【お仕事紹介】ショートホラー「砂丘の亡霊」
タニヤマ・キネマで請け負ったお仕事の紹介です。
鳥取砂丘を舞台にしたショートホラームービー「砂丘の亡霊」。
こちらの監督、脚本、撮影をさせていただきました。
企画、とっとり若者活躍局。
鳥取県を盛り上げる為に、若い人たちが活動するという県の取り組みの一環です。
出演は鳥取県で活動する劇団、鳥の劇場の大田信之介さん、松下朋花さん。
また、亡霊役で「スパイア 蠱毒の妖姫」主演の才子さんも出演しています。
美術は同じく鳥の劇場の安田茉耶さん。
技術協力で株式会社skyer。
撮影は新聞にも取り上げていただきました。
鳥取を舞台にした動画を撮り、SNSに投稿・拡散し鳥取県をアピールするという企画。
目標は10000再生でしたが、県知事への報告会の時点で、各種SNSでの合計再生数は13000回以上とのこと。
また、ただ砂丘を舞台にしたホラーを撮るのではなく、ドローンを使用し、お化けを飛ばしたいというお話でした。ドローンで撮るホラーというのは、国内では初めてらしいです。
今回の撮影は、スマホ用の縦画面、ドローン使用など初めてのことが多かったです。
また、初めてお会いする役者さんをメインに撮影するのも未経験のことだったので、自分自身にとっても学びの多い現場でした。
縦撮り動画用に用意した新システム。
マイクを直接スマホに接続し、セルカ棒兼三脚に装着できるように。
これまでの撮影では、マイクはカメラとは別の録音機に繋げていましたが、これでかなり機材を簡略化し機動力も上がりました。
結果として、このシステムにして良かったです。
鳥取砂丘を舞台に、ということですので、想定していたのは皆様が想像する、砂漠のようにどこまでの砂が続く景色。
そこを浮遊する亡霊。そういう映像を考えていました。
※一般的にイメージされる鳥取砂丘
しかし、映像を見ていただけたらわかるように、撮影当日が3月にもかかわらず想定外の雪。
それも一面、銀世界になるほど大雪。
「3月なのに雪~っ!」という台詞がありますが、これ、冬に撮ったのを3月という設定で公開したとかではなく、本当に3月なのに雪、なんです。
スケジュールの都合などもあり、台詞などを一部変更して、雪の中、撮影を決行。
なので、コンパクトにまとめて起動力を高めた機材にしておいたのは正解でした。
雪が降る中ではたくさんの機材使っての撮影は困難だったので。
予想外の大雪でしたが、考え方を変えると、いつでも撮れる風景では無く、この日しか撮れない画を収められたのは良かったのではないかと個人的には思います。
私の尊敬するクリエイターが、CGと実写の違いについて、CGは作った通りのものが確実に出てくる、逆に言うと予想を超えた物という物は出てこない。実写には天候でも役者の演技でもミニチュアの壊れ方でも必ず偶発性が入り、同じ条件で撮影しても全く同じ物は絶対撮れない。そこに面白さがある。というような話をしていました。
想定外の出来事により、全く予想しなかった形に仕上がる。それもまた人の手による物作りの面白さかなと思います。
ドローンによる撮影は別日に行ないました。
撮影場所は隼lab.という学校の校舎を利用したレンタルスペース。
初めて行ったのですが、良いところです。自分の撮影でも機会があったら使いたいと思いました。
学校の体育館そのまま。懐かしい気持ちに。
こちらでドローンに亡霊を吊して撮影。
その映像から背景を切り抜き、砂丘の映像と合成して本編の形に。
動画(ドローン協力、株式会社skyer)
糸で吊る操演のようでありながら、ドローンという最新技術を使った、CGとも操演とも違う動きをする亡霊。
まさに令和のアナログ特撮ですね。
「リング」以降、日本で俗に言うJホラーブームというものが起きました。
しかし、それ以前には学校の怪談シリーズや、トイレの花子さんなど、特撮の系譜のホラーがテレビや映画で流行っていました。
最近では特撮系ホラーはあまり見られなくなってしまいましたが、あの系統も残り、進歩していたらどうなっていただろうかと考えたことが。
これは、その一つの形かもしれません。仕事で関われて嬉しく思います。
※撮影とは関係ありませんが、隼lab.に向かう途中たまたま見つけた隼駅が凄く素敵な雰囲気だったので写真を
これら、撮影の様子はメイキング動画がアップされています。
映像、特に特撮系は本編と合わせて裏側を見るのも面白さだと思うので良かったらご覧下さい。
ちゃんとお仕事している私の姿も見れます(笑)
今回、若い方と関わる機会となって個人的に、凄く良かったです。
自分が作品制作をしていく中で、やはり若い方にもアピールしていかないといけないと考えています。
あと、自分は老害気質だという自覚があるので、それを避けるためにも若い感性とか、新しい物を積極的に取り入れていかなきゃと思っています。
しかしながら、どうしても、この年齢になると人間関係も固定化するし、特に私は会社員ではなく自宅仕事なので新しい人や世代の違う方とふれ合う機会などが極端に少ないです。
なので、凄く新鮮で、学びになることが多かったです。
いや、今の若い方って凄いですね。礼儀正しいし、行動力もあるし、地元を盛り上げるための活動に参加したりもして。
自分が同じ様な年齢の頃はろくでもなかったので特にそう思います。
あと、自分の目標の一つに、アングラやサブカルではなく、パブリックな方面に進出していきたいというものがあります。
なのでそういう意味でも、県の企画に関わらせていただけてありがたかったです。
お声かけいただき、本当にありがとうございました。
前述の通りSNSでバズらせ鳥取をアピールしようという企画ですので、皆様、是非、ご視聴いただき、もし良かったら拡散等ご協力いただけたら幸いです。
※ロケに向かう途中、とても良い隙間があったのでつい撮影する私
Youtubeショートにアップした紹介動画
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