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妊娠・出産・育児 と「歯」のはなし

自分の備忘録として執筆しておこうと思う。

別に珍しいことではないと思うが、とにかく歯科が苦手な私。あの痛みはもちろん、耳をつんざくような高音の治療音や独特のニオイも好きじゃない。

記憶をたどると、おそらく最後に歯科に行ったのはおそらく高校生のとき。
生えてくる向きを間違えた親知らずがグイグイと他の歯を圧迫したため、痛みに耐えかねて抜歯した。

それから長いこと、歯にまつわるトラブルが無かったことや、積極的に定期健診やオーラルケアを心がけるタイプではなかったことなどが影響して、歯科にいかないまま10年ほどが経った。

昨年、妊娠して母子手帳の交付を受けたとき、「妊娠5か月になったら歯科検診に行ってください」とお達しがあった。てっきり、つわりが酷いと伝えたために(歯磨き粉のミントの香りで吐き、歯ブラシを口に入れただけで吐き、と散々)、口内環境が劣悪な状態になっていることを懸念してのことかと思いきや、母子手帳には「歯科検診 無料券」が。(※各都道府県によって助成内容は異なる)

一度妊娠したことがある方や医療従事者の方なら周知の事実のようだが、要するに歯周病や重度の虫歯がある妊婦の場合、そうでない妊婦よりも早産になる確率などが高いとのこと。妊娠と歯に思いがけない関係があることを知り、母体は全身で新しい命を作り出すのだなぁと思わず感心してしまうマタニティ生活の出来事のひとつだった。

10年ぶりに訪れた歯科というのはそれはそれで怖いものがあり、痛みは伴わないが治療は必要といったレベルの虫歯がたくさんあったらどうしようと不安に駆られていたが、さいわい軽度の虫歯1本にとどまった。


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その後2019年秋に長女を出産。
これで少なくとも次回の妊娠までは歯科と関わらなくていいかと思っていたが、甘かった。

知覚過敏である。
いや、正確に言うと虫歯かと思いきや象牙質知覚過敏症という診断だった。

娘が生後7か月を迎えたある日、歯にとんでもない激痛が走った。虫歯かと思ったが、ちょうど1年前の健診では指摘されなかったはずの歯。1年で急速に悪化したのだろうかと恐る恐る受診すると、「知覚過敏」とのことだった。

人間年を重ねると身体のあちこちにガタが来始めると痛感したアラサーだったが、医者はひとこと、「添い寝、してますよね?」と原因を話した。
歯周病と早産は、書くと長くなるが納得できる関連があった。それが今度は添い寝と知覚過敏。関連がさっぱり分からなかったが、医師によると、これまで仰向けで寝ていた人が横向きや仰向けで眠るようになると顔・ひいては歯に負担がかかり、歯の表面にあるエナメル質が壊れて、冷たいものが染みるようになってしまうのだそう。

ネットで「知覚過敏」と調べると「ストレス由来の歯ぎしりが主な原因」といった記事も出てきたので、ちいさいころから歯ぎしりが酷かった私の場合は知覚過敏になる要素がたくさん重なってしまったものだと思われた。

驚くことに、歯磨き粉を知覚過敏専用のシュミテクト(アース製薬社)に変えるとずいぶんと痛みは軽くなった。とはいえ、その後の受診で痛みは変わらず。


痛みを感じにくくなったものの、全快に向けての快方が見られなかったので、就寝時だけマウスピースをつけて歯ぎしりを軽減することになった。添い寝の姿勢に関しては、できるだけ私が上体を起こして寝かせるようにしているが、想いむなしく一緒に寝落ちしてしまっているので効果はまちまちである。


こんなわけで、妊娠や出産を機に歯周病や重度の虫歯は早産を引き起こす可能性があるし、添い寝はその姿勢次第では知覚過敏になる可能性があると知った。

ちなみに、私に似てしまったのか、現在5本の歯が生えている生後8か月の娘はコリュコリュと軽快な音をたてて歯ぎしりをする。あまり良い習慣ではないのでやめさせたいが、なんど声をかけてもたった5本しかない歯を楽しそうに鳴らすのだった。

明日も楽しく子育てができますように。
2020/07/20 こさい たろ

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