見出し画像

フグタ社長業務日誌【怒涛の後編】『ネクタイについて悩む』

このシリーズは2007年9月~2008年9月までの1年間にわたる、福田康夫総理の「首相動静」を基にしたフィクション(パロディ)です。
※5月からは後編となり、9月退任までの慌ただしい動静を追いかけます。さてフグタ社長の命運はいかに・・・?。(巻9は自2008年6月1日~至7月31日・2箇月分)

フグタ社長業務日誌(巻9-1):6月5日(木)

 横浜のご挨拶マラソン完走で気をよくして、日曜からヨーロッパへ出かけた。今回はドイツ、イギリス、イタリアと回るちゃんとした4泊5日ヨーロッパ周遊旅行で、ローマは連泊。なので女房も、「私も行くわよ」とついてくる。

 6月1日は羽田から社長専用機でベルリンに直行。ふふふ、ここ、成田からフランクフルト経由でないところに注目してほしい(出発時のネクタイは縞模様だった)。
 ドイツで女社長メルケル小母さんと会う。前髪が薄くなったみたいね?と言われるが、多分アベ君と間違えている。(ネクタイはブルー)
 2日はロンドンへ。えーっと誰だっけ。名前忘れた・・と会う。北海道洞爺湖の各国社長会議で主要企業が一致したメッセージを出すことが重要である、ということで意見が一致。日英同盟復活である。(ネクタイは格子)
 3日はローマ。色々な人と会う。なんとなくお互い協力して対応していくことで意見が一致。日独伊三国同盟復活。(ネクタイは小さな格子)
 4日もローマ。女房が観光に出かけたので、どのネクタイをしたらいいかが分からない。(2日と同じネクタイになってしまった)

 6月5日。夕方帰って来た。
 疲れているので早く寝ようとしたら、例によってマチムラ君が、どうでもいいことを言いにやってくる。何かと言えば、明日の取締役会の件。
 クールビズで私も「かりゆし」を着ることになっている。「いやあ、同じ色とか柄になっちゃうといけないから調整しとこうと思って・・」
 ということで、6日はノーネクタイだ。

>>次話に進む
<<前話に戻る
<<最初から読む

注:
欧州歴訪はサミットの地ならしだが、夫婦同伴で普通のヨーロッパ旅行である。思えば福田首相にもこんな平和で幸せなひと時があったのだなあ、と日誌を読み返してしみじみ思う。気になるネクタイの柄はニュース映像で気が付いた。さてここからは9月Xデーまで駆け足である。
※『フグタ社長業務日誌:ネクタイについて悩む』は、ブログ『tanpopost』に2008年6月6日 付けで掲載したものです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?