Cannes Lions事例メモ PR部門篇 #30「SECOND LIFE TOYS」

SECOND LIFE TOYS

2017年PR部門作品
Brand:日本臓器移植ネットワーク
Agency:電通

概要

背景・目的:
日本の臓器移植の希望患者数は約14000人。それに対し、実際に移植を受けられるのは年間で300人程度。実施された手術の件数は諸外国と比べても格段に少なく、アメリカの2.7%しかない。特に小児臓器移植は、過去5年で平均2.6件しか実施されていない。背景には「臓器移植≒死を連想させるもの」という日本古来の死生観に由来するネガティブな抵抗感が先行してしまい、移植に関して公に語られたり、積極的に考えられるきっかけがなかった。
この心理障壁を乗り越え、子どもや、その親世代の人々に 臓器移植について考えるきっかけを与えることが、課題だった。

アイデア:
・移植を子供のおもちゃに置き換えることで、疑似体験の仕組みを打ち立てた
・移植手術したおもちゃの展示会やワークショップを開催

効果:
・1200以上のメディアに取り上げられる
・心停止後の臓器の提供数も前年比で、37%増加
・臓器移植手術は33.4%増加
・実際に臓器提供の意思表示した人が9%増加
・臓器移植カードの認知率が19%増加
・ネットでのドナーカード登録が18.8%増加

感想

・日本における死生観は確かに他の国とは違うものがある。
そこを自分の大切なおもちゃで疑似体験できることで、親自身も考えるようになり、子供への説明もしやすくなると思う

抽象化

◎人の内的に複雑なものは、表現できる形にする
◎身近なもので体験する

参照


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