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「正そう」とする前に「分かろう」とする③

悩みの聴き方シリーズの3回目。
今回は、やってしまいがちな「危険な悩みの聴き方」について。

質問:部下からの相談

「仕事が楽しくない。辞めようと悩んでる。」と、相談を受けた時、あなたはどんな反応をしますか?
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大切な仲間が、悩んでいるのだから力になりたいですよね。

でも実は、仲間を大切に思うあまり、私たちはつい間違った相談の聴き方をしてしまうことがあるのです。

6つの危険な悩みの聴き方

自分がいつもどんな反応をしているのかを思い出しながら、次の「危険な聴き方あるある」について想像してみてください。

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TYPE1:芸能リポータータイプ
「なんで?」「なにか嫌なことがあったの?」「いつから?」「何か失敗したの?」と質問を一方的にしまくるタイプ。

相手の反応と危険な理由:
矢継ぎ早で1方的な質問攻撃で尋問されているように感じてしまう。
相手は本音を言いにくくなり、口をつぐんでしまう。

TYPE2:過保護同意タイプ
「わかる、わかるー。」「それも、わかるー、確かにー。」 と表面の言葉だけを捉えて、簡単に同意してしまうタイプ。

相手の反応と危険な理由:
「そんな簡単に理解されたくない!」と思ったり、「媚びてる?」などとかんぐってしまう。
いつも同意してしまうと、相手はいつのまにか聴き手を頼るようになり、甘えの感情が生まれ依存する。また、同意をもらえることで、悩みが確信に変わり自分の考えが固まってしまう事もある。

TYPE3:おせっかいなアドバイスタイプ
「お給料もらってるんだから頑張らなきゃ!」「悩んでるなら行動したらいいじゃん!」などととすぐにアドバイスをしてしまうタイプ。

相手の反応と危険な理由:
「言うのは簡単だよ」「それは〇〇さんならできるかもしれないけど、、。」と反発心をもたれることもあれば、「言ったようにやったのに。」と人のせいにしてしまう。
相談者に依存心をもたせたり、悩みを自分で考え解決することを諦めさせてしまう事もある。

TYPE4:冷静な学者タイプ
「悩んでいるのは、思うような成績が上がらないからだよね」「それは、自分の能
力に不安を感じているからだろう」などと聞き手の主観で勝手に決め付けてしまうタイプ。

相手の反応と危険な理由:
相手の情報をしっかり聴く前に分析すると正しくものごとを見られなくなる。
また、相談者は自分の話を聞いてもらえているとは感じず、相談しなくなる。

TYPE5:うるさい説教タイプ
「仕事はそんな甘いものじゃないよ。」「仕事があるだけいいと思うべき。」「今やめたらみんな困るから耐えるべき」などといきなり説教してしまうタイプ。

相手の反応と危険な理由:
相手は傷つけられまいとして心を閉ざしてしまうのでコミュニケーションが発展しない。自信を失わせるか、強い反発を与えてしまうことになる。

TYPE6:ノーテンキなごまかしタイプ
「えー、私も辞めよーかなー」「まあ、とりあえずプライベートを楽しめば気が晴れるよ」などと、ごまかしたり論点をそらす。

 相手の反応と危険な理由:
相談者は、「どうせこの人は聴いてくれない」とあきらめの感情を抱くようになる。一瞬は楽しいがなんとなく、心のモヤモヤは晴れず、尊敬や信頼の気持ちは薄れてしまう。

まとめ

以上6つの対応は、相手が話すのを辞めてしまったり、怒りが倍増したり、自分を受け入れてもらえていない。と感じる危険な聴き方。

皆さんは、危険な聞き方をしていませんか?
私は、かなり注意しないと「TYPE3:おせっかいタイプ」になります。

自分が経験して乗り越えた悩みだと、相手が「きっとこう思っているんだろう」「きっとこんな状況だろう」と判断してしまって、「だったら、こうしてみたら?」と言いがちです。

相手が「悩んでいる」状態ではなくて「考えている」状態であれば、その提案も悪くはないのですが、「悩んでいる」状態は、コーチングではなくカウンセリングが必要な状態ななんですよね。

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大切なのは、答えを教えることではなくて、
「相手が自分で解決できるようになること」。

自分の課題と相手の課題を分離して考えて、相手の課題は相手に解決させる。そのサポートをするのが聴きての役目なのです。

今まで話を聞いたのにいまくいかなかった時のことを考えてみてください。
きっとその原因はこの6つの聴き方のどれかに当たるはず。

私も、まだまだ修行の身の上ですが、ともに仲間の良い理解者になれるよう、まず「正す」前に「分かる」を最初のゴールに努めてまいりましょう!

お読み頂きありがとうございます^_^ 読む前よりもポッと心の温度が上がったとしたら、とても幸せです。 サポートは、note内での他の方へのサポートや、コミュニケーションの時間など、note内で還元させて頂いています!