美容クリニックが今すべきマーケティング戦略とは?
こんにちは。
美容クリニック広報のたむです。
美容皮膚科や美容外科などの自由診療で運営されているクリニックでは、集客とマーケティングをしっかり行わなければ生き残れない時代に突入してきているのではないでしょうか。
厚生労働省の医療施設数の調査によると、
美容外科の施設数は増加し続けていることがわかります🤔
また、皮膚科に関しては保険診療のみの施設も含まれますが1万施設を超えています💡
新規で美容クリニックが増えていく一方で、
美容医療の市場も拡大しており、特にレーザー治療などの非外科的な低侵襲での治療が増加傾向にある流れになっているそうです🤔
私がクリニック広報・マーケティングに携わりかれこれ5年が経ちますが、5年前より美容クリニックでの集客も激戦化している印象です。
今後集客がどんどん激戦化していく自由診療の美容クリニックが生き残るために行うべきマーケティング戦略について触れていきたいと思います。
▼マーケティングとは?
マーケティングとは、自社商品を売れるための仕組みを構築するための活動のことを指します。
美容クリニックの場合に落としこんだ場合にあてはめると、クリニックコンセプト、メニュー開発、クリニックを知ってもらうための広告宣伝活動・プロモーションの一連作業が全てマーケティング活動になります。
よくありがちなのはマーケティング=集客のみだと勘違いしてしまうこと。
もちろん集客もマーケティングの一環ですが、そもそも集客とは売上を上げる「手段」であって、集客部分に注力していても、実は本来見直すべきポイントは、土台の部分である「クリニックのコンセプト」にあることも多いのです。
∟手段と目的の違い
現在フリーランスとしてマーケティング支援のご相談をいただく際に感じることは、集客が目的になってしまっているクリニックが多いなという印象を受けます。
簡単に言うと自己紹介ができないクリニックですね。
「脱毛機を入れたから」「話題の美容マシンを入れたから」というような理由で、クリニックの土台となるコンセプトが無いクリニックほど、売上を上げるために集客を目的として動きがちです。
その結果、クリニックの現場スタッフが振り回されて疲弊し、やがて離職というような悪循環に陥ってしまいます。
こうなると、もはや人材を確保するためにクリニックを通常運転することで精一杯になり、院長自身も外部に依頼している業者とのコミニュケーションをする時間もなくなることで、どんどんクリニックのイメージと乖離したHPやInstagramが出来上がってしまうという悪循環も同時に引き起こします🧐
この状態こそまさに私が院長秘書として正社員時代に在籍していたクリニックで実際に引き起きていた実例です。
当時の私は集客を目的とするマーケティングを脱却させるべく、クリニック広報・マーケティングの部署を立ち上げ、マーケティング全体を整備することで入社当初から※年商は1.5倍になりました。
※新規分院も含む
美容クリニックのマーケティングで1番大切なのは、
顧客に通い続けてもらう・選ばれ続けること。
特に美容皮膚科であれば通い続けてもらうこと。
美容外科であれば選ばれ続けることが非常に大事です。
顧客に通い続けてもらう・選ばれ続けることのために何を提供するべきなのか?というクリニックコンセプトを明確化し、「集客という手段」を使って「顧客満足度をあげることこそが目的」であることに全力を注いでいただきたいなと感じます。
▼各施策の役割について
ここからは実際に美容クリニックの集客の部分にフォーカスした内容を解説していきます。
美容クリニックの場合、新規集客の際に押さえるべきポイントはやはりWeb上でのコンテンツを充実させることが1番です。
具体的にどんなものがあるかというと下記のようなものが挙げられます。
web上での集客施策だけでもこれだけ沢山の物があります。全てに着手しようとなると莫大なリソースが必要になりますし、外部に依頼する場合なら院内に全ての施策の特徴を理解したwebディレクター的な存在が必要になります。
そのため限られたリソースの中で、やることとやらない施策を明確にすることが非常に大事です。
ここからは分院展開ではなく、個人クリニックが行うべき必要最低限なやるべき施策をピックアップしていこうと思います。
まずは各施策の役割について全体像は下記の通りです。
まず絶対にやるべきことは、予約までにより近い施策です。
まず問い合わせまでの誘導をわかりやすくしなければ、売上どころの話ではありません。
この中で必ず必要なのは、間違いなくHPです。
SNSだけ伸ばせばそれでいいんじゃないの?と思っている方はとっても危険です⚠️
理由としては3点あります。
以上のことから、私は美容クリニックで集客するのであればHPは必ず作成すべきだと考えています。
他にもHPをしっかりSEO対策を行えばビックワード×地域などでの流入も見込めるため集客をする上での汎用性が高いです。
また、HPの延長線でGoogleマップの内容を充実させ、MEO対策を行うこともリソースに対しての集客の費用対効果は高いです。
※実際に新規分院をオープンした際、MEO対策を行い、順位を9位→2位に半年で改善した結果、月の新規患者数が20%UPしました。
以上のことから、HPの作成は必須、他リソースがあればSEO対策、MEO対策を行うことをおすすめします。
ですが、これだけの対策ではやはり不十分なことは否めません。
現在SNSが普及し、情報の開示だけでなく良かったことや施術レポートなどがオープンになり人同士がサービスを「共有」し「拡散」することが購買のきっかけになることが多いにあるからです。
いわば消費者が有利な構造になりつつあると言うことです。
そのため、SNSの中で何を運用すべきか?についても触れていきたいと思います。
∟Instagramが特に相性が良い理由
いろんなクリニックがインスタを伸ばそうとしている動きが見られるので、解説するまでもないですが、美容クリニックの集客にはInstagramが最も相性が良いと考えています。
理由として2つあります。
今はTwitter、TikTokにも保存機能がありますが、
この二つのメディアにはユーザーのアクションや拡散(いいねやリツイートやコメント)の指標がダイレクトに見やすいです。
それに比べてインスタの場合、画像で見せる情報が多く、自分がストックしておきたい情報は保存をし、共有ではなく自分しか見れない情報をストックすることができるのが特徴です。
そのためコンプレックスを抱えた人にとって、インスタグラムはひっそり情報収集をするにはピッタリのツールなのです。
そのため、社内にリソースがあればインスタグラムの運用を行うことをおすすめします。
▼外部コンサルがいても売上低迷の理由
∟現場は圧倒的にリソース不足である
そもそもマーケティング関連は外部コンサルに任せてるからうちは大丈夫と思っているクリニックも沢山あると思います。
しかし、実際売上の変動はどうですか?
外部コンサルがいるのにも関わらず、売上に困っているクリニックは多いのでは無いでしょうか。
これは理由はシンプルで、「クリニック内にリソースがないから」です。
例えば外部コンサルから、
「他院の集客成功事例として、インスタグラムを運用した」という情報をもらったとします。
その情報をもとに院長が現場スタッフに
インスタの運用をやるようにと丸投げするのが大体クリニックで起きているケースだと思うのですが、これがそもそものクリニックが悪循環に陥る火種なのです。
美容クリニックの場合、各スタッフには必ず仕事があります。医師や看護師なら診察や施術、受付カウンセラーならカウンセリングやお金の管理やその他の事務作業など。
そもそも集客というタスクを担えるほどのリソースはクリニック内には無いです。
そして集客の分野のタスクは、また各自のタスクと違ったスキルを求められる職種&医療広告ガイドラインに沿った発信をしなければいけないので、
集客チームとして内部で行うなら人のリソースを確保、外部に投げるのなら内部にwebディレクターを1人確保する必要があります。
そもそも5年ほど前であればリスティング広告などで集客カバーできていた点が、SNSの普及と美容クリニックの増加により新規集客が難しくなった結果、
クリニック内に販促チームを抱えなければ生き残れない時代になりつつあると言うことです。
外部のコンサルタントはクリニックの現場やクリニック内のリソース状況を知らないことがほとんどです。
そのためクリニック内のリソースが無視されて、現場を知らない外部コンサルの一声で現場スタッフの負担が増えてしまうというカラクリです。
外部コンサルがいるクリニックの場合、提案された成果事例をクリニックのリソースに合わせたタスクの細分化や管理などお願いできないか担当者に確認してみるのも良いと思います。
本来であれば成果事例をクリニック毎に合わせて、誰が何をやるか?までタスクを細分化→現場に落とし込みプロジェクトを管理するまでが経営コンサルタントの仕事だとは思いますが…。
▼リソース配分の見直し
∟マーケティングに必要なリソースとは?
マーケティングをまるっと抑えるためにはかなりの人的リソースが必要になります。
最低限必要なのは、現場を管理するマネージャー、集客を管理する広報・マーケティングマネージャー、クリニック経営におけるお金の管理や機器の管理をする事務長も必要になるかと思います。
①クリニックマネージャー
【人の管理を行う】
クリニックコンセプトやマーケティング戦略を現場に落とし込み同じ目標を目指すための管理者
②広報・マーケティングマネージャー
【集客の管理を行う】
集客のチーム編成と施策運用の数値管理
クリニックマネージャーと連携してクリニックの売上改善を行う管理者
③事務長
【お金やクリニック備品の管理】
クリニック経営に携わる事務作業の管理者
これはどこのクリニックも事務長として①〜③を丸っと丸投げしているところも多いですが、、
特に②に関しては、webマーケティングの概念理解(外部の広告代理でのMTGさえ理解できない)と医療広告ガイドラインを熟知する必要があるので、兼任できるほどの仕事ではありません。
私は主に②の動きをしていましたが、
この仕事以外にも①や③の仕事を兼任していたので、常にリソースはパンパンでした。
私は今後フリーランスとして外側から、美容クリニックでの広報やマーケティングポジションが職種として定着できるように普及させたいと言う課題も実現していきたいと考えています。
▼まとめ
∟今からすべきマーケティング戦略
長くなりましたが、今売上で伸び悩んでいるクリニックさんには、まず顧客に提供できるサービスや強みは何か?を徹底的に考えてみましょう。
そして堂々と自己紹介をできるクリニックになりましょう!
あとはそこからゴールのために何をすべきか?をタスク化して地図を作るだけです。
(これがまた難しいのですが😇)
本当に表面的な概要の説明になりましたが、ここまでお読みいただきありがとうございました!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?