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貨幣が生まれる瞬間(会計処理編)

こちらの『マニア向け:貨幣が生まれる瞬間』続編。

日銀での会計処理(政府預金など)、こちらの文献です。
前国庫課長の文章ですから事実ですね。

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11Pの内容を紹介してゆきます。

<政府貨幣の発行と流通>

貨幣発行経理1

■前提
 ・日銀の預金には、「政府預金」や「民間の預金」がある。
 ・「民間の預金」とは民間金融機関の資産を日銀に預けてるだけですから、日銀にとっては負債(バランスシート右)になります。
 ・それと同じで、政府預金は政府資産であり、日銀にとっては負債です。
 ・でも、政府預金には「当座預金」と「別口預金」があります。
 ・別口預金は特別なもので「政府が使えるお金=当座預金のみ」です。

■政府が貨幣(硬貨)を発行すると
 ・政府預金の別口預金が増加
 ・日銀の現金資産も増加

■民間銀行が紙幣でなく硬貨で引き出しをすると(=流通)
 ・政府預金の別口預金から、その分が当座預金に振り替えられ
 ・民間銀行の当座預金は引き出されたのだから当然減額します

<政府貨幣の還流・回収>

貨幣発行経理2

■日銀に民間金融機関から硬貨が戻ってくると
 ・民間の当座預金がその分増加し
 ・政府の当座預金からその分別口預金に振り替えられることに

■政府が日銀からその硬貨を回収すると
 ・その分、政府の別口預金から減額される。

~~

どちらにしても、政府の硬貨は市場流通している間しか、政府の資産とはならない(=当座預金として計上されない)。
 ■発行
  政府の                 日銀の
   (別口/計上でない?) 資産増+負債増+

 ■日銀から市中に流通=民間の日銀当座預金減
  政府の   日銀の       
   +当座  資産減ー負債減ー 
 *日銀の政府当座=政府にとっては資産/日銀にとっては負債

 ■市中から日銀に還流=民間の日銀当座預金増
  政府の    日銀の    
   ー当座      資産+負債増+ 


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