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相手を知り、心に言葉で渡す

仕事の任せ方。仲間の得意や興味を元に役割を渡し、活躍をサポートすることはリーダーとして大切なミッションの一つ。


そのために必要なのは相手のこと『知る』コト
そして相手が受け取りやすいサイズで正しく優しい言葉で『渡す』コト

事前準備は
「コミュニケーション」「データ活用」そして「洞察(非言語から推測)」

今回は、前回の『役割をシェアするチームはうまくいく』の続き
「どうすればシェアドリーダーシップを発揮するチームを作れるか?」について

1:仲間の得意や興味に役割を渡す〜相手を知り正しく心に渡す〜
2:仲間の成果のためにフォロワーシップを発揮する
3:仲間と同じビジョンを目指す

まず最初の『1、仲間の得意や興味に合わせて役割を渡す』について

仕事の分野やサイズが、そのメンバーにとって負担になりすぎず、簡単すぎず、フィットするのか。

自分が教えてもらった順番ややり方は一旦横に置いておいて、どのようにすると主体的に仕事をしてもらえるのかが重要。

ポイントは大きく2つ
①相手の情報を集める・考える
a:コミュニケーション
b:データ活用
c:洞察

②相手へ具体的に言葉で心に渡す
・なぜ、その仕事をあなたに任せるのか?
・何をして欲しいのか?
・どんないいことと悪いことがありそうか?
・サポート&エール


①相手の情報を集める・考える

a:コミュニケーションで相手のことを知る

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簡単なようだけれど、一緒に働いている人のことをどのくらい知っているでしょうか?

苗字だけでなくフルネームで漢字で書けますか?その名前にどんな思いが詰まっているか知っていますか?
誕生日、知っていますか?毎年、どんな風に誕生日を過ごしてきたか知っていますか?今年はどんな1歳にしたいか知っていますか?
休日の過ごし方を知っていますか?何に時間とお金を使っているのか知っていますか?
この会社に入社した理由は知っていますか?
何をしている時に時間が早く過ぎるのか知っていますか?

などなど、考えてみると、一緒に働く仲間のことを勝手に理解したつもりになってるだけで、あまり知らなかったりするのではないでしょうか?

まずは、仕事に直接関係の無いように感じることも、興味を持って聴いてみることがとても重要。

相手の楽しいこと嫌なこと、活躍できそうなことこと、自分がサポートした方がいいことを考えているからこそ日常の中でのコミュニケーションの質が分かり、考えるきっかけができるのです。

b:データ活用し相手を知る

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「a:相手のことを知る」のように興味を持ってコミュニケーションをとることで、サポートできることや喜んでもらえることを知ることができるのですが、自分で情報収集する他に、データを使うというのも大切です。

日常は主観が強くなるので、客観的なデータに助けてもらうのもいいですね。
また、どうしても自分が教えてもらった順とか、自分が得意な順で教えてしまいがち。

例えば、アパレル小売でのVMDなども、服飾卒であれば視覚から、経済学部ならデータから、教育学部なら購買心理から伝えるのもいいかもしれません。

履歴書や卒業学部だけで判断できるわけではありませんが、普段の言葉や行動を敏感に感じていると理解できるはず。

とにかく、順番よりも、相手の吸収が大切。

c:データやコミュニケーションから洞察し、相手を知る。

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多くの企業で、このような性格診断のようなものを使うのではないでしょうか?
似たものでは、プロモーター・アナライザーなど4つに分類するものもありますね。

一般的には自分の性格特性や、仲間のカテゴリーを知ることに使うと思うのすが、もっと深く使うなら、その相手と接する時に、自分がどのように変化するべきか?に使うのがオススメです。

例えば、私は創造型なので、秩序型のタイプには、自分が思っているよりも丁寧に細かく仕事を渡し、具体的な根拠を定量的に示した上で説明する必要があります。

けれども、その環境ではそのポジションというだけで、例えばベンチャー企業に私が入社したら、私よりも効率とチャレンジ重視で、もっと感情とチャレンジが必要かもしれません。

要は自分と相手のGAPなのです。自分と相手の差分を自分で理解して、相手によって変わることが大切ですね。

後輩の方に自分を理解して欲しいと思う方が多いですが、自分が変わった方が早いです。気づいた人が変わるのが一番。でも、まあ、結果的にどんな人とでも関われるようにになるトレーニングをしていると思うと楽しいですよ。

とは言っても人事じゃないから、そんなデータがないから分からないよという方もいると思いますが、私は、図のように個人の日常の行動と言葉かやこのスタイルかな?と創造しています。

日々の言動の中に自分とのGAPがあるので、ぜひ自分の仲間を観察してみてください。

②相手へ具体的に言葉で心に渡す

ここまでできたら、最後は相手に役割や仕事をどのように渡すのかについてです。

a:なぜ、その仕事をあなたに任せるのか?(WHY)
b:何をして欲しいのか?(WHAT)
c:どんないいことと悪いことがありそうか?(HOW)
d:サポート&エール

気付いたと思いますが、相手に仕事を渡すまでに、①の相手を知ることに情熱を注いでいれば、a~dは難なくいうことができるのです。

多くの上司が「仕事を渡しても部下がコミットメントしない」と嘆き、多くの部下が「なんで、自分がこの仕事を任されたのか分からない」と悩んでいます。

仕事にヒトを付けるのは簡単なのです。
反対にヒトの特性を理解してヒトに仕事を付けるのは、非常にめんどくさい作業なのです。

ここが、チームの和を最大化できるのかどうかの大きな分かれ目になるのです。

まとめ

相手の言葉で相手を知るためには日常の「コミュニケーション」が大切です。

しかし、日常会話だけでは補いきれないものもあります。履歴書や、心理テストや適正テスト、売上推移やどの数字が強いのか?など、「データ」から相手を知るためのパーツにしてみるのも良いでしょう。

最後は「洞察」です。洞察とは相手の日常の言葉と行動などから予測することですね。

結局のところ、どの仕事を誰にどのサイズで任せるのかの最終判断は「リーダーの意思決定」です。失敗するかもしれないし、うまくハマるかもしれない。

できるだけ、リスクを避けるために、本人からの情報(周りからの情報※私はあまり信じませんが…)、データからの情報、そして最後は洞察を繰り返して、リスク予測も十分にした上で、この感じなら相手は必ず輝けるというところまでシュミレーションして、渡す。ということが大切なのです。

そこまで考えるからこそ、メンバーに仕事を任せるとき、
『あなたの何が素晴らしいから、この仕事を任せたいのか?』
『あなただからどんな可能性を秘めているのか?』
『けれども、もしかするとこんな困難も起きるかもしれないけれど、あなたにやっぱり任せたくて、でも自分がサポートできるここはサポートするから一緒にがんばろう』ということが伝えることができるのです。

相手のことも知らずに、役職や入社時期数字の成果だけで任せるのなら足し算の団体は作れるでしょう。

シェアドリーダーシップ、リーダーの役割をシェアし合うチームづくりは、チームリーダーは何よりもチームの和の最大化の下準備が必要なのです。

下準備はめんどくさい。心も使う。けれど、結果的には、未来の自分を守ってくれる。ともに、時間と心を遣って良いチームを作っていきましょう!


少し長くなりましたが、次回は『仲間の成果のためにフォロワーシップを発揮する』について。


お読み頂きありがとうございます^_^ 読む前よりもポッと心の温度が上がったとしたら、とても幸せです。 サポートは、note内での他の方へのサポートや、コミュニケーションの時間など、note内で還元させて頂いています!