田中晃子

マーケティング、ブランド、消費について研究しています。博士(商学)。名前のまんま明るい…

田中晃子

マーケティング、ブランド、消費について研究しています。博士(商学)。名前のまんま明るいです。

最近の記事

映画『PERFECT DAYS』感想と出版のお知らせ 「ミニマリスト消費」という補助線

 映画『PERFECT DAYS』をシネプレックス旭川で見ました。ラストシーンがものすごく美しくて、あのシーンを見れただけで劇場まで足を運んでよかったです。  ラストシーンに限った話ではありませんが、音楽がすばらしかったですね。田中泯さんやアオイヤマダさんといったダンサーが起用されているのも納得できました。主演の役所広司さんの代表作も『Shall we ダンス?』ですしね。ミュージカル映画やミュージシャン伝記映画などと同じぐらい音楽(及びそれと連動する情動や身体性)を重視し

    • 映画『落下の解剖学』感想 曖昧なものを曖昧なままにしておくのは難しい

       映画『落下の解剖学』を見ました。友人が「あっちゃんが出てくるよ!」と勧めてくれたからです。上映回数が少なくなっていて(アカデミー賞発表前でした)、慌ててTOHOシネマズすすきのへ見に行きました。  「落下」から映画は始まります。上の階からボールが落ちてくる。はい、もう好きですね。タイトル勝ちしている作品が好きですし、タイトルを意識させ続ける作品も好きです。  開始早々、(あっちゃんだね???)となりました。最近、私が出てくる映画が多くありませんか。一体どうして。韓国映画

      • 映画『哀れなるものたち』 12名での感想戦

         2024年3月1日(金)、旭川市立大学211教室にて映画『哀れなるものたち』について話す会*1 をやりました。参加者は、大学教員、大学生、専門学生、一般など12名です。学内外からたくさんの人が来てくれました。ありがとうございます。さまざまな方に参加してもらい、所属や立場に関係なく、楽しく議論ができることを大変嬉しく思っています。  現在公開中の映画ですから、事前に劇場で見てきてもらい、当日ディスカッションのみ行う形式をとりました。論点を定めて話がしたいと思い、ディスカッシ

        • 映画『哀れなるものたち』感想 船で過ごす時間、本を渡す相手

           映画『哀れなるものたち』(2023)をイオンシネマ旭川駅前で鑑賞しました。『ロブスター』(2015)や『女王陛下のお気に入り』(2018)の時は劇場公開のタイミングを逃してしまったので、今回初めてヨルゴス・ランティモス監督の作品を見ることになりました。  かなり好きな作品でした。人生のベスト映画トップ10に入るかもしれません。鑑賞中、ずっと(私じゃん???)と思って見ていました。見終わった後も、(私じゃん???)という気分が続いています。「ベラは私」であり、「女性は濃淡あ

        映画『PERFECT DAYS』感想と出版のお知らせ 「ミニマリスト消費」という補助線

          田中ゼミナールの活動(プレゼン発表編)

           田中です。旭川大学に着任してから3年間、大学ウェブサイトにおいてゼミ広報を行ってきました。田中ゼミはマーケティングのゼミですから、外への発信を大切にしたいと思い、地道に続けてきた次第です。そういえばnoteでは紹介していないと気づき、簡単にまとめてみました。  ゼミ広報の記事は、基本ゼミ生に書いてもらっています(末尾に学年と氏名を示しています)。広報に限ったことではありませんが、ゼミ生に対しては、「誰に仕事を頼んでも大丈夫」という信頼感がありますね。いつも助けられています

          田中ゼミナールの活動(プレゼン発表編)

          mame論文公開とmame展覧会記録

          mame論文 田中です。ISSEY MIYAKEとMame Kurogouchiのカルチュラル・ブランディングについて書いた論文が公開されました。 ブランド・アイデンティティの継承と転換 ーISSEY MIYAKEとMame Kurogouchiの関係性を事例としてー  リンク先は、旭川大学のリポジトリ(論文データベース)です。この論文は、無料でダウンロードすることができます。研究者や学生だけではなく、色んな方に読んでもらいたいと思って書きました。  カルチュラル・ブラ

          mame論文公開とmame展覧会記録

          researchmapを整備しました

           9月19日、日本商業学会第70回全国研究大会が行われました。私は、消費者行動Iセッションで報告しました。報告タイトルは、「カルチュラル・ブランディングの展開と消費者の受容プロセス ーブランド・アイデンティティの継承を事例としてー」です。ISSEY MIYAKEのデザイナー三宅一生からMame Kurogouchiのデザイナー黒河内真衣子へいかにしてブランド・アイデンティティが受け継がれたのか、そしてその継承を消費者はいかに解釈しているのか、というのが主な内容です。Zoomウ

          researchmapを整備しました

          Teams遠隔授業の7つのポイント

           こんにちは、田中晃子です。前回はオンライン講義の準備段階の話を書きました。今回は、Teamsを使用してオンライン講義を実際に行った際に工夫した7つのポイントについてまとめます。 (1)Teamsを使ってオンライン講義をする教員の参考になるように (2)受講した学生に「こういう舞台裏が…」と面白がってもらえるように (3)自分の備忘録用に 書いていきます。後編、実践編です。 前提情報 商品流通論の5月21日(第2回)と5月28日(第3回)の講義、2回分遠隔で講義を行いまし

          Teams遠隔授業の7つのポイント

          遠隔授業を始める前に見ておいてよかったものあれこれ

           こんばんは、田中晃子です。「いっぱい書くぞ〜!」とnoteを開設したわけですが、ご覧の通り全然更新できていません。5月後半はオンライン講義の準備、6月前半は対面講義・遠隔同時配信の準備でわたわたしていました。  苦労してオンライン講義をやったので、忘れない内に記録しておきたいと思います。 (1)Teamsを使ってオンライン講義をする教員の参考になるように (2)受講した学生に「こういう舞台裏が…」と面白がってもらえるように (3)自分の備忘録用に 書いていきます。今回は前

          遠隔授業を始める前に見ておいてよかったものあれこれ

          「初めまして、田中です。」

           先月頭から数えきれないほど自己紹介をしています。なぜそのような状況になっているかと言いますと、この春就職したからです。北海道の大学で働き始めました。  自己紹介というのは奥が深いものですね。簡潔に、それでいて明瞭に、自分を示す必要があります。職場では所属と氏名と専門分野だけで済ませることが多いのですが、繰り返し定型の自己紹介をしていると、果たして所属と氏名と専門分野で己を紹介していることになるのか?という疑問がわいてきます。アイデンティティとはなんぞや。つい考え込んでしま

          「初めまして、田中です。」