左と右と居心地の悪さと
僕と彼女は正反対だとよく言われる。性格はもちろんのこと、休日の過ごし方、お茶碗を持つ手、好きな食べ物や音楽、金銭感覚、過ごしてきた環境、など挙げだしたらキリがない。仲が悪くならないの?と心配されることも良くあるが、なんだかんだ仲良く暮らしている。彼女がどう思っているかは知らないが、僕自身はお互いの噛み合わなさにある種の特別な居心地の悪さを感じている。そして僕はこの居心地の悪さがとても愛しいのだ。
彼女が就職活動の最終面接のために、東京に向かった日のことだ。つかの間の一人暮ら