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子宮頸がんの手術を受けたお話。

2020年8月末、子宮頸がんの手術を受けました。
同年6月に第一子を出産したばかりの私が、約2ヵ月後に手術を受けることになった経緯や、術前・術後、そして現在のことなどをお話していきたいと思います。

最初にお伝えしておきますが、私はご覧の通り無事です!!!

この記事を目にして下さった方のうち、1人でも多くの方が「子宮頸がん検診」を定期的に受けてくださり、ジャンプしちゃうくらい、無事に過ごされ続けることを心から願っています。

そもそも子宮頸がんて何?ということですが、子宮への入口である「子宮頚部」に出来るがんのことです。自覚症状はありません。
現在、日本では年間約3000人が子宮頸がんにより命を落としています。
原因となるのは「ヒトパピローマウイルス(HPV)」。ガンだけではなくイボなども作り出すとても一般的なウイルスです。

ヒトパピローマウイルス感染症とは(厚生労働省)
ヒトパピローマウイルス感染症(VPDを知って、子どもを守ろう。)
HPVと子宮頸がんについて(みんパピ!)

さて。それでは、少し時間を戻します。
2019年10月某日。
妊娠検査薬でお腹に赤ちゃんがいると分かり、産婦人科にて初めて妊婦検診を受けました。その際、正常に妊娠継続するために
・血液検査 ・血圧体重測定 ・子宮頸がん検査(細胞診) ・性病検査
などのさまざまな検査を行いました。
その2週間後、2回目の妊婦検診でそれぞれの検査結果を聞いたのですが、そこで先生から

「ちょっと顔つきが怪しい細胞が見つかったので、大きい病院でもう少し詳しい検査をしてきてください。がんというわけではなくて、将来変異しそうな状態だと思われます。ごく稀に最悪のケースになることもありますが、今後の治療のことなども結果をみて判断していきましょう。」

と、言われました。
ものすごく心臓がバクバクして、怖すぎて、泣きそうになりながらすぐに夫へLINEで報告しました。

私は何か分からないことや、知りたいことがあった時はとことん調べてしまうタイプです。でも、この時はまだとても不安定な”妊娠初期”。調べることでどんどん怖くなってしまったら、お腹の赤ちゃんにも良くないな…と思い、一切何も調べませんでした。

その後、近くの大学病院でさらに詳しい検査である<組織検査>をしました。これは、膣内を拡大鏡で見ながら、酢酸を塗り、変色した部分(病変の疑いが高い部分)を2~4箇所ほど採取して病理診断してもらう検査です。
この時はとにかく不安が大きかったことと、まだ妊娠初期だったこと、初めての検査への恐怖感などが入り混じって、検査中ガタガタ震えて泣いてしまいました…。何歳になっても怖いときには涙が出るものですね…。

この時担当してくれたおじいちゃん先生、すごく優しくしてくれたのに、怯えすぎてすみませんでした…。笑
出産後にも同じ検査をしましたが、その時は全然平気だったので、気の持ちようって大事です。笑

この詳しい検査での診断結果は、「中・高度異形成」
段階としては<軽度→中度→高度→ガン化>という感じなので、先生曰く「ガンの2歩手前くらいかな。とはいえ1歩に年単位で時間がかかるものなので今すぐにどうこうということではないと思いますよ」
ということでした。
ひとまず急を要する状態ではなさそうなので、出産後にまた経過をみましょうということで、ここから出産まではこのことは一旦忘れて、無事に出産を迎えることだけに集中することにしました!

それから約9か月後。2020年7月某日。産後1ヵ月以上が経過したところで、また上記と同じような流れで検査をもう一度行いました。そして出た結果が
「前回よりも進行している可能性があります。今考えられる一番悪い状態は子宮ガン=子宮ごと取る手術が必要。一番軽い可能性は異形成止まりで子宮頚部だけを削り取る手術が必要です。」
でした…。

……え!???進行に年単位でかかるんじゃなかったでしたっけ!???話がちがくない????そんなことある!????

と思いましたね…。この時点で、何らかの手術はほぼ決定。子宮ごと取るのか、子宮頚部だけ取るのか、の2択になったわけです。

その後、最終的な検査の結果、
子宮は問題なし。子宮頚部切除のみで良いでしょう。ということに!
ひとまず最悪なパターンは回避できたので、心底ホッとしました…。
私が受けることになったのは、「子宮頚部の円錐切除手術」です。
この手術は病変を取り除くと同時に、さらに奥(子宮側)へ病変がないかなどの検査も兼ねています。

夫が取得してくれていた育児休暇内で手術~術後の回復をするためには、早急に手術に取り掛かる必要があったため、その時点で取れる最短で予約を取りました。
その後、入院に必要な諸々の検査と共にPCR検査もし、無事に手術当日を迎えることができました。
お産などで入院経験はあるとはいえ、手術は産まれて初めて。それなりに緊張しました。私が入院した病院では、麻酔で眠った状態で手術を行い、術後2日程度で退院が可能でした。(病院やクリニックによって方針は異なり、中には日帰り手術(!)を行っているところもあるようです。)

なので、よく漫画やドラマなどで目にする
<薬を入れられて眠くなった…次の瞬間にはもうすべてが終わっていた>

を経験。
手術に伴う痛みなども感じることはなく、術後も翌日からはこれまで通り、特に違和感などはなく過ごすことができました!(※個人差があります)

入院中の娘のお世話は、育休を取得してくれていた夫に加え、両家の母親にも助けていただきました!入院・手術の何が辛かったかって、生後2ヵ月の娘と離れなければならなかったこと…!面会なども禁止でしたので、孤独な入院。最終的には開き直り、(よし、ここで一旦しっかり睡眠を取って身体を休めよう)と自分に言い聞かせました。笑

手術で摘出した部位の病理検査の結果、ガン化はしておらず高度異形成止まりであったことが判明。遅かれ早かれ切除してしまったほうが安全だったとのことでしたので、産後・夫の育休中というタイミングで早期発見・手術を終えられたことはとても幸運でした。
先日、術後3ヵ月を超えたタイミングで再検査を受けましたが、
無事に「陰性」となりましたので、これにて治療は終了となりました!
今後は半年、1年という単位で検査でのフォローアップをしていただく予定です。

私は、たまたまこのタイミングで妊娠したことで検査を受け、自分の状態を知ることができました。婦人科系の検査というとなかなか気が進まないものだと思います。私自身、出産を終えたにも関わらず、あの検査はいまだに苦手です。笑
しかし、日本ではまだまだ子宮頸がんについての認知度が低く、検査数やワクチンの接種率も低いです。残念ながら、世界的に見ても患者数・死亡者数ともに多いのが現状です。
自覚症状がないので、検診を受けることでしか発見することができません。
軽度・中度異形成などの場合は、自然と治ることもあるそうなので、怖がりすぎないでくださいね。
どうか、この記事を目にしてくださった友人・知人・始めましての方、そのご家族のうち、1人でも多くの方が検診を受けて下さることを願います。
すでに検診を受けたことがある方でも、ぜひ定期的に受けていってください。

2020年12月現在、コロナウィルスが依然として猛威を奮っている状況ですね。大きな病院へ足を運ぶことに不安を感じる方もいるかもしれません。
現在はどの病院・どの科であっても基本的に風邪症状や発熱のある方は、時間帯や診察場所を限定されていることが多いです。
また、婦人科は特に母体と赤ちゃんを守る観点からより厳しく整備されているはずです。(コロナ渦での妊娠出産を経てそう感じました)
また、個人経営の婦人科クリニックなども多くあります。女性の先生を選べるところもありますから、気負わずに足を運んでみてほしいなと思います。
私自身、娘を育てていますので、子宮頸がんワクチンについても積極的に勉強してきたいと思っています!

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
今後は、
●コロナ渦での入院・手術について
●コロナ渦での妊娠・出産について
●夫の育休取得について
●育児のこともろもろ(お話ししたいことが山ほど…)
●ハロプロのこと(大好き)
などなどを書いていきたいなと考えています。日々ぐんぐんと成長する0歳児と暮らしながらなので、ゆっくりペースになるかもしれませんが、興味を持っていただけましたらフォローよろしくお願いします!
コメント等もお気軽にどうぞ。

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