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なぜ原因治療が必要なのか?

病気の原因は何?

痛みなどの症状を緩和するために痛み止めを使う医療は対症療法と呼ばれますが、原因を見つけてそれを除去することで根本的に病気や症状を治す医療を原因治療と呼びます。そもそも病気の原因は何でしょうか?
例えば、お腹の調子が悪い患者さんが病院を受診されたとします。腹痛があるのか、下痢なのか、便秘なのか、体重が減っていないか、食欲はあるか、といったことなどを問診で確認します。がんなどの重い病気にかかっている可能性が低いと判断すれば、まずは慢性腸炎や便秘症といったような病名をつけて、整腸剤や下剤といった薬がひとまず処方されることが多いでしょう。
この患者さんが次に受診されたときにお腹の調子がまだ悪い場合、血液検査や画像検査を行うことでしょう。貧血、細菌感染症、肝機能障害、腎機能障害を起こしていないか、そして大腸に炎症やがんができていないかなど、血液検査、大腸カメラ、腹部レントゲンやCT検査などで確認することとなります。
血液検査や画像検査で全く異常がない場合、西洋医学では過敏性腸症候群という病名がつくでしょう。そして過敏性腸症候群に対して保険適用のあるお薬が出されることとなります。患者さんは過敏性腸症候群という病名がついたことで安心されるかもしれません。でもこれは病気の原因がわかったといえるのでしょうか?
お医者さんに『過敏性腸症候群の原因は何ですか?』聞いてみてください。たいていのお医者さんは、原因不明ですと答えることでしょう。過敏性腸症候群の専門の先生は、ストレスや食べ物で症状が悪くなりやすいことが分かっているけれど根本的な原因はまだわかっていません、と答えることでしょう。この答えで、『わかりました』と納得できる方はそれでいいかもしれません。そして処方されたお薬を飲むことでお腹の調子が良くなればそれはそれでいいと思います。しかし、多くの場合お薬だけではお腹の調子が完全に良くなることはないと思います。そして、お薬を止めるとまた元の症状に戻るはずです。なぜ、病名がついて、薬を飲んでいるのに治らないのでしょうか?

病名=原因ではない

それは病名=原因ではないからです。どういうことかというと、例えばノロウィルス性胃腸炎は、病名=原因です。だから、体からノロウィルスがいなくなれば胃腸炎による吐き気や下痢は治ります。ノロウィルスという原因が除去できれば病気が治るということです。しかし、慢性疾患といわれるようななかなか治らない病気の場合、病名=原因ではないことがほとんどです。例えば、偏頭痛、自律神経失調症、慢性疲労、逆流性食道炎、起立性調節障害、不眠症、関節リウマチ、など、あげればきりがありません。病気を治す一番の近道は、その原因を見つけてそれを除去することです。

慢性病の原因と対策

東洋医学では脈、舌、お腹の状態をみながら気血水の異常をみつけてそれを調整するような食養生指導と漢方薬で体質改善をはかり、自然治癒力をあげて病気を治す医療です。現代のようにコンビニ食などの超加工食品添加物が少なかったり、電磁波障害がほとんどなかったり、合成界面活性剤といった化学物質が世にあふれていなかったりする一昔前は、東洋医学的な治療だけでも治る方がいたと思います。
一方で、現代の慢性疾患はインフルエンザウイルスやノロウイルスといった単一の原因ではなく、複合的な要因が原因となっています。生活習慣病、アレルギー、膠原病、がんを代表とする慢性病の原因は常に複合的要因であるということが、根本的な治療を難しくしている1番の理由です。
そこで、一般的な保険診療だけで行う血液検査や画像検査以外にも、腸内環境を調べる検査、金属汚染を調べる検査、リーキーガット症候群を調べる検査、栄養素の過不足を調べてそれを調整する栄養療法といったものを駆使しながら、様々な角度から病気の原因を調べてそれを除去しようとする医療が補完代替療法統合医療として行われています。
当院ではバイオレゾナンス医学というエネルギー医学の方法論を駆使して病気の原因を推定し、それらを取り除く治療を行っています。すべての病気の原因は金属汚染・電磁波・化学物質・潜在感染・精神的ストレスの5つに集約されるというコンセプトで行っています。5つの病因論の詳細は別の記事でお話したいと思います。

なぜ今、原因治療が必要なのか?

高血圧症、糖尿病、偏頭痛、過敏性腸症候群といった慢性の病気に対して、それぞれ保険適用となるお薬があり、多くの患者さんはそれを服用するだけで血圧、血糖値、頭痛、お腹の調子、といった数値の異常や症状はコントロールされることでしょう。ただし、これらの薬がある日突然手に入らなくなったらどうしたら良いのでしょうか?お薬の原料のほとんどは外国からの輸入に頼っているので、戦争、災害といった影響で原料が輸入できなくなったり購入できなくなったりした場合に、今まで普通に飲めていた薬が飲めなくなるとしたらどうしたら良いのでしょうか?そのリスクを考えたことはあるでしょうか?

症状を緩和する対症療法も必要ですが、こういったリスクを回避する一番良い対策は、根本的に病気の原因を取り除いて治す原因治療だと思います。感染症のパンデミック、地震や噴火といった急な災害に常日頃から備えながら、急に薬が供給されないとなった時に慌てなくて済むように、普段から病気にかからないような食事や生活をしておく予防医療とあわせて、これから医療の役割として原因治療が求められると思います。
原因治療を行うことで検査や薬に使う医療費が削減できるといったことは言うまでもありません。予防や原因治療に投資する方がコストパフォーマンスは優れているのではないでしょうか。
そして最後に。コロナウィルス感染症が終息する事はおそらくないでしょう。インフルエンザウィルスと同じように共生することが正しい選択だと思います。サル痘を含めて、これからも新たなウィルスや未知のウィルスが出てくることでしょう。そのたびにワクチンを接種し、抗ウイルス薬を飲み、それだけに頼るという他力で良いのでしょうか?私はそうは思いません。病気の原因を知り、それを避けたり除去するような食事や生活を実践すること、病気がある方はそれが悪化しないように原因を減らすこと、根本的に病気を治したい方は原因を除去すること、そういう自助努力がウィルスに対して免疫が適切に作動できるような生体機能を整えることにつながります。私はこれから原因治療がますます必要になってくるとを確信しています。

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