映画「怪物」を観た｜とっても良かった

先日「怪物」観てきました．
とってもとっても良かったです．
以下感想殴り書き．ネタバレあり

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3部構成で巧みに繰り広げられる脚本はやっぱ最高でした．
キャラクターの視点を変えることでそれまでの印象がガラっとかわる展開たまんないですね．各視点で自然に出てきたモチーフやセリフが伏線となって次々回収されていく様は観ていてとても気持ちいいものです．
散々言われていますが，子役の2人の演技，最高でした．本当に上手ぎる．そしてかわいい．健気な子どもは観ているだけで元気が出ます．展開はめっちゃつらいけどね．

あと，進むに連れて，人物に対しての印象が変わるけど，180度は変わりきらないってのが良かったです．保利先生は無実だったし悪人ではないけれど，ちゃんとキモい男っていう印象は変わりません．母親は湊に対して無意識の言葉で傷つけていたし，感情的になってモンペっぽくなっちゃってたけど，息子を想う気持ちに嘘は無いはずです．夫に不倫された過去があるからこそ，立派な人間に育てあげたいという気持ち，それに偽りはないはずです．校長先生が孫を轢いてしまったということから罪悪感を感じて，無気力になってしまっていたとしても，嫉妬から子供に足を引っ掛けてころばしていた事実は変わりません．

だけど，いや，だからこそ登場人物が大好きになります．どんな人間にも良いところ・悪いところがあるのは当たり前だけど，どこか断片的な情報で安易に人を断定して嫌ったりしないようにしないとな．映画を観るときは特に，登場人物が良い人なのか悪い人なのか，はたまた悪い人に見えるけど実はめっちゃ良い人に違いない！って感じで，判断する癖がついていたなぁ．