役割です。大きく、プロダクトと、クリエイティブに分けています。

プロダクトは、
実制作に当たります。
職人的なスキルと責任が問われます。ゆくゆくは調理主任です。
プロダクト(料理)のクオリティや、
料理人の人材育成,、また、製造販売を行う際の責任者です。

クリエイティブは、
企画、メニュー開発、ブランディングを主に担当し、
ゆくゆくは料理家としてソロ活動出来るようになります。
料理研究家的な本の仕事や料理教室、フードスタイリングやコーディネート、
コンサルタントなどなど。

これ両方デキる人は、シェフです。
プラス経理やマネジメントも出来たら、シェフ兼店長の出来上がりです。
最強です。

料理人に指示出しながら、お客様目線のサービスも出来る。
まあ、大変なので大体は責任を分散します。

実際今ウチはプロダクト2名と、
自分(田嶋)が経営者 兼 クリエイティブディレクター
あと奥さんがデスク担当です。

◆最初は洗い場から

うちの店に入ると、最初は洗い物です。(絶対に)

そして、ドリンクサービス。 料理サービス。 調理補佐。
の順で仕事が増えていきます。
その中で適正を見ながらより仕事を細分化していきますが、
基本的にはこの流れは崩れません。

最初はみんな絶対に洗い場から
に古臭いイメージを持つ人がいます。

もちろん手が空いてる人がやればいいし、みんなでやれば良いですが、
ウチは新人が担当します。

それはあからさまな上下関係を強調したい訳ではなく、
まずは基本的な器の扱い方、グラスの磨き方、
物がしまってある場所、営業の流れ
を把握してもらう目的があります。

飲食店では当たり前(?一概にはいえない?)な流れだと思うのですが、
これが結構意味が深いです。

洗い物は最初は大変です。
高価な器や骨董を使うので、仕舞う場所や扱いに気を使います。
忙しいとひっきりなしに洗い物が出るので大変です。
しかし、逆に新人には洗い物しかやらせません。
出来る人は率先して仕事を手伝おうとしますが、

あえて、
”他の仕事はさせない”

んです。

そう、
暇にさせるんです。わざと。

人間夢中になると集中力が狭く深くなりがちですが、
暇だと散漫になり、視野が広がり、考えもゆるくなるんです。

そうなるといろいろ考え始めるんですよね。

”ほんとにこの仕事向いてるのか、”
”この店で良いのか”
”あの人の仕事すごいな”
”あのお客さんは日本酒好きだな”
”あの人は常連さんか。お、宮城出身か。なら、綿屋(日本酒)がオススメだな”
”あの盛り付けどうやってんのかな”
”オーナーの田嶋さん素敵だな”

とかなんとか。


◆シェフが営業中プラプラしている

これも一概には言えないんでしょうが、
日本料理屋では、調理場でシェフが一番手を使ってません
(自分がそうしてただけかも)

調理場の奥の真ん中で、突っ立って偉そうにしてますw
(自分がそうしてただけかも)

これはもちろんサボっているわけではなく、
シェフが一番手を空けてるだけなんです。
手を空けといて、イレギュラーな注文や、常連さんへの挨拶はもちろんなんですが、シェフはキッチンスタッフ全員の手を使って料理しているんです。
(これはみんなやってることかも?そうでもないか、)

そう、シェフは食材のみならず、人(スタッフ)も料理しているんです。

自分でやった方が早くて綺麗な仕事なんて、腐る程あります。

自分でできるのは当たり前、
利き手で出来ることを、
左手で上手く出来るように練習する。

すると両利きになる。

その要領で、スタッフの手も使い始めると、
どんどん手が増えます。
僕は店に自分がいない時も手を4本使って
料理してます。


プラプラしてると、誤解されることも
たくさんあります。
チャラい料理人だと思われることもあります。
ですが、恐れてはいけません!!
だってゆくゆくは、
ノマディックなワークスタイルを目指すんでしょう?

ビビってないで、堂々とプラプラするんです!
(従業員の健康管理や、お客様とのコミュニケーション、お店の環境や近隣の町の様子を見る)


会話中でもスマホばっか弄るんです!
(Trelloと、Slack、トレタで管理しながらLINEで連絡取り合う。
ミーティング中もメモしたり、検索したり)

コレが出来ないと旅先で仕事できないです。
(慣れない環境なので素早い情報収集と適応、決断を求められます。)

これについては次回また改めて。



プロダクトとクリエイティブ、

まるで商人と職人で栄えた江戸の街の構造です。
先日までやっていたCHAMPFIRE、
クラウドファンディングの内容でもガッツリ触れています。
@CAMPFIREjp
https://camp-fire.jp/projects/view/125074
(↑目標金額達成しました!!ありがとうございました!!)

以下一部クラウドファンディング本文より抜粋〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

プロダクトとクリエイティブ、
どちらかが強すぎてもいけないし、上下を決めることも出来ない。

責任者を決めて、プロジェクトをチームで進めていくしかないのです。
そして、資金調達や経営は社長に頑張ってもらいます。

それぞれに自分のセクションのプロフェッショナルを目指して、
店を運営していくことに専念したほうが、
強い店ができる→利益がでる→自分たちの報酬アップや自己達成
につながります。

そして、
スキルのある”プロダクト”と、
センスの良い”クリエイティブ”で
チームを組みましょう!

週末限定で公園にフードトラック出す
とか、
キッチンスタジオで子どもたちとお菓子のワークショップしよう
とか、
農作物の収穫などの繁忙期だけ、
人手不足になる離島に毎日の食事班として1週間滞在する

とか、
空き店舗を使って、昼間から一人暮らしの高齢者が集まれるスナックをやろう
とか、
面白い企画を実行しましょう。
綿密な計画を練って、社長に許可を出させましょう。
予算を捻出してもらいましょう。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

これは、ゆくゆく自分で店をやりたいと思っている人に対しての
僕からの提案でした。
個人店を立ち上げて運営すること=
自己出資で借金して物件契約して出店して雇用を産んで人気店にして、
家族を、スタッフを、お客さんを、自分を、幸せにすること

が出来るんなら、
これも出来るよね?的な考えです。

人生なんてRPGです(2回目)

「僕は自分の目で見たものしか信じない
けど、この目で見たものはどんなに馬鹿げていても信じるよ」 スナ◯キン談


コレですよ!
やってやりましょう!!

情報アイデアも、たくさん転がってます。
ネットワークも繋がってます!

足りてないのは行動だけです!

オトコなら、やってやれ!(名言)です。

将来は何が何でも自分でお店をやる
と決めてる人もいるでしょうが、
重要なのは、

何をやっているかではなくて、 どうやり遂げるか

ではないですか!?


次回、

”飲食店従業者の未来”

2019/3/13 田嶋善文




有難うございます。 生き金を使わせていただきます。