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財政破綻への道。歴史を振り返って

「日本が財政破綻するのを避けなければ!」
「将来世代のためにも消費税負担を我慢しなければ...」
という、高い危機意識をお持ちの方々

まず、こちらの記事を読んでほしい。

日本国が財政破綻する道筋。

日本政府の借金が増える一方で
問題なのはどこまで借金を許容できるか?

という前提にたった時

「借金の上限は資産の上限と同じ」と考えた時に....。

そういう話です。

歴史は事実の積み重ね。

上記記事で僕は「国の独占する徴税権が国の資産」と書いたのですが、それはあくまで「一般論を突き詰める結果。僕自身の考え」だった訳です。

で歴史を振り返って色々と調べた。
様々な歴史研究を知っていくと。

その考えが『歴史的事実と一致する』ことが分かりました。

『徳川幕府がフランスから借金』という事実。

明治初期、というか徳川幕府ですら海外から借金をしていたのが事実。

『江戸時代末期に幕府が近代化をするための工場建設を試みていて、フランスから借金をしていた...』というのは歴史研究では有名な話です。
 ー素人の僕が調べて辿りついちゃう訳だからー


『国の資産に徴税権が含まれる』という話。
近代化する日本に関する歴史研究でこう書かれています。

”社債では工場、建物等固定資産(ストック)が
担保とされるのが普通であるが、
公債の場合には、担保は各種租税収入(フロー)が当てられる。

戦前外債小史 序」(86, 宇野健吾)筑波大学経済学論集 より

歴史研究で上記のように記載があるのは、そう結論づける事実がいくつもあるからに他ならない。 

実際、維新政府、大隈重信が物資輸送の近代化のため鉄道建設が必要だと論じていたが、その建設費用に目途がつかないと苦心していると、英国人レーにより「凡そ必要な三百万ポンドは海関税と将来の鉄道収益を担保に入れることで可能...」という話になり、日本政府初の外債発行....という事実。
(これも色んな紆余曲折ありますがそれはさておき)

日露戦争の戦費調達を任された高橋是清も、やはり「将来の徴税額」を担保にして外債を発行....という事実がある。

政府には徴税権が与えられてをり、
これによって元利金の支払い・償還にあてられるべき
フローの確保が保証されている。
これを担保とすることで十分だというわけである。” 
(引用論文は同上)


歴史は未来をも照らす。

ということで

最初に紹介した記事で僕が主張したように

『この国の将来を国民が信じ
 それが世界でも共有されている』のであればいい。

「この国の未来が永遠に続く」と希望に溢れていればいい。

その希望が途絶えた時に、
「将来を作っていく」未来志向から「守りの姿勢」になった時に

皆が『負債を減らす』必要性に支配される、ということになるんです。

~~
明治維新・近代化も
焼け野原から頑張った戦後復興も
借金があっての成長だった。

「リスクをとって頑張ろう」
「絶対できるはずだ!」という希望があったからこそ
 今の僕らがある。

*”一丁上がり”の高齢の方々が感じる「人生あとは安全運転」感覚。それを否定はしないけれど、この国の未来を語る時、その感覚に支配されてはいけない。

*関連記事
今の問題の答えは戦後復興に...


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