【東京の夜】01.1 #プロローグ
キミと別れてからまだ1週間しか経っていないのだ。
考えられない、もう1ヶ月くらい経ってるかと思ってた。
時間の流れなんて、人の感じ方によって
全く異なることを実感している。変なの。
キミは元気にしているだろうか。
わたしはこの1週間、とても濃い時間を過ごしたよ。
気持ちの整理、少しはついたのかもしれない。
わたしはキミの過去になるんだ
と、自分の中で、落とし所を見つけているような気がする。
だけどね、本当は、
わたしがキミを幸せにしたくて、
わたしが一番キミの笑顔を見たかったんだ。
忘れたくない程、優しい時間だった。
キミはわたしにたくさんのものや感情を残してくれたんだね。
ずっと、わたしの人生で密かに思い続けることになるだろう。
そんな、墓場まで持っていく気持ちがあるほうが、
いかにも、女らしいではないか。とかっこつけてみたりもする。
会いたいね、会いたいよ。
同じ東京の空気を吸っているが、
わたしの地元より狭いこの東京で
すれ違うことなんて、なかなか難しいのだ。
外に出るたびに淡い期待を風に乗せるが、
そんな日々ももう終わりなのかもしれないな。
わたしが太陽になれたら、
本当にキミを迎えにいきたい。
もしわたしが、
キミの太陽になれたら、ね。
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