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私がこのnoteで「LGBTQ」という言葉を使う理由

このnoteでは、女の子として生まれ、「ちいちゃん」と呼ばれて育ってきたかつての自分。男性として生き、「たっくん」と呼ばれ、福祉の専門家として働いている今の自分。LGBTQ当事者として、福祉の現場に立つ者として、「生」「性」そして「私らしさ」について思いを綴ります。
前回の自己紹介に続き、今回は私がLGBTQという言葉を使う理由についてお伝えします。

LGBTQとは、Lesbian(同性に魅かれる女性)、Gay(同性に魅かれる男性)、Bisexual(性別に関係なく魅かれる)、Transgender(出生時と異なる性別で生きる人)、そしてQuestioning(性的指向や性自認が分からない・定まっていない状態、決めたくない・あえて決めない人)の頭文字をとった言葉です。

LGBTQは、性的マイノリティ(性的少数者)を表す総称の一つです。私は、上記のトランスジェンダーに当たります。

性的マイノリティを表す言葉としてはLGBTが最も知られていると思います。しかし、性的マイノリティのあり方は、LGBTだけではありません。

LGBTが性的マイノリティの中の「多数派」を表すような言葉になっているのではないか。性自認や性的指向の多様性を表すのにもっとふさわしい言葉を用いたい。そう考えて、このnoteでは、基本的にはLGBTQという言葉を使っています。

もちろん、性的マイノリティはLGBTQだけなのかと言われればそうではありません。例えば、自分の性は、男女どちらか一方の性別に属するものではないと認識している「Xジェンダー」の人もいます。このように、LGBTQだけではない多様な性のあり方が存在します。

このnoteでは、今の社会における言葉の広まりや、読む人にとってのわかりやすさという観点からLGBTQという言葉を選択していますが、このほかにもさまざまな性自認・性的指向があることも機会があればご紹介したいと思います。

私がこのnoteを始めたのは、私自身がその当事者の1人としてさまざま経験を語ることができる性的マイノリティという切り口から、すべての人が多様性を尊重し合える社会はどうすれば実現できるのか、みなさんと一緒に考えたいと思ったからです。

「多様性」を考える場面は性の問題だけありません。例えば、進学や就職、結婚、出産、子育てといった人生の局面で、私たちは「普通は××だよね」という言葉に直面します。そして、「普通がいいよね」と流されてしまう。「マイノリティ」であることを認めたり、「多様性」を受け入れたりすることは必ずしも楽ではないのです。

でも、私は、「普通」という考えに縛られることなく、自分らしく生きたいし、自分らしく生きようとするみなさんとお互いを尊重し合いたい。そう思うのです。

私たちにとって大切なのは、普通かそうではないかという区別ではなく、だれもが特別な存在であるという揺るぎない事実だと思います。

特別な存在であるあなたとあなた、そして私が、お互いを尊重し合える社会について考えていきましょう。


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