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台湾ひとり研究室:翻訳編「#41翻訳の醍醐味って一体…の巻。」

台湾書籍《大港的女兒》 の翻訳者が、日本版の刊行前後の進捗をリポートしていく有料マガジンです。公開から1週間は無料でお読みいただけます。今回は諸先輩の仕事を紹介しつつ、改めて翻訳について考えてみます。

台湾に来てからというもの、日本のテレビとはすっかり距離ができていました。ところが、最近はネット経由で時々、有料コンテンツも含めて楽しむ機会が増えています。VPNのある時代でよかったとつくづく思います。さらに、サブスクのサービスを利用すると、海外にいても、過去に放送された番組を辿れるのも本当にありがたいことです。

……ということで観始めました、2014年放送のNHK朝の連ドラ「花子とアン」。そう、前回紹介したモンゴメリー著『赤毛のアン』の翻訳者、村岡花子をモデルにした物語です。話のベースになっている書籍『アンのゆりかご 村岡花子の生涯』を今度読んでみようと思いながら、前半部分でその翻訳者としての純粋な探究心に胸を打たれています。脚本や演技はもちろん、美輪明宏さんのナレーション、実にシビれますね。

さて今回は、先達の著した書籍と共に、主人公の人生を賭すほど虜にした翻訳の醍醐味について考えてみたいと思います。

頼まれなくてもやってしまう

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勝手口から見た台湾の姿を、さまざまにお届けすべく活動しています。2023〜24年にかけては日本で刊行予定の翻訳作業が中心ですが、24年には同書の関連イベントを開催したいと考えています。応援団、サポーターとしてご協力いただけたらうれしいです。2023.8.15