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芸術的思索を呼び起こす実験的耽美映画『ざくろの色』
セルゲイ・パラジャーノフ『ざくろの色』
総合評価:4.7/5.0
作品詳細
監督、脚本はセルゲイ・パラジャーノフ。この映画は、18世紀のアルメニア人の詩人とトルバドゥールの人生を詩的に描いたものです。ーwikiー
本作は暗喩、比喩、儀式の積み重ねで物語が進行してゆく。
殆ど台詞が無く、人間に表情が無い。感情表現はモチーフを操る事で示し、モチーフを操る事でそれを受け取る。
登場する人々は“表現の
アンドレイ・タルコフスキー『ノスタルジア』を”読む”
映画で何が成せるのか。どんな世界を、どのような手段で表現できるのか。映画の秘める可能性を強く感じた作品であった。
知覚しうる限りの全てに感服する。
純粋にそれだけの技術と完成度があるが、何より空気、気配が素晴らしい。
観るものを魅惑し陶酔させ、感覚に浸透してゆく。
タイトルを「『ノスタルジア』を”読む”」としたが、実際のところ、芸術の真の価値は読解不可能な”イメージ”にあると考えている。し