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「就活人気企業調査」と「実際の就職先」が異なる理由

就活人気ランキングというものが毎年作られている。ところがそれは、「現実の人気ランキング」とはかなり異なっているため、その理由を考察していく。

まずは、2つの調査を簡単に紹介していく。まず1つ目は、人気就活サイトの「ワンキャリア」の就活人気企業調査だ。ワンキャリアでは、東大or京大在籍者の中から400人を無作為抽出し、その人々の2018年5月時点でのお気に入り企業を「人気」と定義し、ランキングを作っている。結果を簡潔にまとめると、多くが1位マッキンゼーを中心とした戦略系コンサルで占められている。

次に紹介するのは、東京大学新聞社が各学部・研究科への問い合わせを基に2019年度卒業・修了者の就職状況を集計したものである。結果を簡潔にまとめると、学部卒業者の1位2位は三井、三菱のメガバンク、3位4位はpwc、アクセンチュアといった総合系コンサルが続き、次に東京海上日動、NHK、三菱商事、三井物産という企業が続いていく。

このように「人気」と「実際」は異なっている。なぜそのようになるのだろうか。その理由は2つあると考察する。まず1つ目の理由は「就活初期」にアンケートをしているからである。大学3年5月という段階は就活の初期時期であり、夏インターン前である。そのため、多くの学生が戦略コンサルという花形の仕事に憧れを持ち、興味を持つのであろう。もし、これが大学4年1月などの時期であれば結果は異なると考えられる。次に2つ目はシンプルに人気企業にはなかなか受からないからである。実際に就職する企業である、三井、三菱のメガバンク、pwc、アクセンチュアといった企業はもちろんそこそこは入社難易度が高い。しかし、戦略コンサルと比べればはるかにイージーである。なぜなら、選考の倍率と応募母集団のレベルが異なるからである。結局のところ、ある程度の難易度な企業に実際の人数が集中しているのである。

このような「人気」と「実態」は超高学歴の東大でさえ起こっている。それよりも低ランク大学はさらにかけ離れているのではないかと推測する。

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