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イベントは満足度100%、そこからユーザーコミュニティをつくるために行なったこと

noteの法人向けプラン「note pro」のカスタマーサクセスチームに所属している漆畑です。

普段は、note proをご利用いただいている法人のみなさまに対して、1on1のミーティングでアカウント運用やコンテンツ制作をサポートしたり、クローズドイベントや取材などを企画運営したりしています。 

今回は、昨年末から進めてきたnote proユーザーのコミュニティ活動について、これまでの振り返りをしてみたいと思います。


……という堅苦しい書き出しで始めてしまいましたが、プロジェクトとしてはまだ走り出したばかりという状況です。noteにこんなコミュニティがあるんだな、と温かい目で読んでいただければ幸いです。

オープン社内報とは?
一般的には社員しか見ることのできない「社内報」をだれでも見られるように公開することで、会社の中の様子を感じとってもらう記事企画です。

初のオフラインイベント開催までのあらすじ

これまで、私たちカスタマーサクセスチーム(以降サクセスチームとします)では、ユーザーさんが集えるイベントとして、オンラインのミートアップを行ってきました。

note proは2019年にリリースされたサービスですが、私が入社した2020年に世の中はコロナ禍に入り、リアルイベントが当面見送りになったという経緯があります。

昨年後半より、徐々にオフラインイベントの機運が高まってきたことを受けて、かねてより「リアルでやりたいですね」と話していたnoteプロデューサーの徳力さん主導で、お客さま限定の「note proユーザー勉強会」を開催したところからこの取り組みがスタートしました。

第1回目のイベントは2023年12月。キリンさんシャープさんをゲストとしてお招きしました。

真冬でしたがとても熱量の高いイベントでした

初めての大規模リアルイベントで見当もついておらず、徳力さんとは「20〜30人くらい来てくれたら御の字ですね」と話していたのですが、蓋をあけてみれば、なんと60名以上のユーザーさんが参加してくれました。

イベント後のアンケートでも「リアル開催だからこそのオフレコな話も聞けてよかった」といったコメントをいただき、ほっと一安心。もちろん、登壇者のみなさまのお話があっての結果でしたが、「オフラインイベント、やはりこれだけの需要があったんだな」と気づけたことも一つの糧となりました。

「ユーザー限定イベント」という建て付けのため、これ以降は私たちサクセスチームでこの企画を進めることになります。

「イベントはユーザーのもの」をどう実現する?

当初より、この企画は「ユーザーによるユーザーのためのイベント」であるべき、と考えていました。

コロナ中のように「note社が企画を立て、ゲストを選び、当日の進行も行う」という形では、一回一回が単発のイベントで終わってしまい、持続的な活動にはならないだろうと考えました。(また社内のリソースや出せるアイディアの限界を考えても、そうしたイベントを定期的に運営することは難しいという事情もありました)

では、多少ゆるくてもユーザー同士の交流が継続するような座組みとは?
目指す方向は、note proユーザーのコミュニティを一から作り、その活動の一つの区切りとしてイベントを置くことだと考えました。

まず行なったのは、イベントの幹事をユーザーさんの中から募ることです。

具体的には、12月のイベント終了後のアンケートで「運営側として、イベントを企画推進しませんか」とヒアリング。その結果、予想を超えて何人ものユーザーさんが手を挙げてくださいました。これは嬉しかった。

イベントでファシリテーターを務めていただいた元note社員・みずのけいすけさんのサポートを受けながら、幹事グループのあるべき姿を定め、立候補してくれたユーザーさんたちとのキックオフを行いました。

その時みずのさんがまとめてくれたスライドに、この企画で大切にしたいことが書いてあります。

イベントを企画し、当日の運営まで担っていただく幹事さんには、それに見合うメリットがあるべきです。

イベントを企画できるということは、例えば「自分が話を聞いてみたい企業に、note公式主催イベントの場で自分が聞きたいことをとことん聞ける」というメリットもありますが、それだけでなく、横のつながりを自ら作ることを通して自社のnoteが成長したり、幹事ご自身の“発信者としての選択肢”が広がる場所にしたいと思いました。

探り探りではありますが、数回のオンラインミーティングや幹事メンバー限定のオフ会などを通して、幹事さん同士のつながりも見えてきたように思います。参加は任意で、イベントのオーナーも立候補してくださった方にお願いしています。

コミュニティ初心者が運営に回ってみて大変だったこと

今回の取り組みは、イベントを不定期で行うことが目的ではありません。イベントなどの活動を軸に、note proユーザーさんの中長期的なコミュニティを作ることを目指しています。

ですが、オフラインイベントを継続開催する、という時点でカスタマーサクセスチームとしても初めての試みであり、私にとっても通常業務とは全く異なる領域での挑戦となりました。

さらに言えば、私自身はコミュニティと呼ばれるような場所に積極的に出ていくタイプの人間ではないため、「コミュニティって……一体、何から始めてどこに向かえばいいの?なんでみんな参加してくれてるんだろう……?」と、かなり漠然とした悩みを抱えることにもなりました。

ただ、noteの中にはコミュニティ運営者や参加者の書いたコンテンツが山ほどあります。先達のみなさんが書き残してくれた、本当に参考になる記事を読みながら、noteならではのコミュニティの形を模索していきます。(SmartHRさんの事例やCommuneさんの連載は大変参考になりました!)

細かいところでは、イベントレポートを書くことも入社して初めての挑戦でした。

日々の業務でお客さまの企画の壁打ちや記事へのフィードバックは行なっているものの、自ら筆を執る機会は、実はあまりありません(それもどうなんだという話ですが)。いざ自分が書くとなると、構成を考えたり、ゲストやイベントの魅力を伝える上でどんな点を強調すべきか悩んだり……お仕事でnoteを書くのはこんなに大変なのかとしみじみ思いました。

イベントレポートは各回がんばって書いてますので、読んでいただけると嬉しいです!

ユーザーのアイデアがあってこそ、企画の幅もエリアも広がる

関わってくださるユーザーさんの熱量とアイデアのおかげで、この取り組みは私たちの想定を超えて広がっています。

note社のオフィスでは、すでに幹事さん主体で2回イベントを開催しており、いずれも事後アンケートでは満足度(「とても満足」+「満足」)が100%となっています。フリーコメントの文字数がとんでもなく多い参加者もいらっしゃったりして、(熱量は数値だけで測れるものではないですが)素直に嬉しいです。

企画のバリエーションも増えています。8月のイベントでは、定番の「企業対企業」の対談ではなく、複数のユーザーさんに登壇いただき手元のパネルに各々の取り組みを書いてもらうという、まるでバラエティ番組みたいなセッションを行いました。これは、企画した幹事さんのアイデアで実現したもので、アンケートでも幹事グループ内でも「大喜利形式、よかったよね」と大好評でした。

またユーザーさんは全国にいらっしゃるため、当初より「東京以外のエリアでもイベントやりたいね」と社内では話していました。関西在住のユーザーさんから「ぜひやりたいです!」とのお声をいただいて、7月に大阪でも開催できたことは、現地のみなさまのスピード感に驚くとともに、とても感慨深かったです。

このときは会場のセッティングや当日の進行まで、ほとんどユーザーさんたちが企画を詰めてくださり、私は当日大阪の会場にいただけになってました(笑)

東京に比べ人数的には小規模ではありましたが、セッション中も参加者を巻き込んだ前のめりなやりとりが多く、また交流会で多くのユーザーさんと直接お話できたことは、非常に大きな励みになりました。また大阪行きたい。

どのイベントも、企画者であるユーザーご自身の熱意と発想が、登壇者や他のユーザーさんにも伝わることで、一段深い共感と納得につながったのではないかと思います。

大阪で、主催のソウルドアウトさんが誘ってくださった炉端焼きのお店。
大変おいしく楽しかったです

薪をくべ続けるには

現在は、関東・関西それぞれで、オンラインでもゆるくつながれるようにツールなどを整備しています。

が、一過性のイベント企画ではない中長期的なコミュニティを作っていく上で、オフライン・オンラインともに「場所を作る」だけでは不十分と感じています。当たり前ですが、運営の悩みをただ共有し合うだけのコミュニティでは参加しつづける理由にはなりづらく、コミュニティでの活動によって、自社noteの運営やユーザーさんご自身にきちんとリターンが生じることが理想です(これは実際にユーザーさんからいただいたフィードバックです)。

細くても長く、ある程度のゆとり(遊び)をもってつながると同時に、発信を続けるための知見やモチベーションを得られる。そんなコミュニティの実現に向けて、さまざまなイベントやコミュニケーションを通して試行錯誤を続けていきます。

そもそも、イベントだけが活動の軸になるわけではないと考えています。コミュニケーションが持続していくように、noteでできることはいろいろとチャレンジしたいところです。

個人的には、発信のためにnoteというプラットフォームを使うのと同じように、さらなるメディア運営の知見や横のつながりを得てもらうためにnote proコミュニティを使いこなしてほしい、と思っています。

最後に、このユーザーコミュニティに関わってくださる幹事のみなさま。様々な経験に基づく知見や、運営者としての想いを惜しみなく共有してくださる登壇者のみなさま。雨が降ったり寒かったりする中でもイベントに参加してくださるみなさま。構想からサポートしてくださったみずのさん。社内のカスタマーサクセスチームや徳力さん、イベントチームのみなさん、開発やエディターチームなど、いろいろな人に本当に頭が上がりません。いつもありがとうございます!

もっと楽しくて実りのあるコミュニティを作っていきたいと思っていますので、今後ともよろしくお願いいたします!


今回のバリュー

・クリエイター視点で考えよう / Creator First

note株式会社の事業の原点はクリエイターにあります。note株式会社のメンバーは、創作にかかわるすべてのひとと対話しながら、作品をつくること、つなげること、とどけることを手助けする方法を考えて実行します。

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