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ライティングに活かす「私の土地勘」

ライターにとって必要な土地勘


 ライターが専門的な分野の記事を書くために必要なのは、高度な専門知識ばかりではありません。その分野の「土地勘」を理解することが、記事の質を高めるために必要です。

 例えば、ある業界について記事を書く場合にも、その業界の基本的な知識や用語、流行やトレンド、市場動向などについて理解している必要があります。

 特に企業の技術者や研究者にインタビューを行う場合、前提となる話を理解していないと、「話がかみ合わない」、「技術的な価値に気付けない」ということもあるのではないでしょうか。

 読者にとって有益な情報を提供し、記事の信頼性や質を高めるためには、ライターにとって「土地勘」は非常に重要なはずです。

 そこで本記事では、私の土地勘のある業界や分野をご紹介させていただきます。取材や執筆のライターを選ぶ際に、参考にしていただければ幸いです。

1.製造業・エンジニア

 製造業界で4年間、エンジニアとしての実務経験があります。また、地方公務員や大学で勤務していた際は、多くの製造業者に訪問したり、相談を受けたりしていました。

 製造業にはエンジニアなどの理系の方が多く、どちらかというと感覚的な話よりも論理的な話を好み、あいまいな表現よりも根拠があるような正確なは話をする傾向があると思います。

 製造業に関する記事を執筆する場合、ある程度技術的な話についていける理系リテラシーと、個人差はあれエンジニアの思考のクセを認識していることが求められるでしょう。

2.行政機関・公務員

 公務員の実務経験が13年あります。自治体に勤務する公務員は、サービス業ということもあって、物腰が柔らかく丁寧な説明が得意な人が多い気がします。

 もし職員に取材する場合は、手続きにやや時間を要すこともあるかもしれません。職員の発言内容に対して、あらかじめ組織内部での合意形成が必要な可能性もあるためです。ざっくばらんに話してもらう、というのはなかなか難しいのではないでしょうか。

 公務員時代、職場の同僚が新聞社から取材を受けた際、回答の内容について、事前に上司の決裁が必要で、細かいところまで指摘されていました。

3.廃棄物業界

 公務員として働いていた時に廃棄物業務に関わり、多くの廃棄物処理施設を訪問したり、業界の人々と接してきました。

 この業界は中小企業が多いです。また廃棄物処理というインフラ的な職務を担っていることに、誇りを持つ人々も少なくありませんでした。

 サステナブルが求められる時代、廃棄物業界はますます注目を集めると思います。普段はなかなか業界の方と接する機会は多くないでしょうが、取材してみると、現場ならではのおもしろいエピソードや苦労話も期待できるのではないでしょうか。

4.大学・教授や研究者

 現在、ライターと兼業で、大学職員として勤務しているところであり、日常的に大学の先生方と接する機会が多いです。

 学者の方ですので、頭の回転が速く、論理的な方が多い印象を受けています。取材内容によりますが、理系の教授の場合、人によっては理系リテラシーがないと、コミュニケーションが難しい可能性もあります。


 以上が、私の持つ土地勘となります。第一線で活躍する専門家と同じレベルの専門性を持つことはできませんが、土地勘があればコミュニケーションを図ることは可能です。

 これからも専門性は伸ばしつつ、民間・行政・大学と「産官学」の技術系のバックグラウンド、土地勘を活かして執筆活動をしていきたいと思います。

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