見た目より根が深い魔力
本日の花はネリネ。咲くと花弁がキラキラとダイアモンドの様に輝く、その姿から「ダイアモンドリリー」と呼ばれます。今日の誕生花です。
日持ちの良い花で、白いダイアモンドリリーはウェディングブーケに使われる事が多い。
「また会う日を楽しみに、幸せな思い出、輝き、繊細でしなやか、麗しい微笑み・・・」など、愛らしい花言葉が並びます。
画像のアレンジは、アマリリスに合わせていますが、バラとの相性も良く、エレガントなブーケになります。
しかし花の姿は、あの彼岸花に似ています。同じヒガンバナ科ですから。
こちらはリコリス属で、ネリネ属とは少し違います。親戚筋にあたる感じ。
彼岸花は毒性があるから、墓守として植えられたと言う話をご存知でしょうか?昔は土葬が多かったので、野生動物などに墓を荒らされない様に、球根部分に強い毒性があるリコリスを植えたのです。
それが、ヨーロッパへ行くと、リコリスという大変ポピュラーなお菓子がスーパーマーケットで売られています。
これを見た時に、私は衝撃を受けました。こんな毒々しいものを子供が食べるのかと!しかも、喉に良いというではありませんか。
よく調べると、これは違うリコリスで、漢方の甘草と言われる植物だったのです。(ややこしい〜)
こちらはマメ科の植物で、地味で小さな青い花が咲きます。(下記画像Wikipedia より)
南仏へ行くと、このリコリスのエキスが入った「パスティス」というリキュールがポピュラーで、暑い夏の日にはおじさんたちが水割りにしてキューっと飲んでいました。
こちらのリコリスは、古代エジプト時代からハーブ飲料として用いられ、ツタンカーメン王の墓からも発掘された様です。
しかし、アルコール度数を感じさせず、爽やかに飲めることで、中毒症になる人が増えて(特に芸術家)、アブサンというお酒は、一時は販売禁止になったのでした。
さてと・・・
ダイアモンドリリーから甘草へ話が飛んでしまいましたが、植物の魅力って見た目だけではわからない。
それを見つけて重宝する人間にも、はかり知れない能力が秘められているのですね。
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