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「感情的」ではなく『感情を伝える』

自己開示。自分の感情を正直に話すこと。
怒りをぶつけることと、怒っていることを伝えることは大きく違う。
号泣することと、悲しいと伝えることは大きく違う。
喜ぶことと、ありがとうと感謝を伝えることも大きく違う。

多くのリーダーが、褒めることは得意だけど、叱ることは苦手という。
または、本音で話すとは感情のままぶつけることだと思っている。

褒めると叱るは同意語であり、
メンバーが本人の今までの殻を破ったとき、仲間として嬉しいと伝える。
これが、相手にとっては「嬉しい、認めてもらった、褒められた」と言う承認欲求を満たす。

逆に、メンバーが能力があるのにその基準以下だった時、仲間として悲しい、残念と伝える。
これが、相手にとっては「叱られた、できることをやらなかった」とう内省を促す。

叱れないのは媚びているから

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新人リーダー研修をしていると、「褒めるのは得意だけど、叱るのが苦手な人はいますか?」と聞くと、半数以上が手をあげる。

相手の未来を考えて感情的でなく思考を巡らせて「褒める」ことができていいれば「叱る」こともできるはずなので、褒めるのが得意で叱るのが苦手ない人はきっと存在しない。

褒めると思っていながら、裏側に自分が好かれたいという気持ちを持っていて、「媚びる」になってしまっている可能性が高い。

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褒めると叱るは同義語で相手を認めるサイン

仲間のことを考えていれば、感情的でなく理性的に叱ることができるはず。

管理職リーダー研修では逆に「叱ることはできるんですけど、なかなか褒めれなくって」という方が増える。

この場合も同じく、肩書きが大きくなるほど相手はリーダーの感情に配慮して動くため、「叱って」いるつもりが感情のままに「怒って」いることが多い。

「褒める」も「叱る」も、基準はリーダーの感情ではない。
メンバーの能力や本来の姿が基準
その「本来のメンバーの姿」から外れた行動をした時、リーダーの感情が振れる。
「いつも」より良ければ、嬉しい・ありがとう。
「いつも」より悪ければ、残念・悲しい・らしくないよ。
を伝えるだけ。

それだけで、十分に日常のコミュニケーションで承認と内省の機会を与えることができる。


自分の『感情を正しく伝える自己開示』

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例えば遅刻してきた友人に

自己開示:自分の気持ちを正直に伝える。
『遅刻が多いと、楽しみじゃないのかなって少し悲しく思ってしまうんだ。』
自己主張:自分の正しさを伝える
『遅刻が多いと、社会人のルールとしてありえないよ!』
自己欺瞞:自分の気持ちを欺く
『全然大丈夫だよ〜』
自己提示:自分に都合よく伝える
『私は気にならないけど、みんなが遅刻を嫌がってるよ』

この例だと、友人との関係なので「自己欺瞞」の方が人間関係はうまくいくのかもしれない。けれども、なんとなくもやもやが重なって、いつか大嫌いになってしまうかもしれない。

「自己主張」は相手に理由があるのに!って反発する感情が生まれるかもしれないし、「自己呈示」は八方美人だなと思われて、信頼関係を失うかもしれない。

どれも短期的にはうまくいくように見えるのだけど、長期的な視点でみると「自分の感情を感情的でなく正しく伝える」ことの方がよりよい関係を築くことができる。


感情を優しく伝える「Iメッセージ」

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自分の感情を優しく素直に伝えるコツは主語を「私」にして話すこと

例えば、遅刻してきた友人に対して

YOU:あなたはいつも時間に遅れる最低な人ですね。
I:私は、あなたの遅刻するたび悲しくなります。

例えば、提出物が遅れがちな後輩

YOU:あなたはどうしていつも守れないの??
I:提出期限を守ってくれると嬉しいです。

と、いうようなかんじで。

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※参考:Iメッセージの伝え方

最後に

少し長くなってしまったけれど、結局のところどんなに向き合っても、嫌われるときは嫌われる。

私のことを好きか嫌いかは相手が決めること。

そんな非合理的なことに関心をむけるよりも、自分の感情を隠さず丁寧に伝えること、相手に心を開いてもらいたいなら先に心開くこと、仲間への不信感をまずは自分がなくすアクションをとる方が合理的。

リーダーをしていたら、思ってもいないことの連続で辛いことも多いですよね。

けれども、とびきり嬉しいことも時々あって、それは日々の辛いこととかどうでもよくなるくらいだったりしませんか?

仕事も人生の中の一部、その仕事の時間が充実していたら、とっても幸せなことなんじゃないかなって思っています。

まずは、感情的でなく感情を丁寧に伝えることから。

お読み頂きありがとうございます^_^ 読む前よりもポッと心の温度が上がったとしたら、とても幸せです。 サポートは、note内での他の方へのサポートや、コミュニケーションの時間など、note内で還元させて頂いています!