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Twitterカンバセーション・マーケティング: スター・ウォーズの事例

ソーシャルメディアの中でも、オープンかつ1to1のコミュニケーションに最も適しているのは間違いなくTwitterです。Twitterの活用により、ブランドは顧客や生活者と相互に繋がることができます。

また、Twitterの「コミュニケーション」という側面はプロモーションにおける非常に有効な方法となります。

「スター・ウォーズ」の事例を見てみましょう。スター・ウォーズ のTwitterアカウントは383万人のフォロワーを持ち、最新情報やクイズ、ファンアートや舞台裏写真などをフォロワーに発信しています。また、ファンからのコメントに対する返信も行っています。しかしそれだけに留まらず、Twitterはスター・ウォーズにとって、またそれを運営するディズニーにとっての新たなる試みの場なのです。

Twitterを通して生まれたコミュニケーション事例について見ていきましょう。

・スター・ウォーズのキャストが “The Muppets” に出演した回についてファンがツイート

・その2日後、地元のステーキハウスである “Niemerg’s Steakhouse” がその番組の面白かったところについて尋ねるリプライを送る

・その後、スター・ウォーズの出演者であるマーク・ハミル(フォロワー253万人)が会話に突如参加し、”The Muppets” のキャラクターである “Miss Piggy” とのロマンスとリプライ

・Miss Piggyは公式のTwitterアカウント (フォロワー148,000人) からマーク・ハミルに自身の言葉でリプライし、@starwarsのタグを付けてスター・ウォーズに出られなかったことに不平を漏らす

・スター・ウォーズが公式アカウントからMiss Piggyにリプライし、Miss Piggyの意見に対し反論

・Miss Piggyが「最後のジェダイ」の監督であるライアン・ジョンソンに@rianjohnsonとタグ付けをしプロットを提案

・スター・ウォーズがMiss Piggyに映画の一部分を切り取ったgif画像で「ノーサンキュー」のメッセージを送る

・ライアン・ジョンソンがMiss Piggyの提案に対する懸念を示す

・この一連のやり取りには優れたTwitterプロモーションにおける要素がいくつも含まれています。

まず、これはディズニーが従来から行っているようなプロモーションツイートとは一線を画します。

この会話は実際にはディズニー、スター・ウォーズ、マーク・ハミルと提携を結んだ人物が、カジュアルなユーザーとのエンゲージメントを生むために仕掛けたものです。

次に、Miss Piggyが会話に登場したことも大きな意味を持ちます。

The MuppetsのMiss Piggyは実際にTwitterアカウントを所有しており、まるで実在の人物かのようにTwitterでそのキャラクター性にそった投稿を行っています。そして、The Muppetsの権利を保有しているのもまたディズニーに他ならず、これは偶然の一致ではありません。

このやり取りが計画されたものかどうかに関わらず、ユーザーには非常に自然かつ広告性のないものに写ります。さらにスター・ウォーズとディズニーが権利を持つ有名アカウントが数多く参加しており、これらのアカウントに互いに会話をさせることで、この会話がそれぞれのフォロワーの目に留まる可能性を高めています。そして広告的に見えることもありません。それぞれの投稿が数百もの「いいね」を集めた理由もそこにあります。

最後に、この会話のタイミングも重要でした。

この注目を浴びるやり取りの引き金となったのはマーク・ハミルの最初のリプライでした。そしてそれはディズニーが新作映画「ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー」のフルバージョンのトレーラー動画を初めて公開してからわずか数時間後のことでした。スター・ウォーズについての話題を沸騰させるのに絶好のタイミングだと言えます。

非常に完成度の高いプロモーション方法だと言えるでしょう。


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By: Barrett Ishida
翻訳:山根 英彦

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