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「らしさの呪縛」をどう解き放つ?

先日、Lean In Tokyo さんのオンラインイベント(↓)に登壇しました。イベント内で話題になったのが「女性らしさの呪縛」からどう自由になるか…ということ。まさに自分がずっと直面してきたテーマだったので、思わず熱く語ってしまいました。

私たちって多かれ少なかれ「らしさの呪縛」にとらわれている側面があると思うんです。

私の場合、20代~30代前半は「35歳までに産まなきゃ(結婚しなきゃ)」というもの。今から考えると不思議なほど焦っていて、自分を追い詰めていて…結婚して子どもを産んで幸せそうにしている友人を素直に見れない時期もありましたし、35歳を過ぎてからは「私はなんで機会がないんだろう…」って部屋でひとりで泣いたこともありました。

私はダイバーシティ&インクルージョンですとか、女性のエンパワーメントを大切にずっと活動してきています。多様な価値観、多様な人生があることは理解しているはずです。でも自分のこととなると、固定的で古典的な価値観にからめとられて、押しつぶされそうになってしまう。固定概念ってこわいし、自分たちの内側に無意識のうちにこびりついているものなんだと痛感しました。

30代後半で結婚して子どもを産んでからは、今度は「子どもを早くから保育園に預けるのはかわいそう」「母乳で育てなきゃ」という「呪縛」との葛藤に直面しました。私は生後2ヶ月のころから子どもを保育園に預けていて、母乳がうまく出なかったので娘は生後10日のころから完全ミルク育児になったのですが、知らずしらずのうちに罪悪感を持っている自分がいて、ここでも「呪縛」の存在に気づいて、驚きました(このあたりのお話は以前、別のnoteにも書きました↓)。

じゃあ、こういう「女性らしさ」「母親らしさ」「女性ならこうあるべき」「母親ならこうあるべき」…こんな「呪縛」とどう向き合ってきたのかというと、私の場合は「女性の友人との対話」に助けられてきました。

「呪縛」って自分の体の内側にこびりついているものだから、そんなに簡単にスパッとはとれません。でも時間をかけて、たくさんの人と話をすることで少しずつ解き放たれてきた感覚があります。

独身時代の私は特に年上の女性の友人と会話することで、多様な人生があることをより深く理解しましたし、妊娠してからはたくさんの先輩ママたちとお話しすることで、罪悪感を手放してこれました。(結果的には生後2ヶ月からの保育園生活も、完全ミルク育児も非常に素晴らしい体験でまったく後悔はしていないです)

Lean In Tokyo さんのような女性による女性のコミュニティってまさにこういう効果があると思います。女性がおちいりがちな「呪縛」の存在に気づき、多様な価値観にふれることで、それらを少しずつ解き放っていくこと。

ちなみに「らしさの呪縛」って女性だけではなく、男性も抱えているものだと思いますし、国籍や肩書など誰もが少しずついろんなものにしばられています。多様な人がまじりあって「呪縛」を手放していけたらいいし、私もその一部になれたらうれしいです。

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