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CTO/エンジニアが株主に入ってよかった話と未来

昨年2020年3月に行なった資金調達前後を振り返ってCTOの皆さんに出資いただいて改めてよかったなと思っている。
そして、その時に感じたことを思い出して「ピュアにプロダクトをグローバルで戦えるものにしていきたい」ので書いた。

そもそも誰に入っていただいたのか

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・名村 卓氏(株式会社メルカリ 執行役員CTO)
・胡 華氏(株式会社メルカリ / Advanced Technology)
・他個人投資家に大手ベンチャーのCTO

エンジニア採用/組織づくり/プロダクトづくりを一線でリードされてきたCTOやエンジニアの方に出資いただいた。
最近はプロダクトマネジメントに集中するためコードを書く時間がなくなってきているが、元エンジニアとして日本を代表するCTOが2名、メルカリ創業初期エンジニアでメルカリUSのエンジニア組織を見ていた胡さんに株主に入っていただけたのは本当に心強い。

皆さんとの出会い、入っていただいてよかったことをまとめてみる。

1.サイバーエージェント+メルカリのエンジニア採用/組織、プロダクトのインプット

メルカリCTOの名村さん
名村さんとは2度経営陣で話をさせていただいた。(個別で鈴木さんが会った回数を入れると3,4度?)
最初はメルカリ社のある六本木ヒルズのオフィスビルのエスカレーターを少し上がったところにあるカフェ。L字ぽい狭いカウンターに3人で腰掛け、PCを置いてサービス画面を見せながらOffersのエンジニア採用者側の目線で具体的なアドバイスをいただけた。
2度目は創業メンバーの3人と一緒に会食でさまざまな話をした。
会食の後半はなぜかメルカリのエンジニア勢で完全無欠コーヒーが流行っている話になり「完全無欠コーヒーにハマっていて糖質をほぼ取っていない事」「筋トレ」「5kg痩せたこと」この辺りの話をされていた。
翌日完全無欠コーヒーを購入し、ストイックに生きようと誓ったが結果コロナで5kg増量した。

名村さんは、ex-サイバーエージェントで、アメーバピグ/AWA/AbemaTVなどサイバーエージェントのサービス開発の立ち上げで活躍をされた上でメルカリ社にジョインし、グローバルで大きな戦いをされている。また直近新しくなったソウゾウ社のCTOに就任された。

サイバーエージェントでは藤田社長と多くのプロダクトを生み出し、サイバーエージェントの中での技術のチャレンジ/絶対的な存在であった名村さんがメルカリ社に転職された時はサイバー社内がざわつくほどだった(エンジニア周りだけかもしれないが)。

私は1人の起業家として、
実力と実績のある名村さんが「なぜメルカリに入ったのか、山田進太郎さんと何を話したのか」に興味があった。

詳細は記録していないが(音声録音していなかったことが本当に悔やまれる)「日本発のグローバルプロダクトを作ること、モノの再分配を行うプロダクト、グローバルを実現できる環境、山田進太郎さんの存在」を仰っていたと記憶している。
メルカリは「日本発のプロダクトでグローバルでも伸びているプロダクト/会社」ではないだろうか。過去の歴史を振り返ってもないはず。

2. インターネット黎明期からのプロダクトグロースと経営

1名非公開の個人投資家で日本を代表するベンチャー企業CTO
「グローバルを含めたプロダクト作り、中国・サンフランシスコ・インドなどのエンジニア組織・採用と日本との違い、プロダクトとの関わり方」など様々な話を聞いた。(こちらは2時間音声録音できた)

弊社エンジニアともフランクに会食してくださり、

・コードを楽しく書くことを忘れないこと
・プロダクトづくりを楽しむこと
・エンジニアとしてどうなって欲しいか
・エンジニアの育て方
・エンジニア組織づくり

など、お金を払っても聞きたい話を聞けたのに「はい、これ」と1次会の六本木にある焼肉屋さん(鈴木さんの焼肉屋を選ぶセンスは少しやばかった)の代金の支払いと会社メンバーだけで行く2次会の分までお金をいただいてしまった。
人間性も素晴らしい本当に尊敬できる方でご紹介できないのが本当に残念。未来はこうなりたいと思える方に出会えたのが幸せだ。

3.Offersの方向性の再確認

株主のCTOとの話も踏まえて、
Offersは「プロダクト/サービス開発に関わる人材のプラットフォーム」であり、

・採用だけでなく、
・採用プロセスの再現性
・組織作りをも行なっていけるプロダクト

にしたいと改めて考えた。詳しくは述べないが事業戦略上の意味もある。

採用した方が活躍し、事業成長/企業成長に結びついていなければあまり意味がない。「ただ人員を増やす採用」ではチームで良いものは作れない。
また、プログラミングスクールやメンタリングサービスが増えたことによってクリエイターを増やすインフラは整ってきたが「採用+採用プロセスの改善+組織作り」のサービスはない。

データとソフトウェアでマッチングの前後を垂直統合する。

4. 視座を高める

CTOのお2人は、3名(CA藤田さん、メルカリ山田さん、非公開の方)の日本を代表する起業家と一緒に会社を創られてきた方々。+投資家の胡さんはメルカリ初期エンジニア。

・経営陣ではどういう話をされているのか
・経営陣の人間関係などについて
・経営陣の人柄について
・上記が今と昔ではどう変化してきているか
・プロダクトのグロース、「何を、いつ、どのように、やってきたのか」
・エンジニアのキャリア、採用、組織で日本と海外との違い

さまざまな話が新鮮でOffersや会社づくり(技術組織、プロダクト開発組織)へと昇華されていっている。

起業家として大きな課題を発見し、向き合い「よいプロダクトを作ろう」と魂が燃え、心が震えた。
会社は経営者の器以上にならない、経営陣があらゆる点で成長しなければ偉大な企業は作れない。経験豊富な方から沢山吸収させていただき本当に感謝しかない。

5. 日本CTO協会の視点とOffersのSync

日本CTOが2019年12月にリリースされている「DX Criteria」。エンタープライズ企業の「DX推進の教科書」だ。
素晴らしい資料なのでこれを元に実行していきたい企業が多いが、
これを社内で1から旗振り役を作り、運用フローにのせて定期で全方位の確認を行う体制づくりなど全てができる企業は本当に少ないように思う。

理由は2点
1. このDX推進の役割にコミットする評価軸を作り.
(既存の評価制度にDX推進に該当するような項目があれば別だが、新しく設定する必要がある企業がほとんどだろう)
2. コーポレート周りにコミットする人材(PM、エンジニア、デザイナー、データ周りの人材)を集める

必要があるからだ。

2を外部から伴走して支援していくのがOffersだ。上流の設計から人材獲得、その後の文化形成の「型作り」をお手伝いしている。

理事会メンバーにいる名村さんに動向をお聞きしているが、OffersはCTO協会、協会のCTO/VPoEなどの方々とも連携してやっていきたい。

おわり

他にも「SaaS/ファイナンス/事業/プロダクト」に詳しい株主の皆さんに出資いただいているが、プロダクトが「プロダクト開発組織に関わるサービス」である特性上、CTOの皆さんに出資いただいてよかったという話に限定した。

エンジニアのエコシステムへの貢献
資金調達をするにあたって様々なCTOの方にお話しさせていただいた。
言っていたのは「エンジニアが評価されるエコシステムに貢献してほしい」ということ。上場時にエンジニアに回っていく金額は多くはないし、回っていない企業もある。僕らの会社が成功すれば、弊社エンジニアや株主のエンジニアにお金が還元され、また別のスタートアップに技術や資金として回っていく。そんなシステムにも貢献したい。
コロナになって中々株主の皆さんに会う機会がないが、今年は経験ある株主の皆様からより吸収させていただきプロダクトを100xしていく。

グローバルの挑戦を諦めない
起業前にCEOの鈴木さんとシリコンバレーとロサンゼルスに3週間ほど出かけて、Facebook、Google、Pinterest、Appleでそれぞれ働いている日本人エンジニアの方にお会いした。

彼らやCTOの株主と話をして感じたが、

・国内のエンタープライズ企業のDX支援をして国力を高める
・野球の大リーグのように日本人エンジニアがもっと世界で活躍する舞台の導線をつくる

結果、Offersをグローバルで戦えるプロダクトにし、
overflowを面白い会社にする。
2021年はグローバルで勝負できるような新規のSaaSプロダクトを用意しているので、足元Offersのマッチング領域を丁寧にプロダクト作りながら勝負していく。

最後にリスペクトしているCTOの方のnoteをご紹介


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