お金は「働かない」
こんにちは。みーきちです。
今日は「投資」のお話です。
<<私は、投資の専門家では、ありません。もし以下の内容に誤りがある場合は、コメント欄からコッソリと教えてください。>>
最近、ネット上で「投資をして、お金に働いてもらおう」という記述をよく見かけます。
私は、以前から、この言い回しに違和感を持っています。
これは自論ですが、結論から言うと、「お金は働きません」。
お金が働いている姿を、あなたは見たことがあるでしょうか?
もし、「夜間の工事現場で、汗を流して車両を誘導している1万円札」があったら、私は、その様子をじっくりと観察してみたいものです。
1万円札は、夜間の工事現場で車両を誘導したりなんかしません。
夜間の工事現場で車両を誘導しているのは、一生懸命、夜通し赤い誘導棒を振っている「人」です。
以前、お金というものは、お風呂のお湯のように「流れるもの」というお話をしました。
例えば、あなたが、夜間の工事現場で車両を誘導している警備会社の「株」を「1万円」で購入したとしましょう(株式の売買手数料は考慮しないものとします)。
「1株500円」だったので、あなたは「20株」の株を買うことができました。
この場合、あなたは警備会社に1万円の「投資」をしたことになります。そして、あなたはこの警備会社の「株主」となります。
この警備会社は、たくさんの方に投資してもらったお金を元手に経営を頑張り、しばらくして、あなたは「1株30円」の配当金を得ることができました。
「20株」保有しているので、30(円)×20(株)=600(円)の利益を、あなたは手にすることができます。
株の値段は、変わらず「1万円」でした。
あなたは、株を1万円で売却し、「1万円」を手にしました。
この場合、最終的にあなたの手元に残ったお金は「10,600円」です。
お財布の中身が「600円」も増えました。
これは、凄いことです。
あなたは働いていないにもかかわらず、1万円の投資をしただけで、「600円」がもらえました。
もし、株を「10万円」分買っていたならば、あなたのお財布の中身は「6,000円」も増える計算になります。
もし、株を「1億円」分買っていたとすると、あなたのお財布の中身は、なんと「6,000,000円」(600万円!)も増える計算になります。
実際には、株価が下がったり、株の売却がうまくいかなかったりと、そう単純に儲かることはないのですが、それでも、投資のパワーは凄いものがあります。
さて、利益となってあなたが手にした「600円」や「6,000円」や「600万円」は、一体どこからやってきたのでしょう?
基本、何もないところから、お金は生まれないので、直感的に「お金が働いて、お金を生み出した」気がします。
しかし、冒頭にも書きましたが、「お金は働きません」。
結論を書くと、あなたが投資した警備会社の社員の方々が「夜間に頑張って車両を誘導し、稼いだお金の一部」が、あなたに回ってきています。
大切なので、もう一度言います。
あなたが投資した結果、儲けたお金は、「投資先の会社の従業員が、頑張って稼いだお金の一部」です。
これは、凄いことです。
よく、日本政府に向かって「俺の少ない給料から税金取りやがって!こんちくしょーめ!」という声を上げている人がいます。
しかし、株主に向かって「俺の少ない給料から配当金取りやがって!こんちくしょーめ!」という声を上げている人は、あまりいません。
これは、配当金は税金と違い、給与明細に明記されない(=給与から差し引かれない)ことが理由としてあげられますが、あなたが上場企業にお勤めの場合、あなたが稼いだ金額の一部は、確実に株主に流れています。
日本政府に文句を言っても仕返しはされませんが、株主に文句を言うと「じゃあ、お宅へ投資したお金を全額引き上げますねっ」と仕返しされる危険があります。
現状、ほとんどの上場企業は、株主に逆らうことができません。
今、買収騒ぎでホットな話題になっている東芝も、株主と対立が続いています。
以前、私はIT企業に勤めていましたが、社長の訓示を聞いて、びっくりした記憶があります。
おぼろげな記憶ですが、社長は訓示で、こう述べました。
「私は、我が社の従業員を一番大事にしている。しかし、経営者同士の交流会でこう言うと、みな怪訝な顔をして『株主よりも従業員を大事にするんですか?変わってますね』と言われるんだ。はっはっは」
この発言が事実なら、多くの会社が、自社の社員よりも「株主」を大切にしていることになります。
これは、残念なことです。
もし、株主が「社員をリストラして財務体質を改善しろ!」と要求すれば、ほとんどの社長は「我が社に資金提供をしてくださっている株主様が言っているんだ。社員には負担をかけるが致し方ない。よし、我が社でも総力を挙げてリストラを断行しよう」と考えると思います。
先ほども書きましたが、株主に利益をもたらしているのは、日々汗を流して働いている会社の「社員のみなさま」です。
本来ならば、会社は株主と同じくらい「社員を大切にすべき」と私は考えていますが、現状、そううまくはいかないようです。
・・・さて、「投資で儲けた!」と言っているあなた。儲けたお金は、適切に使っていますか???
その儲けたお金は、先ほども申し上げた通り「投資先の会社の従業員が、頑張って稼いだお金の一部」です。いわば、「税金に近い性質」を持っています。
まさかと思いますが、税金の「無駄遣い」に文句を言っている一方で、投資で儲かったお金を「無駄遣い」していませんか?
無駄遣いしてもなお、「お財布の中身が投資で儲けたお金で溢れている」、そんなあなたにお願いです。
noteの投げ銭を通じて、家計が「火の車」の我が家に、投資をしてみませんか?(ニッコリ)
(しーん)
<<追記>>
我が家に投資して頂いたお金は、倍にしてお返ししたいところですが、恐らく「100,000,000分の1」くらいに目減りすると思われます。ご注意ください。
換気扇にこびりついた油汚れのような私の記事を読んで頂き、本当にありがとうございます。サポートして頂けると、妻がニッコリします。