見出し画像

47(ヨナ) 抜き音階

当時 mixi に書いた文章をnoteに載せてみたくなりました。

=2010.07.04の日記=
「47(ヨナ) 抜き音階」

最近面白いなと思ったのが、47(ヨナ)抜き音階。

NHK『世界珍百景~現地の日本人が教えます~』という5分番組で初めて知りました。「アフリカの大地に演歌の歌声」の放送が興味深かったです。

なんとエチオピアでは、日本の演歌が流行っているという話でした。街のあちこちで石川さゆりや八代亜紀などの歌が流れているらしい。エチオピアの人が歌う演歌は、どこか愛嬌があって好感持てました。

それにしてもなぜエチオピアで演歌?その答えが47(ヨナ)抜き音階です。

ドレミファソラシドの4番目ファと7番目シを抜いたものだそうです。演歌の多くがこの音階で出来ているそうです。知らなかった・・。

で、エチオピアでもこの47抜き音階が使われてるそうで、演歌は相性が良かったみたいです。耳になじみやすいんでしょうね。

それにしても不思議な光景でした。

タクシーの運転手さんが聞くのも演歌、レストランで流れるのも演歌。うれしそうに歌ってくれる陽気なエチオピア人・・。アフリカで演歌が流行ってると聞いて何だか愉快な気分になりました。

ピアノがある人はぜひ47抜き音階に挑戦してみてください。
なければスマホのアプリや家電量販店でお試しを!

ファとシを抜いただけなのに、適当に弾いてもなんとなく音楽になります。たぶんドレミファソラシの7音から5音になったことで、音の組合せが減って、音がつながりやすくなったんじゃないでしょうか。新しい発見です。

妻に説明しながらポロンポロンと弾いてみせると「これで演歌が作曲できるとか思ってるでしょ?」と言われました。

いや、そんなめっそうもない。演歌気分を味わっただけです・・。

(終わり)

* * *

* 10年ぶりに日記の続きを書きます *

「亀田音楽専門学校」というNHKの番組があったのはご存じでしょうか?2013-2016年に掛けてSEASON3 までありました。

「J-POPは、音楽のあらゆる魅力がつまった総合芸術だ」という持論を持つ音楽プロデューサーの亀田誠治が、毎回ミュージシャン1組をゲストに迎え、J-POPのヒット曲を取り上げながら、そこに隠された秘密を紐解いていく。-Wikipediaより-

Jポップを読み解く、楽しくてタメになる番組でした。これ面白かった!

再放送して~!

「無敵のヨナ抜き音階」という回では、ヨナ抜き音階の歴史とJポップの関係をたっぷり語って見応えがありました。

ドレミファソラシドは、明治になって西洋から輸入された音階で、明治より前の日本はおおむね5音階だったそうです。西洋の音階は当時の日本人には耳に馴染みのないものでした。

そこで西洋の音階を使って、明治より前の日本の音階に近づけたものがファを抜いたヨナ抜き音階。誰にでも歌いやすいメロディとして当時の政府が奨励した歴史があるそうです。「桃太郎」などヨナ抜き音階の唱歌が多く作られて、それを学校で教わることで日本のスタンダードになりました。

和風でノスタルジック。
私たちの体にいつのまにか沁み込んでるのがヨナ抜き音階です。

歌謡曲では『上を向いて歩こう』や『木綿のハンカチーフ』、Jポップでは『春よ、来い』のサビなどが、ヨナ抜きの代表例として紹介されてました。

Jポップで使われるヨナ抜き音階は、歌詞が持つ日本的な情景をイメージさせやすいメロディラインなのだそうです。

Perfumeの『レーザービーム』はテクノポップだけど、メロディライン自体はヨナ抜きで構成されてて覚えやすい特徴があるそうです。確かに口ずさみたくなるメロディですね。※厳密にいえばシの音も入ってます。

いきものがかりの『SAKURA』やYMOの『ライディーン』もヨナ抜きが効果的に使われてる例として紹介されてました。これは2013年放送だったので、今ならみんながうなづくような曲がもっとあるはずです。

沖縄民謡の二六(ニロ)抜き音階も紹介されてました。2番目レと6番目ラを抜いたのがニロ抜き音階。これもレとラを抜いて弾くと適当にやっても沖縄っぽく感じるから不思議です。

♪ ♪ ♪

さて・・そろそろ自分の目で確かめてみたくなったのではないでしょうか?

はい、ご用意しました。

「無敵のヨナ抜き音階」の回で紹介された曲のフレーズは、画面に楽譜が表示されてたので・・、

楽譜打ち込みました!

便利な時代になったものだ。今は楽譜作成アプリというのがあるんですね。入力した楽譜の自動演奏機能まである!

これすごく使いやすいです!楽譜の知識ほぼゼロですが、譜面どおり打ち込んだら、ちゃんと曲になってて、感動しました!

『上を向いて歩こう』『春よ、来い』『木綿のハンカチーフ』
※楽譜は「無敵のヨナ抜き音階」の回から※

それでは楽譜と自動演奏でお楽しみください。

上を向いて歩こう

自動演奏はこちら ▼

春よ、来い

自動演奏はこちら ▼

木綿のハンカチーフ

自動演奏はこちら ▼

* * *


なるほどこれがヨナ抜き音階かと思ったあなた!自分でも弾いてみたくなったのではないでしょうか?

もちろんご用意してますとも。

GoogleのChrome Music Labより、webピアノをご紹介します ▼

今回載せた楽譜を弾いてみるのも楽しいです。

楽譜を見ずにヨナ抜き音階を適当に弾いても和風になります。面白いなあ。

沖縄のニロ抜き音階もぜひ試してください。

Chrome Music Labには、他にも面白い試みがたくさんありました。子供も大人も楽しめそう。こちらもオススメしておきます。

Chrome Music Lab の入り口はこちら ▼

(終わり)


この記事が参加している募集

最近の学び

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?