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小説 コーチ物語

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コーチングのコーチ、羽賀純一。 彼のもとには多くのクライアントがやってくる。 この物語は、羽賀コーチによってクライアントがどのように成長し、羽ばたいていくのかをクライアントの視点…
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2024年2月の記事一覧

コーチ物語・クライアントファイル5 オレのやり方 その8

「だ、だましたな!」  軽部のやろう、羽賀さんの顔を見るなりこう言いやがった。しかし、羽…

古賀弘規
6か月前
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コーチ物語・クライアントファイル5 オレのやり方 その7

「こんにちは、蜂谷さん」 「おう、軽部さんか。待ってたぜ」 「今回はお電話頂き、ありがとう…

古賀弘規
6か月前
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コーチ物語・クライアントファイル5 オレのやり方 その6

「で、軽部くんはどうしてここに?」 「それはさすがに企業秘密です。といっても、見たところ…

古賀弘規
6か月前

コーチ物語・クライアントファイル5 オレのやり方 その5

「こんにちわぁ〜」 「おう、羽賀さんかい。待ってたぜ!」 オレはあの日から羽賀さんが訪れる…

古賀弘規
6か月前

コーチ物語・クライアントファイル5 オレのやり方 その4

 ひと騒動が明けた翌日、オレはいつものように起きていつものように店に出た。しかし、いつも…

古賀弘規
6か月前

コーチ物語・クライアントファイル5 オレのやり方 その3

「って感じでいいんだよな、羽賀ぁ」 ブルドッグ顔の男は、仕切のふすまの向こう側にそう声を…

古賀弘規
6か月前

コーチ物語・クライアントファイル5 オレのやり方 その2

「いらっしゃいっ!」  夜になり、いつものように店を開店。が、今日は少し様子が変だ。平日にもかかわらず、六時前から客が入り始めている。いつもなら八時を過ぎないとなかなか客が入らないのに。  しかも、その客というのが…あまり難癖はつけたくないが、あまり相手にしたくないタイプ。ちょっと厳つい顔をした、いかにもあっち系の人が六名。しかし、あまり地元では見ない顔だな。  まぁいい、ちゃんとした客なんだから丁重に扱わないとな。 「いらっしゃいっ!」  お、今度はまともそうな客だ。若い女

コーチ物語・クライアントファイル5 オレのやり方 その1

「もうあなたにはついていけません。申し訳ありませんが今日限りで辞めさせて頂きます!」 「…

古賀弘規
6か月前

コーチ物語・クライアントファイル4 伝えたい言葉 その8

「羽賀さん、ミクさん、大変お世話になりました」 「由衣さん、これからはどうするの?」  葬…

古賀弘規
6か月前
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コーチ物語・クライアントファイル4 伝えたい言葉 その7

「羽賀、落ち着いて聞けよ。後藤啓輔が交通事故で…」  竹井警部はここで一呼吸おき、ゆっく…

古賀弘規
6か月前
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コーチ物語・クライアントファイル4 伝えたい言葉 その6

 気がつくと、目には感動の涙を浮かべ、両手を一杯に広げて大地を踏みしめ、全てに対して感謝…

古賀弘規
6か月前
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コーチ物語・クライアントファイル4 伝えたい言葉 その5

「そうか、啓輔くんにとってお母さんが特別な存在であることはなんとなくわかったよ。一つ聞い…

古賀弘規
6か月前

コーチ物語・クライアントファイル4 伝えたい言葉 その4

「羽賀さん、羽賀さんってば! 起きて、起きてよ!」 「ん…あ、ミクか。おはよう。あいたた……

古賀弘規
6か月前
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コーチ物語・クライアントファイル4 伝えたい言葉 その3

「あ、啓ちゃん。おかえり〜」 「あ、由衣。来てたんだ」  羽賀さんのところから自分のアパートに帰ってきたオレ。待ちかまえていたのは由衣。由衣には自由に出入りしていいように、アパートの鍵を渡してある。 「洗濯物、干しておいたからね。それと洗い物も片づけておいたよ」 「あ、あぁ」  由衣はときどき、オレのいない時にアパートに来て、洗濯物や洗い物、掃除なんかをやってくれる。昔のオレだったら、遊びでつきあっていた彼女とはちあわせ、なんてことがあったんだろうが。今は由衣しかつきあってい