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【アーセナルvsレアル・マドリード】

少し長くなりますが、僕の好きな海外サッカーについて語らせて下さい。


僕は海外サッカーが好きだ。別にサッカーをやっていた訳ではないのだが、むちゃくちゃに好きなのである。一人暮らしの部屋には好きな選手のユニフォームやポスターをたくさん飾ってるし、土日はリーグ戦があるので、大きな用事がある時以外はほぼヨーロッパの時間で過ごしてる程だ。



サッカーを好きになったきっかけは当時小学5年生で迎えた2010年の南アフリカワールドカップ。僕が見たいと言ったのかサッカー好きの父親が無理矢理見せたか記憶が定かではないが、日本時間23時キックオフの日本vsカメルーンが記憶にある限りでは初めて見たサッカーの試合。

内容は殆ど覚えていないが、(当時の僕には)得体の知れない金髪の男が見事にゴールを決め、格上のカメルーンを1-0で撃破したのだ。
この得体の知れない金髪の男を僕はこの先ずっと敬愛する事になるとはこの時はまだ思ってもみなかった。


この後日本はオランダと善戦したり、金髪男とカチューシャ出っ歯男(当時の印象)が物凄いFKを決めたり、茶髪の3番(本当は凄い選手)がPKを外したりと色んな事が起きたが、イニエスタが決勝で劇的なゴールを決め、スペインが優勝した頃には、完全に海外サッカーの虜になっていた。
鳴り止まぬブブゼラの音は、今もなお僕の頭の中で鳴り続けている。


そういう訳で10-11シーズンから親が契約していたWOWOWでちょうどリーガ・エスパニョーラの試合を見る事ができて、メッシが好きかロナウドが好きかと言われると(今も続く答えなき論争)なんとなくロナウドだったので、レアル・マドリードを応援する事にした。
そう、11歳のガキがこの瞬間マドリディスタになったのだ。



最初に見たクラシコ(何やその名前、が第一印象)でジョゼ・モウリーニョ率いるレアル・マドリードは、ペップ・グアルディオラのティキ・タカ(何やその名前)全盛期だった宿敵バルセロナに0-5の歴史的大敗を喫した。
数試合見た限りでは無敵だと思っていたマドリーがズタボロにされていく様はまさに悪夢だった。
そう、11歳のガキがこの瞬間アンチバルサになったのだ。


とまぁこんな感じでかれこれ11年程レアル・マドリードが好きだ。
マドリーは常に強い。若干の暗黒期(18-19)はあったが常に強い。一番ヤバい時なんてロナウドがシーズンで46点くらい取ってた(メッシは50点)気がする。バグってる。
今でこそ塩試合は多いものの、昔は毎試合ように平気で4、5点取ってて相手が可哀想に思える時もあった。でも今では僕も成長し得点以外にもある程度サッカーの面白さが分かるようにはなってきたので、塩試合でも十分に楽しめる。
ロナウドがきっかけで好きになったチームだけど、ロナウドのいない今のマドリーも変わらず大好きだ。




次に、アーセナル。一言では語り尽くせない愛すべきチームだ。


貧弱で弱腰、かと思えば勇敢で強気。
サポ歴は3年程でヴェンゲル時代を詳しく知らない僕からすると、まだまだ計り知れない強さを持ったチームだ。今シーズンからは若手主体のチーム作りを行っているため、無限のポテンシャルを秘めたアルテタ監督の秘蔵っ子たちが、間違いなくアーセナルをプレミアリーグとチャンピオンズリーグの優勝に導いてくれる。かもしれない。


2011年あたりから金髪男と並んで日本のWエースと称されていた香川真司が僕のアイドルだったので、香川が所属していたドルトムントの試合はずっと追っていた。当時そのドルトムントの主力選手だったオーバメヤンが17-18シーズンの冬にアーセナルへ移籍したため、そこから少しではあるがアーセナルというチームに興味を持ち始めていた。


そして迎えた2018年12月2日。
僕は大学生になっており、大学で出会ったスパーズサポの男と一緒にアーセナルvsトッテナムのノースロンドンダービーを観戦した。
ハーフタイムの時点で2-1でトッテナムがリードしており、なんとなく負けてる方を応援したかったので後半から本格的にアーセナルを応援した。
すると後半、ピエール=エメリク・オーバメヤンが同点ゴールを突き刺し、アレクサンドル・ラカゼットの絶妙なゴールで勝ち越すと、更にはルーカス・トレイラが気持ちで4点目をねじ込み、4-2で見事にアーセナルが勝利したのだ。

この日の情熱的なエミレーツとガナーズのロマン溢れるフットボールに魅せられ、19歳の青年はこの瞬間グーナーになったのだ。一緒に見ていたスパーズサポの男の存在など忘れて。


ここから3年、この3年でのアーセナルに関する記憶としては、最初に見たノーロンとFAカップの優勝、昨季のESR初先発のチェルシー戦くらいしか記憶にない(本当はあるが、都合の悪いものは全て消している)のだが、今ではビッグ6(ほぼ死語)相手にはなかなか勝てないにしてもそこそこ強く、見ていてワクワクするチームなので、このチームを辛抱強く応援していて本当に良かったと思う。


そういう訳でグーナー歴はマドリディスタ歴に比べてまだまだ浅いのだが、どちらのチームへも愛は変わらない。
複数のチームを一緒に応援している人を『兼サポ』とも言うらしく、Twitterではたまに「兼サポが偉そうに」「兼サポのくせに愛を語るな」という感じの呟きやリプライを見ることがある。
そんなこと言ってる人たちに言いたい。黙っとれ。兼サポで何が悪いんや。

僕は胸を張ってマドリーにもアーセナルにも同等の愛を注いでいると言える自信はあるし、好きなチームはそれぞれ2つでも3つでもあっていいと思う。
しかも好きなチームいっぱいある方が楽しみが増えて良いやん。てか兼サポ(この呼び方も腹立ってきた)が嫌いでもそんなしょうもない事Twitterでわざわざ呟くなよ、なっさけない。


でももしマドリーとアーセナルがチャンピオンズリーグの決勝で戦うとしたら、僕はどうなってしまうんだろう。

今シーズンのCL決勝がアーセナルvsレアル・マドリードになったことを想定してみた。
(もちろんアーセナルはCLはおろかELもその下のECLの出場権すらないので有り得ないのだが)
ここからは想像の話。それでは。↓

実況「さぁ迎えたUEFAチャンピオンズリーグ決勝。ここまで数々の逆境を跳ね除け決勝まで駒を進めたアーセナルと、圧倒的な強さで危なげなく勝ち進んできたレアル・マドリード、栄光を手にするのはどちらのチームなのか!まもなく前半のキックオフです!」

前半開始2分、序盤からフルスロットルで果敢に攻めるアーセナルは右サイドから細かいパスで崩しにかかり、RWGのブカヨ・サカがマドリーでも屈強なフィジカルと守備力を誇るLBフェルラン・メンディにスピードとテクニカルなドリブルで勝負を仕掛ける。
なんとか剥がし、アーリー気味のクロスを入れる。マドリーの鉄壁のCBコンビ、ダビド・アラバとエデル・ミリトンの間に上手く入ったCFのアレクサンドル・ラカゼットがなんとか足を伸ばして左足のアウトサイドで合わせると、そのシュートは惜しくも右ポストに直撃した。


どよめくスタジアム。これはもしかしたらもしかするんじゃないかと、僕の胸は高まった。




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




それから93分後。

実況「途中出場のアセンシオもドブレーテ!!これで6-0、無慈悲な6点目が後半アディショナルタイム5分に入りました...!そしてここでタイムアップ、レアル・マドリード、14回目のチャンピオンズリーグ制覇!!」



やはりマドリーは強かった。
若手主体で欧州経験も乏しいアーセナルが敵うような相手ではなかったのだ。しかし戦う姿勢と気持ちは見せた。天晴れである。

僕はアーセナルの若手たちの悔し涙を見てボロボロもらい泣きをしたわずか5分後、満面の笑みでトロフィーを掲げるマドリーのキャプテン、マルセロを見て嬉し涙をボロボロ流していた。





兼サポ、(この呼び方は納得してないが)やっぱ最高じゃないか。知らんけど。


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