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玉響
2020年9月1日 00:10
8月と9月の境目、例のごとく寝付けない夜、私はプラムのケーキを作り始める。くすんだ深いプラム色、ついついこの色の口紅を買って集めてしまうくらいには好きな色だ。だがプラム自体は、それほど食べたこともない、馴染みのない果物だった。一年中ある果物ではないからということを差し引いても、人生で数える程度しか食べたことがない。どこか渋みもあり、桃やら無花果に比べると圧倒的に酸っぱいから、意図的に選んでこな