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【特別編】DAIKI美術館のDAIKI画伯を紹介します

いつも私の物語をご覧いただきましてありがとうございます。
今回は、noteスタート当初からトップ画像を描いてくれているDAIKIのことをご紹介させてください。DAIKIの作品はコチラからすべて見られます。私が大好きな作品ばかり。ぜひみなさんも楽しんでください!
今回は、そんなDAIKIのお母さんに記事の執筆をお願いしました。

こんにちは。DAIKI母です。

いつも田崎さんのnoteの挿絵としてDAIKI美術館をご覧いただき、また応援していただきありがとうございます。

田崎さんより特別連載編として、この春、支援学校の高等部を卒業して次のステップに向かっているDAIKIの進路決定までの親の気持ちやハンディキャップのある子どもの進路選択について少し話して欲しいと依頼があり、今回パソコンに向かっております。

田崎さんとDAIKI(そしてDAIKIの母である私)との出会いは、15年前の児童発達支援センターB園です。

児童発達支援センターの卒園後、すぐに現実として向き合わなければならない小学校選択がありましたが、その際の親としての悩みや決定的に地域の小学校の支援学級に決めた理由などは、過去の「児童発達支援センターB園」の⑦・⑧・⑨の記事に詳しくあります。

小学校の次は中学校……そして高校、さらにその先と、進路選択はどの子どもも考えなければならないことですが、ハンディキャップのある子ども達の選択肢の幅は本当に少ない!というのが現実です。DAIKIは中学校は国立系付属中学の支援学級へ、高校は県立の支援学校の高等部へと進学しました。

県立の高校の支援学級というものが残念ながら私達の県内にはなく、また公立中学の支援学級に進学した際も公立高校を受験するかしないかを入学時に選択しなければいけないといったこともありました。障害のある子ども達といっても、程度や種別など本当に多岐にわたっていますから、それをざっくり大きくまとめてしまわないといけない現状に対しては、もう少し社会が変化すればいいのにといつも思っています。

そしてこの春、DAIKIは高等部を無事卒業しました。

卒業をケーキでお祝いをしました!

さあ、ここから進路の選択にまた悩むのです……。

障害のある子ども達の多くが就労という道を選んで、高等部卒業後福祉制度を利用し、福祉関係が運営している就労先に進むことが多いです。

日本の社会では法律で「障がい者雇用枠」というものを企業として設けていますが、一般企業のほとんどは身体に障害のある方の雇用が多く、知的に障害のある方の一般企業への雇用はなかなか進んでいないのが現実です。

我が家も当然悩みました。

くしくも世の中はコロナ禍。人の働き方自体も変化している今なのだから、この子たちの働き方も変わるかもしれないと考えました。

また一般の高校生の多くは、卒業後、大学や専門学校などに進み新たな仲間と出会い、自由になる時間を使って様々な経験をしてから社会に出ていくので、「4年間学びながら訓練して一杯遊んで楽しんで!」という思いからDAIKIの次の進路を自立訓練の学校へと決めました。

もちろん本人とよく話しましたが母の思いは簡単に言ってしまえば「色々なこと経験して、今しかできないことを楽しんで!」、です。

教育は家庭でする基本的な躾のような部分と、学校で教えて頂く知識の部分や人との関わりから学ぶ道徳観や距離感などがありますが、今回選択した自立訓練の学校では、障害のある子どもに特化した社会に出るまでのさらに細かい訓練をプラスを行っていく場所です。

母はDAIKIの特性や性格を考え、「ここだ!」と決めました。(直感タイプの母です。)

4月1日に入校式があり、DAIKIはスーツにネクタイをしめて少し緊張しながらも無事に学校生活をスタートしています。

スーツでビシッと決めて入校式へ

毎日大好きな電車に乗って、梅田のど真ん中の学校まで通っています。

これからは友達と帰りに寄り道して遊んでくることも沢山あるでしょう。

いいんです……いいんです……! 自分で考えて遊ぶことも大切です。

小さい頃の多動が激しく、指示が全く通らない頃の自閉症DAIKIを考えると、自由に遊んでおいでと言えるようになる日が来るとは想像もしていませんでした。

小さい頃の子育てに途方にくれていた自分に言ってあげたいです。「昔はDAIKIの手は決して離せなかったけれど、今は後ろからそっと見守れるようになったんだよ」と。いま同じように障害のある小さいお子さんを育ててらっしゃるお母さんにもお伝えしたいです。「必ず変化します」と。

母の夢は、DAIKIが社会の一員として、少なくてもいいので納税する人になってほしいということ。働く場所や会社にこだわっているのではなく、一生懸命働いたらそれをきちんと評価してくれてそれに見合った賃金が払われる社会になってくれたらいいなと思っています。

きっとこれは障害があるとかないかに関わらず、社会全体として共通の問題なのでしょう。

【DAIKIの作品はこちらからご覧いただけます】
DAIKIの作品は、「みんなのフォトギャラリー」にもUPしていますのでご活用ください。「DAIKI」で検索すると、作品が出てきます!

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