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「もはや、エアコン。」さらひやケットの開発秘話/家具D2Cタンスのゲン

今回は、タンスのゲン株式会社が開発した「もはや、エアコン。」さらひやケットの開発秘話を記載します。


タンスのゲン株式会社は家具×ECの会社です。

タンスのゲン株式会社は、福岡県大川市に本社を置く家具・寝具・家電・インテリア用品等の製造販売を手掛ける企業。実店舗での販売を行わず、通販サイト「タンスのゲン本店」やネット通販モールに複数出店し販売をおこなっています。もともとタンス工場として1964年に創業しましたが、2002年にインターネット通販事業に参入して以降、数々の賞を受賞するなど、家具×ECのパイオニア的企業となっています。

福岡県大川市にあるタンスのゲン本社。ここでの販売は行わず、インターネットのみで販売しています。

タンスのゲンはD2Cの企業、オリジナル製品をファブレスで開発

暮らしのデザインに重点を置いたビジネスによって、潜在ニーズを適切に汲み取ったプロダクトデザインを可能にしています。自社に留まらない膨大な製造ネットワークによって、他社では実現できない仕様やスピードでオリジナル商品を提供しています。

こちらは実際のサイトのキャプチャーですが、多種多様な製品を販売しています。

タンスのゲンが開発して話題となった「もはや、エアコン。」 掛け布団とは。

タンスのゲンが、2024年に開発、販売を開始した「もはや、エアコン。」さらひやケット

タンスのゲン株式会社が、2024年に販売を開始したのが、「もはや、エアコン。」さらひやケットです。SNSや、口コミで話題となり多くのお客様にご注文いただき、予約待ちとなる人気商品です。

▽販売ページはこちら。

「もはや、エアコン。」レーヨンケットの製品としての特徴

夏に活躍する接触冷感の掛け布団ですが、寝始めはひんやりと感じるものの時間が経つにつれてぬるく感じたり不快感を覚えたりすることがあります。これは寝汗などの熱や湿気が布団内部から逃げていかず蒸れてしまうことが原因として挙げられます。

独自開発したエアコンドライ綿

そこでタンスのゲンは“除湿力”に優れた『エアコンドライ綿』を独自開発し、本製品の中綿に採用することで、エアコンの効いた涼しいお部屋で寝ているかのような寝心地を実現いたしました。このエアコンドライ綿はポリエステルの60倍の吸湿性、綿よりも優れた放湿性を有しております。そのため寝汗を短時間で吸収・放出することができ、ひんやりとした寝心地を長時間維持することができます。

(↑画像左:表地にはひんやり柔らかなレーヨンを採用 / 画像右:気温や好みで使い分けられるリバーシブル仕様)

表地の肌に触れる部分には優しく滑らかな肌触りが特徴のレーヨンを使用しています。レーヨンは天然原料由来の再生繊維で、熱伝導性が高いため触れる度ひんやり感を感じることができます。また、綿よりも高い吸湿性と通気性となっており、『エアコンドライ綿』の除湿力と合わせてベトつくことのない快適な寝心地を実現しました。

ひんやり面は、接触冷感素材

また、裏地には接触冷感生地を採用しました。触れたときのひんやり感の指標となる「Q-max値」が基準の2倍である0.4W/cm²となっており、これは肌に接触した際にはっきりと冷たさを感じることができる数値となります。表地のレーヨンと裏地の接触冷感のリバーシブル仕様のため、気温や好みなどに応じて使い分けることが可能です。

タンスのゲン株式会社が寝具をデザイン・開発できる理由

タンスのゲン株式会社の祖業は婚礼家具の製造販売です。当時の嫁入り道具といえば桐たんすや鏡台(ドレッサー)に代表される婚礼家具とともに婚礼布団がありました。会社の成り立ちから布団には実は強い親和性がありました。一方でタンスのゲン株式会社が寝具の開発に本格的に着手したのは東日本大震災後の2012年です。それまでタンスのゲンではベッドの販売の派生として販売するような付属品としての寝具は取り扱っていたものの自社で開発は行っていませんでした。東日本大震災後の物流の混乱で小型製品の開発が必要となったというやむをえない理由とともに、当時の寝具のECでの販売の市場状況は根拠のない二重価格の提示や製品説明の不足など不誠実な販売手法が一般的でしたのでその状況を是正したいと寝具業界に参入しました。その後タンスのゲン株式会社は日本国内・国外の寝具工場とEC市場に合わせた製品開発を行い、二重価格を行わない価格設定・詳しい商品説明と相まって多くのお客様にご購入いただくことになりました。それから10年以上たった2024年現在、タンスのゲン株式会社は羽毛布団をインターネット専業で最も販売する会社となるなど、寝具の開発・販売では業界でも先頭を走っています。

国内外の取引工場には継続的に訪問し、より良い製品づくりに努めています。こちらはコロナ禍の国内工場での商談風景です。


▽タンスのゲンの羽毛布団ブランド、ドリームダウンについてはこちら

「もはや、エアコン」、そのデザインの着想経緯

(この製品は2012年から寝具開発を行う社員の強い思いで開発されました。以下はその社員へのヒアリングによる記載です。)
2024年現在電気代がとても上がっています。寝具の力でエアコンの稼働時間や設定温度の調節ができればエコに、そして節約に繋がると考えました。
業界的に夏の寝具といえば、「敷きパッド」がよく販売されています。ケットももちろん昔からありますが、肌触りのよいもの・接触冷感値が高いものなど、表面素材にこだわったものがほとんどで、中材にこだわって作られたものはあまりありませんでした。2024年の日本は猛暑で、これまでにない夏用寝具をつくるべき。そのような思いで考えた時、日本の気候の特徴に再度着目しました。日本の夏は高温でありながら多湿であることが特徴。冷やすだけではなく湿度の高さを解消することが日本の夏への対策になると考えました。

エアコンは、冷やすだけでなく除湿をしているから気持ちが良いのだということに気づきました。
製品ページにもこのように記載しました。
このために開発したエアコンドライ綿。
実際に出た結果を見ると、すごい能力値です。

特徴的なキャッチコピー「もはや、エアコン。」について

もはや、エアコン。はタンスのゲン株式会社の登録商標です(商標 第6813102号)。製品化が決まる前の2023年12月に出願し、2024年6月に承認されました。製品化に向けた開発者の強い意志が生んだスピード登録となっています。製品名は、前述の製品コンセプトとともに生まれ、これしかないと思って申請がなされました。

まとめ


今回はタンスのゲンのヒット商品「もはや、エアコン。」さらひやケットの開発秘話を確認していきました。

▽もはや、エアコン。プレスリリースはこちら


今後もデザインの力でお客様の暮らしをより良いものにできるよう尽力してまいります。

↓タンスのゲンコーポレートサイトはこちら
https://tansu-gen.co.jp/


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