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あの頃を思い出した南ドイツでの4日間

みなさんこんにちは。
ゴロゴロするのは得意なのに階段を上るのは苦手なKです。
今回はドイツの南、バイエルン州に位置するミュンヘンと私が1年間だけ住んでいたフュッセンへ行った話を書きます。
その間にオーストリア🇦🇹にてレースに参加しましたがその話はまた次回書きます。
お時間あればお付き合いください。


3年半ぶりの南ドイツ

ちょろっとだけ私のドイツ生活での経緯を話します、
2011年の夏に初めてドイツに来た私はデュッセルドルフに約2年間(その間に1年間帰国)住んだ後に3年間日本へ帰国、そして2018年の1月から再びドイツに住んでいます。
その際にドイツでの生活を始める場所として選んだ地域がバイエルン州オストアルゴイ郡にあるフュッセンでした。

赤い場所がバイエルン州
(写真Wikipediaより)
⬛️枠がオストアルゴイ

バイエルン州

7つの行政管区から成り立っている(71つの地方自治体からなるが書くと長るなるので割愛)
州都はサッカーでも超有名なFCバイエルンミュンヘンがあるミュンヘン
南はオーストリア、東はチェコが面している
大きな都市が集結している地域でもあるため観光する際にはほぼ訪れる事になる地域でもある
訛りがかなり独特な地域でもあり、小さな村へ行くと真剣に聞いても何を言っているのかわからない
ドイツ人でも難解らしく『バイヤリッシュ(バイエルン語)』と呼ぶ人達も多々いる

南ドイツにいたのは2018年の1月から2019年の3月までの約1年間。
その後、西ドイツへ引越し現在に至ります。
なので南ドイツに行くのは約3年半ぶりです(2023年9月現在)

えっ、計算が合わない?

実は2019年の11月に1度だけ訪れているんですよ。
その時はほぼ新品のE-bikeを超激安で売ってくれる方と会う為に再びミュンヘンに訪れていました。
(新品価格約45万円で700kmしか乗っていないE-bikeをガーミンのサイコン付きで9万円で売ってくれた)
その後、3月まで住んでいたフュッセンへ行き元職場の同僚や住んでいた際に所属していたチームメイトと会い、アホみたいにビールを飲んでベロンベロンになりながら重いE-bikeを新幹線に乗せて帰った思い出があります。

フュッセンには世界的にも超有名なノイシュヴァンシュタイン城があります。

ディズニーランドのシンデレラ城のモデルになってと言われているが実際は部分的にデザインを真似しただけらしい

当時の職場はこのお城の目の前でした(タイトルの写真の角度で毎日眺めていました)

しかしあまりにも身近過ぎて1度もお城を見学する事なく引っ越してしまいました。

ドイツに来られる方はぜひ1度訪れてみてください。
ちなみにお城は近くで見るより遠くから見た方が幻想的です。


仕事終わりにミュンヘンまで(9月1日、金曜日)

ミュンヘンへ出発する日です。
有給を使って午前中のうちに移動しても良かったのですが有給を節約するために仕事が終わってから電車でミュンヘンまで向かいました。
私の住んでいるクレーフェルトからだとまずはケルンまで行きます。
そこで乗り換えた後は更にマンハイムという場所で乗り換えてミュンヘンまで向かいます。
片道約5時間半ですね。

普段はリュック1つで準備を済ませますが今回は4泊5日で荷物が多くなってしまったので急遽ボストンバックを購入して移動に備えました。
いっぱい物が入るので嬉しくなってしまい物をほいほい詰め込んだら一瞬でパンパンになった時はかなり焦りました。

更に貴重品だけを入れていたリュック、当日は自転車を押しての移動だったのでかなり大変な思いをしながら最寄り駅まで向かいました。

これがドイツ鉄道

日本ならほぼあり得ませんがヨーロッパでは当たり前の様に電車が遅延します。
この日も安定して1時間電車が遅延しました。
もしもの事を考えてケルンでの乗り換え時間を40分とかなり長めに取ったにも関わらずそれを凌ぐ遅延で無事乗車。
ケルンへ到着したと同時にマンハイム行きの電車が出発してしまいました。

仕方がなく次の電車を探しましたがないとの事…ないんかい。

電光掲示板には表示されていなかったので窓口で事情を説明して次の電車の切符を発券してもらいました。
代わりの電車はマンハイム乗り換えではなく直通でミュンヘン行きとの事。
待たされる事にはなりましたが直通に乗る事ができたのは不幸中の幸いでした。

電車が来る5番線で待っていた際、電車が到着する直前に「ミュンヘン行きの電車はホームが変わって6番線です(対面のホーム)」なんて言われて乗客全員が慌てて反対ホームヘ走る羽目になったりと大変な目に遭いましたが無事に乗車する事ができました。
E-bikeでの乗車予定だった高齢のグループの方々は超怒っていました(自転車が重すぎる為に階段を利用してホームまで行く事ができない)

こちらの新幹線内には自転車を引っ掛けるスペースがあるのでそこに引っ掛けた後はミュンヘンまでのんびり本でも読みながら過ごしました。

快適だが他の自転車とバンバン接触するため運が悪いとここで車体が削られる

自転車を立て掛ければ後は目的地まで一直線です。
この際、座席に座る場合は自転車を背にして座るので盗難等のトラブルが心配な方は自転車用の鍵を用意してください。
他の車体とガンガン当たりますがそこは諦めましょう。

ミュンヘン着からの久々の再会

当初の予定より1時間ほど遅れましたが無事ミュンヘンに到着する事ができました。

しばらく待つとお迎えが来てくれました。

ドイツ国内の数少ない自転車仲間でもありミュンヘンにて寿司職人として働いているNaoくんです。
最近はドイツでの栄養士の資格も取得したようで今ノリに乗っている人の家にお世話になる事にしました。
YouTubeチャンネルも貼っておきます。
ちなみに自宅に可愛いにゃんこが2匹います🐈🐈
とても可愛いです。

最後に会ったのは6月に日本の山梨にて参加した富士ヒルクライム以来ですね。

Twitter(最近Xとか訳分からん名前に変わりましたね)のスペースやメールで頻繁に連絡をとっていましたがやっぱり会うと話が止まりません。
この日は久々にアホみたいにビールを飲みながらいっぱいお話ししました。

ちょろっと観光(9月2日、土曜日)

次の日には久々にミュンヘンの街へ。
フュッセンに住んでいた際には休日に職場の同僚と何度も遊びに来ていました。

バイエルン国立歌劇場前
何年かに1度行われるイベントの建設が行われていた
市庁舎
目の前は観光名所のマリエン広場
旧市庁舎

あの頃と変わらず賑わっていて安心しました。

ちょろっと観光した後はお昼ご飯を食べに行きました(ミュンヘン観光ではなくこっちがメイン)
普段はあまり外食をしません。
こっちの外食って超高いですからね。
ですが折角の旅行なのでちょっと贅沢してラーメンを食べに行きました、とても美味しかったです😋🍜

久々のラーメンは美味しかった

そこのお店で同じくミュンヘン在住の自転車仲間、Takaさんと久々に再会しました。
(なぜかインスタグラムのリンクが貼れなかったので写真の概要欄に載せておきます)

https://instagram.com/tak__chen?igshid=MzRlODBiNWFlZA==
愛車はCANYON

Takaさんと別れた後は一旦家へ帰った後に準備をしてミュンヘン駅まで向かいました。
駅まではNaoくんの家から自走で向かいましたが…道中にて一切こちらを確認する事なく突っ込んできたタクシーに危うく駅ではなく病院に送られる事になる所でした。

ミュンヘンの駅では再びTakaさん、そしてインスタグラムでの接点はありましたが会うのは初めての後藤くんと合流してオーストリア🇦🇹へ向かいました。
(前述しましたがこの話は次回書きます)

https://instagram.com/gt.europa?igshid=MzRlODBiNWFlZA==
愛車は私と同じROSE

今回同じイベントに参加する小野くんですが仕事の都合上、合流が夜になるとの事でしたので4人で出発しました。

意外と思い出が多かったフュッセン(9月4日、月曜日)

レースが終わった次の日にNaoくんと小野くんの3人でフュッセンへ観光しに行きました。
しかしレースの疲れが思った以上に残っていたのと、超まったりで行動していたら観光どころか滞在の時間が僅か2時間という弾丸観光になってしまいました。
(小野くんが19時半の電車に乗らないと帰れないのを忘れていた)

行った事がある方はご存知とは思いますが町中がとてもおしゃれです。
そして前述しましたがフュッセンと言ったらお城です。
(お城は隣町のシュヴァンガウにあります)

フュッセンのメイン通り
夏になると観光客で賑わう
建物の上の階はアパートなので普通に人が生活している
裏道へ来てもとてもおしゃれ
少し中心部から外れるとこのような静かな場所に出る

しかし駅からお城まで往復すると2時間以上かかるのでお城へ行かず町中ぶらり観光をする事にしました。
お城は飽きるほど見ていましたからね。

ちなみに、この町には駅が1つしかありません。
当時の私は駅のすぐ近くに住んでいましたが電車に乗る事が殆どなかった為に地の利を全く活かさない生活をしていました。
(ミュンヘンへ遊びに行く際にギリギリまで寝る事ができていたくらい)

久々に駅へ着いて最初に思ったのは『あの頃と全く変わっていないな』でした。
そりゃ3年半くらいしか経っていませんからね、劇的に変わっていたらそれこそ驚きです。

観光の前にお昼ご飯です。

町のメイン通りから1つ通りを逸れると静かな通りに出ます。

奥のアパートには同僚が住んでいた

この通りには週1回は必ず行っていたベトナム料理屋さんがあります。
そこで食べられる鴨のお肉がとても美味しくて…🦆
久々に食べれて本当に嬉しかったです😋

幸せになった同僚と再会

ビールを飲みながら3人で話をしていましたがしばらくすると遠くから1人の女性がやって来ます。
元同僚で現在もフュッセンに住んでいるゆーこさんです。

3年半前に来た時は都合が合わず会う事ができなかったので実に5年ぶりの再会です。
あまり表情には出さないように努めましたが心の中では大喜びでした。

ちなみに彼女はとても綺麗な方ですが言動があまりにも酔っ払ったおっさんなので他の人に彼女の事を話すときはいつも綺麗なおっさんと先に言ってから話を始めています。

小野くんとNaoくんにゆーこさんを紹介してしばらく話をしていましたが観光の時間が迫っていたので2人には先に行ってもらい私はゆーこさんと昔話でとても盛り上がりました。

現在は結婚していて来年には子供も生まれるそうです。

私が当時住んでいた時の同僚の殆どは引っ越してしまったり帰国してしまったりとこの地を離れてしまいましたが彼女は当時のまま…あの時より幸せそうだったのでとても安心したのと同時に本当に嬉しかったです。

僅かな時間でしたが元気な姿を見る事ができて良かったです。


住んでいたけど知らない場所ばかりだった

そこから観光しようとしましたが時間がありません。
なのでNaoくんに電話しました。

K「もうすぐ帰る時間でしょ、うちだけ電車遅らせても良いかな?」
Nao「そういうと思ったよ。ゆっくりしていきな」

という事で電車を2本ほど送らせてのんびり町中を歩く事にしました。

フュッセンのメインは中心部より奥にある橋を渡ってからの方が見晴らしが良い
中心部裏にあるサイクリング兼散歩コース
ハイキングコースもある
町の中心部近くにある飲み屋
仕事終わりに同僚と駄菓子屋に行く感覚で通っていた
駅の近くからはフュッセンの城壁が見える

休みの日はほぼボールを蹴っていたので町を歩く事はほとんどありませんでした。
なので歩いてみたら実は知らない場所だらけだった事に少しばかり驚いていました。

「うち、この町の事を何も知らなかったんだなぁ」

会いたかった

町中をのんびり歩いた後は当時所属していたチーム、FC Füssenの練習場へ足を運びました。
この町に2つしかないサッカーチームですがグランドが3面あったりと中々の規模です。
更にアメリカ軍の駐屯基地がある関係で野球場まであります。
私が引っ越した後はグランドの目の前にかなり大規模なスケボーコートまで出来上がりました。
もう1つのチームは外国人だけで構成されているのに対して、私のいたチームはほぼ生まれも育ちもフュッセンの人だけで構成されています。
そんな中、私は何も考えずにアポなしで練習参加して1年間このチームでプレーしていました。
今にも後にもこのチームでプレーした日本人は私だけだそうです。

チームメイトにも会いたいなと思いましたが殆どのメンバーがお城があるシュヴァンガウに住んでいるため時間の関係上会う事ができませんでした。
しかし帰る間際に唯一町中にいるチームメイトと会う事ができました。

駅から歩いて1分のところにあるPeperoncino Pizza e Cucinaというイタリアレストランで働いているエマヌエルというイタリア人です(普段はマヌーと呼んでいました)
駅から近いのととても美味しいお店なので観光の際には寄ってあげてください。

左がマヌー
真ん中の料理長も私が住んでいた時からいる

前もって連絡はしていたので時間が合えば…という気持ちで寄ったところ、運良く会う事ができました。
私の顔を見るなり店から飛び出してきてくれたのはやっぱりイタリア人だなと思いました。

マヌー「久しぶりだな!本当に久しぶりだ!会いたかった!」
K「うちも会いたかった。会えて嬉しいよ。」
マヌー「他の奴らには会ったのか?」
K「会いたいけどみんな住んでいる場所遠いからね」
マヌー「俺ならこの町にくればすぐに会えるぜ」

こんな風に互いの再会を喜んでいました。
彼の喜んでいる顔を見た時『あぁ、うちは本当にこの町に住んでいて良い人達と巡り会えていたんだな』と思いました。

マヌー「お前は今でもサッカーしてるか?」
K「まぁね、その為にこの国に来たんだし。マヌーは?」
マヌー「俺はもう辞めたよ…膝が痛くてね」
K「2人揃って膝痛に悩まされる歳になったね」
マヌー「心は若いんだけどな(笑)」
K「同じく(笑)」

楽しく話をしていると彼がこんなことを聞いてきました。

マヌー「なぁ、お前はもうここに戻ってくる事はないのか?」
K「今のところは無いかな。この町は本当に綺麗だし人はうちに優しくしてくれる。老後に住むには完璧なんだけどね」
マヌー「もちろん自転車には乗ってるんだろ?あのオレンジ色のオルベアだよな」

私が住んでいた時、彼は自転車の知識は全くありませんでした。
それにも関わらずまさか私の自転車のメーカーと色まで覚えていた事にはかなり驚きました。
住んでいる時にお店の前で毎日の様に言葉を交わしていたのでその際に目にしていたのでしょうが、5年前の事まで覚えているなんで凄いですね。

K「実は今年の4月にフランスを走った際に壊れちゃったんだよね」
マヌー「そうか…実は最近マウンテンバイク始めたんだよ。来年はロードかグラベル…どっち買おうかな考えてるんだよね」
K「ここならロードも良いけど綺麗な山がいっぱいあるからグラベルの方が楽しいかもね」
マヌー「次にお前がここに来る時は俺もロードバイク乗りだぜ」
K「超楽しみだわ」

わずかな時間ではありましたが彼と会えたこと、そして話をする事ができて本当に嬉しかったです。

マヌー「俺はそろそろ仕事だから行くよ。来年来てくれるならその時にまた会おうぜ」
K「うん、次は自転車仲間として会おうね」

楽しい時間はあっという間でした。
彼と別れた後は電車に乗ってミュンヘンへ帰りました。

ミュンヘンの駅に着いたらNaoくんと合流したのち夕ご飯を食べに行きました。
朝ごはんはNaoくんが作ってくれたカレー、昼はベトナム屋さんで鴨カレー、そして夜も鴨カレーのカレーづくしの日でした🍛

私にとってカレーは点滴みたいなもんです。

楽しい時間もあっという間(9月5日、火曜日)

Nao「じゃあ気をつけてね」
K「うん、ありがとう」

次の日の朝、Naoくんに見送られて私は家があるクレーフェルトへ戻るために電車に乗りました。

『今回のイベント、それとフュッセン。あっという間だったけど本当に楽しかった。来年もまた来よう』

ミュンヘンからは再び約6時間の道のりです。
しかし期待していた以上に楽しかった時間を過ごす事ができたので全く苦にならず帰宅する事ができました。

来年もまた行ける日が来るのを楽しみにしています。

ケルンで乗り換えた際に時間があったのでケルン大聖堂を眺めてから帰りました。

いつみても最初の感想は「おっきいねぇー」

最後に

初めてドイツに来てからもう12年、住んでいる期間は8年になりました。
今ではすっかりドイツでの生活が染み付き、時には日本でどのように生活していたのかを忘れる事も増えてきました。
予定通りいけば後4年はこの国にいます。
しかし人生何があるかは当然ながらわかりません。
この国で出会える人に感謝をしながらこれからもドイツでの生活を楽しんでいきます。

今回は短く書くつもりでしたがやっぱり長くなってしまいました。
毎度の事ではありますが、ここまでお付き合いいただき誠にありがとうございます。
次回はこの話の間に参加したオーストリアでのレースの話を書きます。

ではでは👍

これで同い歳と言ったら誰が信じてくれるのだろうか

追伸

Naoくんへ、お世話になったほい🤗

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