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ペヤングの「G」

ペヤングと言えば、カップ焼きそば四天王の一角であります。

1位 U.F.O
2位 マルちゃん
3位 一平ちゃん
4位 ペヤング
参考:日経POS情報
https://nkpos.nikkei.co.jp/ranking/%E5%8D%B3%E5%B8%AD%E3%82%AB%E3%83%83%E3%83%97%E7%84%BC%E3%81%8D%E3%81%9D%E3%81%B0

わたしは関西出身なんで、若かりし頃は圧倒的U.F.O派でした。そもそも関西だとあんまりペヤング売ってないような印象だったんですよね。関東だと逆にペヤングを物凄い目にする。四角いシェープと、白い容器。昔から続く他にない独自性がブランディングに一役買ってるんだと感じています。

今でもどっちが好きかと聞かれたらU.F.Oではあるのですが、ペヤングはペヤングで、別の視点で好きなんです。

今日はその話。

ペヤングと言えば、2014年の異物混入SNS拡散事件であります。覚えてらっしゃる方も多いでしょう。ご存じない方は上記リンクよりさらっと御目通しを。

物凄くかいつまむと…

・ペヤングに異物混入があった
・学生さんがSNSでそれを拡散した
・自主回収することとなった
・その後しばらくペヤングを買うことができなくなった
・多くのペヤングファンからその学生さんへ恨み節が募った

こんな感じでしょうか。

食品衛生の話やら、SNSでの拡散・公益通報に関する是非やら、悪意によるデマ拡散やらなんやら、多くの社会問題をトピックスに、一時期ニュースをにぎわせました。

その後ですね。

こんなことがあったらもしかすると潰れてしまうんではないかと。数十億の損失があったとのことで、売上高80億円程の中堅企業にとっては大打撃で、熱烈なファンでないわたしのような人からもその興味をひきました。

しかしそんな心配はよそに、混入を防ぐための設備を整え、FSSC22000取得してそれを確たるものとして、2019年には153億円を売り上げて、事件のあった2014年からほぼ倍増したとのこと。さらに詳細にご興味がある方はWikipedia/まるか食品へ。

根強いファンに支えられて…という文脈であれば、復活はあれど、倍増ってことまでは行きませんよね。

事件後の取り組みによって新客をガシガシ掴んだのです。

ペヤングと言えば激辛シリーズを筆頭に、ユニークなラインナップがよく知られています。

激辛やきそば超大盛(2017)
激辛やきそばEND(2018)
魚介MAXラー油やきそば(2019)
魚介MAXラー油ヌードル(2019)
魚介MAXラー油ラーメン(2019)
ギョウザじゃんやきそば(2019)
牛脂MAXやきそば(2019)
牛タン塩やきそば(2019)
獄激辛やきそば(2020)
参考:http://blog.livedoor.jp/gotisoku/archives/39964753.html

特にこの辺。「G」からはじまるシリーズ。

グーグル検索などで「ペヤング」と検索した時の予測検索で、例の昆虫がヒットしないように、Gからはじまるシリーズを出しまくったんではないか、と推察されています。ある種の逆SEOですね。何かを下げるために、何かを上げると。

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検索条件にもよりますが、検索予測に例の昆虫は出てきません。

こんな風にすると出ちゃいます。

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出ちゃいますが「獄激辛」が大健闘しておる訳です。逆SEOのニュアンスは何となく伝わりましたかね。

こういうG対策に端を発し、Gに限らないさまざまなユニークシリーズが多くのユーザーの目に触れ、新客を連れてきたと。

逆境で打った策がマーケティング的に大当たりして、売上拡大につながってことですね。こういうの好きです。

とは言え、普段あんまりペヤング買わないんですが、これ見てついつい買っちゃったので今日の記事を書きました。

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なんちゃって蕎麦風 そば粉不使用0

なんやねん、なんちゃって蕎麦風って。

蕎麦風になんちゃって付けてしまったら、もはや蕎麦なんちゃうん?
マイナス×マイナスってプラスやって習ったし。

ってそういう思惑にしっかりはまった秋です。

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ちゃちゃっと見てみると今年3月にはすでにあったみたい、この商品。


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