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「車の聖地」ニュルブルクリンクを自転車で爆走『Rad am Ring 24時間耐久 2023』中編

みなさんこんにちは。
短い夏が終わり嘆いていたのに突然再び夏日が始まって歓喜しているKです。
今回は前回に続きニュルブルクリンク24時間耐久当日の話を書きます。
お時間あればお付き合いください。

22日、イベント当日

朝は予定より早い6時起き、というのも外は思った以上に寒かったようで寒さで起きてしまいました。

外に出ると静かで朝日に照らされたサーキット場が迎えてくれます。

前日までの賑やかさが嘘の様な静寂な世界

数時間後にはイベントが始まるなんて嘘みたいな静けさです。
大声で叫んで寝ている人達を叩き起こしたい衝動に駆られますが我慢してちょっとだけ散歩します。

両隣のグループは位置が逆なだけで昨年も隣同士だった

まだ誰も起きていなかったのでサーキット場のど真ん中で歯を磨く事にしました🪥
「何やってんのよ(笑)」と思う方、考えてみてください。

サーキット場のど真ん中で歯を磨くなんて普段の生活じゃ絶対できないでしょう。
ましてやイベントが始まったらコースに立ち入るのだって危ないです。
だから今しかできないんですよ。

しばらくすると川口さんが起きてきて動画モードに切り替えた携帯をセットします。
昨年もしていましたが毎日腕立て伏せの動画を上げているそうです。
他にも仲間がいるそうなので良い習慣だなと思いつつも一緒にやる事はなく眺めていました。

イベント開始数時間前

9時を過ぎた頃でしょうか、イベント当日は1時間だけ車の入場が許可されており、当日現地入りの参加者達がサーキット場に入って来ます。
私達のチームもエタップてもお世話になった金子さん、昨年のこのイベントで知り合い1年ぶりの再会となった宮野さん、末松さん、今年のフランクフルトでのイベント以来の宮川さん、そして今回同じチームで走ることになっているゴリゴリのマウンテンバイカーである淵さんが到着しました。

参加チーム、メンバー紹介

参加人数は12人、4人1組で参加します。
『S』『A』『T』の3チームに分けて出走します。
私とKEIMASA、小野くん、淵さんの4人はこのチームの中でも記録を狙う『S』です。

チームS
左から淵さん、私、KEIMASA、小野くん
1番手はKEIMASA、愛車は日本で話題のエルブス
私だけ小さく見えるのは気のせい
チームT
エッティさん、笹井さん、宮野さん、金子さん
宮野さんの自転車はドイツ国内ではかなりレアなガノー
チームA
宮川さん、梅木さん、浅野さん、末松さん
末松さんの愛車は強者の証であるサーベロ

コース紹介

ここからはちょろっとコースの説明をします。
詳しく説明しようとすると長くなるのでざっくり説明します。

🟥が私達の拠点兼スタート地点
1周約25kmで世界で最も長いサーキット場となっている
中間地点には約540m下って540m上るエリアがある

拠点を出発したらまずはグランプリコースを半周します(私達の拠点がグランプリコースの中間地点にいるため)

拠点をスタートしてすぐに坂道
ここでも時速50km出る
その直後に少し上らされていきなりげんなりする

その後はピットエリアの目の前を通ります

ここ周辺に拠点を構えているグループを羨ましがりながら通る

ピットエリアを通り過ぎたらいよいよお楽しみの北コースがスタートです。

楽しい地獄の始まり

上記写真左側にはMTB24時間用のコースがあります。
ロードバイク24時間部門に参加しているにも関わらず普段からMTBをメインに乗っている参加者が多々います。
その方々はかなりの高確率で最初の周で間違えてMTB部門のコースへ入って行きます(今年は見かけませんでした)
メインがMTBの淵さんには「間違えてそっちは入らないでよ(笑)」と念を押しておきました。

ちなみにロードバイク24時間部門はどの自転車でも参加しても良いと言う規定の様で私達が走るコースにMTBが普通に走っていたりブロンプトン軍団が走っていたりする。
ママチャリは原則禁止。

まずは9km地点まで一気に下る

余程体重が軽い人でない限りここでは何もしなくても時速70kmでます。
ここからずっと下ります。

しばらく坂を下り続け徐々に慣れて来た頃にみんな大好きYOKOHAMAゲートがあります。
ここは昨年時にKEIMASAが時速95kmを叩き出した場所です。

多少のうねりはありますが、ほぼ直線コースなのと斜度−4%なのが相まってとんでもない速度が出ます。
ドイツ人達は基本的にここでは時速100kmを超える速度で下ります。
そしてこの坂道が終わった直後に一瞬だけ上り坂になります。
その際にかなりの重圧が頭部にかかるので頭に力を入れていないと視線が一気に下がり運が悪いと前の走者と激突します。

その後ちょっと上って下りてを繰り返します。

坂道を一気に下った勢いを使って惰性で一気に上るを繰り返す

あっという間に540m下り終えます。
私達の拠点からだとここまでが約9km、15分から17分で到着します。

ここからは約5kmの上り区間が始まります。

上から見ると綺麗だが柵で見えないためひたすら前だけを見て上り続ける

ここからは頂上まで平坦区間が1箇所しか無く、頂上に着くまでひたすら上り続けます。
そして上り始めた頃に1つ目の給水エリアがあります。
1人部門の方達にとってはかなり重要度の高い場所ですが、ここまで20分かからず到着するので4人部門や8人部門の参加者にとっては全く必要がないエリアです。
『何でこんな面倒な場所に給水エリアを作ったんだ?』と見る度に思いながら通り過ぎます。

上りの中間地点では有名なカルーセルがある
カルーセル以外全てが上り坂

上りの後半には最大勾配17%の坂道がヘロヘロになった参加者達を迎えてくれます。
斜度がキツすぎて自転車に乗って上るより押して走った方が速いと言う人もいます。

このキツい上りが終わった直後に2つ目の休憩エリアがあります。
基本的にはここも通り過ぎますが1つ目の休憩所とは違い食べ物が用意されています。
後々知りますがここでもらえるソーセージがめっちゃ美味いです。

これが終わると下っては上ってを繰り返します。

柵が取り付けられているから全く見えないが実は普通に民家が横にある

終盤に差し掛かると有名なアウディストレートがあります。
距離は約2km。
ここはほぼ向かい風になるエリアなので隊列を組んで一気に入り切ります。
もしここで誰も捕まえられなかった場合、250Wで踏み続けても全く進まないというとんでもない目に遭う羽目になります。

更にその後の下り基調の道でMTB24時間部門の参加者がいきなり合流してきます。
カラーコーンが置いてあるので間違える事はありませんが夜になるとそれも見えなくなるので運が悪いとコースに入ってきたMTBの参加者とぶつかったりします。

グランプリコース直前には最後の上り坂が待ち構える
後少しという場所でもあるからかなりしんどい

最後の上り坂を耐え切った後はお待ちかねのグランプリコースのホームストレートです。

グランプリコースのホームストレート
車では一瞬の距離だが自転車では思った以上に長く感じる

他の参加者達と協力して一気にホームストレートを駆け抜けます。

イベントDJの方が実況している横を走り抜けるのでかなり興奮します。

そしてここに来ると『後少しだ!』って気合いが入ります。

拠点前を通るとテンションがぶち上がる

ホームストレートを抜けた後は拠点まで一気に走り抜けます。
多くの参加者が見てくれているので気分がめっちゃ上がります。
気分はプロ選手です。

大きめのカーブを何箇所か曲がった後、約1時間ほどで拠点へ到着です。

文じゃわかんねぇよって方は下に今年の動画を貼っておきますのでそちらをご覧ください。

⬆50分動画ですが見入るくらい凄いです

夜の映像も載せてくれているので昼間との違いもお楽しみください。

イベント開始直前

本来は12時にイベント開始ですが直前の個人レース部門の時間がずれ込んだようで、12時半頃のイベント開始に変更になりました。
12時頃に1番走者のKEIMASA、宮野さん、末松さんがスタート地点へ向かいます。

今回のチームSの出走順はKEIMASA→私→淵さん→小野くんです。

『無事で帰ってきてね』と思いながら3人を見送りました。

写真撮影の1枚

イベント開始

12時半頃、イベントが開始されたようで遠くから歓声が聞こえてきました。
その数分後、とんでもない人数の参加者達がもの凄い勢いで走ってきます。

1周、3周、6周の個人レース部門の参加者達です。

1周と3周部門はあっという間に終わるので最初から全力で走ってきます。
あまりの速さに皆驚いてしまいました。

30分程するとホームストレートのメインエリアからまた大きな歓声が上がります。

チーム部門のスタートです。

しばらくすると先程の個人部門の数倍の人数の参加者達がやってきます。

そこから待つこと数分、KEIMASA達が拠点前を通り過ぎて行きました。

K『ようやく始まったの。よし、30分したらうちも準備するか』

本来は1周約55分から1時間ですが最初の走者だけは少しだけ短縮されたコースを走るので45分ほどで帰ってきます。

緊張しつつも準備を始めるのでした。


ここまで読んでいただきありがとうございます。
今回はメンバー紹介、コース説明が主になってしまいました。
次回の後編は私の出走時からイベント終了までを書きます。
昨年度は好き放題書いた結果、ブログを始めて初めて1万文字を超えてしまった話でもあるので何とか短めに収められるようにします。
(言うだけはタダですから)

ではでは🤙

チームでジャージを揃えるとやっぱり楽しさが増す
1人だけ私服の川口さんがいる事によって『専属スタッフがいる自転車チーム』のような雰囲気が出るのがまた良い

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