若手エンジニアの勝ち方。(後編)
こんにちは、白井です。
若手エンジニアの勝ち方ということで、前回は若手こそが現代のIT業界では有利だという話をしました。
詳細な内容は、前編をご覧ください。
さて、今回はもう少し若手エンジニアの勝ち方を具体化して、どのように学び、仕事でアウトプットしていけば良いのかという自論をお伝えします。
プログラムを書く練習は不要なのか。
まず最初に、プログラムを書くことがめっぽう減っている現代のSEで、コーディングの練習が必要なのかということです。
結論、コーディング技術は必要です。
というのも、実際にコードを書くことによって、どのような流れで処理が動いていくのかを、理論ではなく実践を通して学べることがはるかに多いからです。
つまり、コーディングの練習は、プログラムを書くことではなく、処理の流れやプログラム構造を理解することにあります。
システム開発の際には、デザインパターンと呼ばれる、先人のプログラマーがプログラムのより良い構成を定義したものがあります。
これらを理論として学ぶだけでなく、なぜそれが良いのかを実践を通して学ぶことが、真の理解に繋がるからです。
私の仲間の優秀なエンジニアが、実際に手を動かすことによって長期記憶に保存され、開発する時にパターンを引き出すことができるメリットがあると言っていました。
Zennでモダンな技術に関する記事をたくさん投稿しているので、チェックしてみてください。
最新の開発ツールを作るにしても、根本的な動作はスクラッチ開発したものとなんら変わりありません。
つまり、正確で良いシステムを作る際には、たとえプログラムを書かないとしても、プログラムの構造を理解しておくことが必須だと思います。
こういったプログラム構造を理解しておけば、ノーコード・ローコードツールの活用だけでなく、スクラッチ開発時のコードをAIに書いてもらう際にとても役立つと思います。
このように、ツールを最大限活用するには、プログラム構造を理解するということが必要で、それを習得するためにもプログラムを書く練習は必要だと思っています。
身につけていくべきスキル。
最後に、これからの時代にエンジニアが磨くべきスキル(能力)ついて。
開発スキルを身につけることは言うまでもありませんので、それ以外に必要なことについて考えていきましょう。
個人的に、開発スキル以外で身につけていくべきスキルは大きく分けて2つあると思います。
1つ目は、市場のニーズを読む力です。
前編で述べた通り、誰でもシステム開発ができるようになる時代は、そう遠くありません。
今でもChatGPTやBardを活用すれば、プログラミング経験がない人でも、簡単なプログラムであれば書くことができます。
プログラミングのコモディティ化が進んでいる現代だからこそ、開発スキル以外を磨いていかなければなりません。
その1つが市場のニーズを読む力です。
システムは当然、ユーザありきです。
つまりユーザが必要としているシステムを提供することが求められています。
市場がどのような課題を抱えていて、どのようなソリューションを活用すればその課題をクリアできるのか。
そういった、ユーザ目線でニーズを考えるようになることが、活躍できるエンジニアになるためには必要です。
IT業界は、エンジニアの集まりですから、当然ITに知見を持っている人がたくさんいます。そのため、世の中のITスキルと比べると、大きなギャップがあるわけです。
地元の友人やオンラインコミュニティで出会った人の中には、当然エンジニア以外の方がたくさんいますが、そういう人たちと話すとまだまだITの普及度は十分ではないと感じます。
ですから、IT最前線で戦っている我々が、率先して顧客目線で考えなければ、例え良いシステムを提供したとしても、上手く活用できなくなってしまいます。
このように、市場や顧客のニーズをしっかり読み取る力を、若手のうちからしっかりと身につけておきましょう。
もう1つは、新しい技術を素早く習得する柔軟性です。
現代は、言語だけでなく様々な開発ツールが溢れていることは、前編でお伝えした通りです。
そして、これからの時代も、さらに増えていくことは間違いありません。
だからこそ、新しい技術へのアンテナを立てて、すぐに習得できる柔軟性を身につけていくべきです。
例えば、私が専門としているSalesforceでは、年3回の定期アップデートがあります。ここでは、これまで使えていたものが新たに開発できなくなったりといった変更もあります。
同じツールを使っていても、システム更改により新たなスキル習得が求められることがありますから、1度身につけたら終わりだということは、IT業界においては決してあり得ません。
そのことを意識して、常に新しいことを学び続ける姿勢を持って、日々のスキル習得に励んでいきましょう。
今回は、実際にどのように学び、スキルを取得していけば良いのかということについて述べてきました。
もちろん、私の述べてきたことは、唯一の正解ではありませんから、こう言った情報を取捨選択して、自分なりの成長をしていくことで、エンジニアとして市場価値を高めていけると思います。
ぜひ、世の中を支えるIT技術の専門家として、日本社会を盛り上げていきましょう!
それでは、良い1日を!
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